瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

高梨みどり『Order-made』(3)

モーニングKC―654『Order-made①』
・一九九九年 九月二十二日 第一刷発行(246頁)定価505円
・二〇〇一年 四月  十日 第二刷発行 定価505円
 書影は5月19日付(2)に示した。
 第一刷と第二刷を比較して見た。
 カバーは一致する。しかしこれについては問題があるので後述する。
 本体、全体に第二刷の方が印刷が濃く、2頁(頁付なし)「CONTENTS」の模様は第一刷の方がはっきり出ている。頁付は最下部のコマの下辺の小口側に、ゴシック体全角で入るが、漫画本の常として、全面に描かれて枠がなく頁付が入っていない頁も多い。以下、頁付のない頁については半角で、頁付のある頁は全角で示すこととした。
 246頁の次が奥付、異同は第二刷の発行日の1行が増えていること、「印刷所 廣済堂印刷株式会社/製本所 本村製本株式会社」が「印刷所 株式会社 廣  済  堂/製本所 誠和製本株式会社」と変わっていること。
 上部に、2本の子持線(8.9cm)に挟まれた間(7.2cm)に、縦組みで編集部からのお知らせがある。

「Order-Made」第1巻は、/'98年のモーニング41号、51号、'99年/の9号、17号、20号、29号に掲載さ/れた作品を収録したものです。
 編集部では、この作品に対する皆/様の御意見・御感想をお待ちしてお/ります。
 また、今後「モーニングKC」に/まとめてほしい作品がありましたら/編集部までお知らせ下さい。


 そして3行分空けて左下に詰めて小さく、

東京都文京区音羽二丁目十二番二十一号
     <郵便番号一一二―八〇〇一>
 「講談社モーニング」編集部 
       モーニングKC係

とある。すなわち講談社の週刊漫画雑誌「モーニング」に、3〜50頁「#1 娘から父へ」と51〜90頁「#2 はじめてのお得意様」が平成10年(1998)、91〜132頁「#3 ネイビーブルーのブレザー」、133〜172頁「#4 ハッピー・ウェディング」、173〜214頁「#5 師匠」、215〜246頁「#6 花梨の恋」は平成11年(1999)に、不定期で連載されていた。
 奥付の裏、第二刷は白紙だが、第一刷には全てゴシック体横組みで、最上部に0.6cmの高さから幅1.4cmを薄い灰色の帯にして「特製テレホンカードセット/〈50,000人に当たる!!」とあり「他」の上を小さな斜めの長方形(0.3×0.7cm)に白く抜いて「5枚組」、算用数字は白い縁取りで繋がって、それをさらに黒く縁取る。この文字の右に2人の人物、右は弘兼憲史『部長島耕作』の島耕作部長(当時)、左は井上雄彦バガボンド』の宮本武蔵。これらの下に大きく「KCフェア」アルファベットは黒丸に白抜き、Kが上、Cが下にずれて、Kの下に「講談社コミックス」Cの上に湾曲して「講談社創業90周年記念」とあり、「フェ」の上には「ラッキーナンバー」とある。Kと宮本武蔵の手の間に「モーニングKCでは豪華な   /テレホンカードセットが当たる!!」とある。平成12年(2000)当時はテレホンカードの需要のあったことを知るのである。
 Cの黒丸の下部に被って太線(11.0cm)があり、その下に、

モーニングKCはじめ、講談社コミックス8月新刊から2000/年1月新刊までの全作品のカバーにラッキーナンバーがつ/いています。もし、あなたの買ったKCのナンバーが当選す/れば、特製テレホンカードセット他を、なんと総計50,000人/にプレゼント!! しかもチャンスは'99年10月から10か月/間。毎月、毎月当選発表のお楽しみ!!

とあり、右に十重の淡い灰色の円の上に大きく「実施中!!」。下半分には角丸の黒の長方形(0.7×10.9cm)に白抜きで「KCラッキーナンバー・フェアとは?」とあって、左側に3項目、見出しは灰色の正方形(一辺0.5cm)に白く「・」を抜いて、その右は黒の長方形(0.5×5.2cm)に丸ゴシック体の白抜き、1項めは左寄せで「・当選番号の発表は?」とあって説明文、

モーニング46号から2000年7月発売号まで、毎月、/モーニング本誌にて、新しい当選番号を発表し/ます。1度発表された当選番号は、賞品引き換/え期限まで有効です。(モーニング本誌以外の/講談社コミック誌でも当選発表を行います。)


 そして、2項め見出しは左寄せで「・当選したら?」の説明文、

当選番号が印刷されているカバーの裏に郵便/番号、住所、氏名、年齢、電話番号を明記し、封筒/にて、郵便100-8650 東京中央郵便局 私書箱390/号 講談社「KCラッキーナンバー・フェア」係へ/お送りください。(カバーはそのまま全部お送り/ください)賞品とともに、新しいカバーをお送り/します。


 3項め見出しは幅一杯に「・賞品引き換えの最終しめきり」とあって、「2000年9月30日(当日消印有効)」の期限を示す。
 右側には灰色の楕円の上に裏表紙見返しを開いたイラストがあって、カバー裏表紙折返し、中央やや下の枠に右を上に横転した [123456] の数字があり、その上(右)に文字らしきものが描かれるが潰れていて読めない。ここから黒い吹出しが下に伸びていて、その先の角丸の黒の長方形(1.3×4.9cm)に、丸ゴシック体白抜きで「ラッキーナンバーはここ!!/(カバー折り返し部分)」2行めは小さく左詰めで添える。その下に角丸の黒の長方形(0.4×2.8cm)に白抜きで「 お問い合わせ先 」とあり、3行「電話=03-3894-9810/講談社 KCラッキーナンバー・フェア係/受付時間=午前9時30分〜午後5時30分」3行め「午前9時30分〜」の下に小さく「(土曜、日曜、休日を除く)」とある。
 さて、第一刷は平成12年(2000)8月から平成13年(2001)1月までの間に刊行されているから、ここに記された通りのカバーが掛かっているはずである。――しかしながら、私の手にしている第一刷のカバー裏表紙折返しに、ラッキーナンバーはない。第二刷と同じく、最上部と最下部が橙色で、間は白(16.1cm)上部に右が上に横転した筆記体の「Order-Made 」とあり、下部に浅葱色の背広の掛かった、首と柱・台が銀色(金属)で胴体が黒のメンズトルソー。
 してみると、平成12年(2000)10月の出荷よりラッキーナンバーのないカバーに掛け替えられたであろうから、それから平成13年(2001)4月の第二刷増刷までに店頭に出たものであろうか。或いは、私の見た第一刷には扉に「寄贈」印が捺されているから、当選して講談社から新たに送ってもらったカバーに旧蔵者が掛け替えたのであろうか*1。(以下続稿)

*1:当初から図書館に(2000年9月までに)収蔵されたのであれば、ラッキーナンバーの入ったカバーが掛かっているはずである。