瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

Antoine François Prévost “L'Histoire du chevalier Des Grieux et de Manon Lescaut” (6)

岩波文庫32-519-1『マノン・レスコー アベ・プレヴォ作/河盛好蔵
①1929年1月5日第1刷発行
②1957年6月25日第27刷改版発行©(236頁)
・1987年10月12日第58刷発行 定価250円

マノン・レスコー (岩波文庫)

マノン・レスコー (岩波文庫)

・1989年6月25日第61刷発行 定価252円
・1992年1月10日第65刷発行 定価301円
・2001年12月5日第77刷発行 定価500円
③2007年4月5日第81刷改版発行(290頁)
・2009年3月25日第84刷発行 定価560円
・2010年5月25日第85刷発行 定価600円
・2012年7月5日第86刷発行 定価700円
 第58刷・第61刷・第65刷を比較して見た。
 まづカバーについて、第61刷と第65刷を比較して見る。第58刷にはカバーが掛かっていない。
 カバー表紙は一致。
 カバー背表紙、最下部第61刷「260」に太い下線、第65刷「310」に太い下線。
 カバー裏表紙、レイアウト同じで左上1行め、ISBNコードとCコードは一致、続いて第61刷「 P260E」第65刷「P310E」、2行め第61刷「定価260円(本体252円)」括弧内はやや小さい。第65刷「定価310円(本体301円)
 カバー表紙折返し、第61刷「●創刊60年記念出版岩波文庫総目録 岩波文庫編集部編」の広告で、右寄せの編者の左、下寄せで小さく「(B5判上製)」と添える。ゴシック体3行の紹介文があって左下にゴシック体で小さく「文庫判ブックカバー贈呈/下のマークを10枚揃えて封書でお送りください/宛先=岩波書店営業部 ブックカバー係」とあって、下のマークには壺印のみ。第65刷は『広辞苑』第四版の広告、左下はマークのみ。
 カバー裏表紙折返し、第61刷は「完訳千一夜物語全13巻」と「完訳三 国 志全8巻」の広告。第65刷は「ワイド版 岩波文庫」の広告。
 本体、第65刷はまづアート紙の口絵があって表は白紙、裏に作者の肖像。第58刷と第61刷はこれが扉の次にあって表に作者の肖像がある。これ以降の諸刷は全て第65刷に同じ。この間に口絵の位置が変わったのかも知れないが、図書館蔵書の状態は、破損に拠る補修の結果、位置がズレた可能性もあるので、確定出来ない*1
 異同は他に奥付、第58刷は太線(6.8cm)2本の間(4.8cm)、第61刷と第65刷は太線(6.9cm)2本の間(4.4cm)の寸法も同じ。上の太線の下、左寄りの発行日の3行めのそれぞれの発行日、この3行の右に第61刷は「定価はカバー/に表示してあ/ります」とあるが第65刷は余白になっている。第58刷は次の「訳  者*2」の上、右寄りに「定価250円」の1行があり、その分、太線間の幅が広くなっている。「発 行 者」が第58刷・第61刷「緑  川  亨」から第65刷「安 江 良 介」に代わり、郵便番号が第58刷・第61刷「〒101」から第65刷「〒101-02」に、第58刷・第61刷「電話 03-265-4111/振替 東京6-26240」が第65刷「電話 03-265-4111(案内)」に、下の太線の上、第58刷。第61刷は右寄りに「印刷・凸版印刷 製本・桂川製本」とあったが第65刷は左寄りに「定価はカバーに表示してあります」とあり、右寄りに「印刷・凸版印刷/製本・桂川製本」とある。
 裏の「読書子に寄す」は同版だが、匡郭が第58刷(11.5×7.0cm)は細いが第61刷(11.4×7.1cm)第65刷(11.4×7.0cm)は太く見える。
 最後、目録は2頁、第58刷は「1987.7.」の「岩波文庫創刊60年記念新刊10点」で1頁5点、に第61刷「岩波文庫の最新刊」の「1989.4.」と「1989.5.」。第65刷「'91,1.現在在庫 D-1(〜2)」。(以下続稿)

*1:この、岩波文庫に於ける口絵の位置の問題は、2014年5月12日付「徳冨蘆花『不如歸』の文庫本(1)」にて、岩波文庫31-015-1『小説 不如帰』について取り上げたことがある。

*2:ルビ「かわ  もり  よし  ぞう」。