瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

角川文庫の角川映画の広告(6)

犬神家の一族(2)
 2013年7月14日付(5)に挙げたものと異なるものを見た。比較はしておらず、当初は同じ広告かと思ったのだが、かなり違っている。
宇井無愁笑辞典落語の根多(角川文庫3631)』昭和五十一年十一月三十日初版発行・¥490・634頁
 昭和51年(1976)10月16日(土)の公開の1ヶ月半後。カバー表紙折返し下部に、まづ2本の横線(4.6cm)に挟まれた間(1.1cm)にゴシック体で「 横溝正史文庫(全40冊) /1000万部突破記念」とある。1行めはやや小さく、2行めの文字はやや横に長い。
 以下ゴシック体・明朝体で、

  東宝映画化 市川 崑 監督
    犬神家の一族
信州の大財閥犬神家に起きた、莫大な遺産を/めぐる血の惨劇 因縁の系譜にひそむ謎は/何か サスペンス溢れる本格推理の傑作
   今秋10月大ロードショー
  サントラ盤・ビクターレコード
角川春樹事務所映画製作 第1回作品)
           角川文庫版 ¥380

とあって、標題は四倍角の明朝体。下部のゴシック体4行は1行めがやや大きく標題の上(横線の下)のゴシック体の1行と同じ大きさ。(以下続稿)

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 昨日、女子大元教授氏からの年賀状に、私の「研究が認められる日が来ます」と書いてある、と述べたが、博士論文の指導教授が私の研究をなぞった一件は、よく考えると「研究が認められ」た実例になるのかも知れない。しかし、専門がある程度重なっている人でも数年後にやっと追い付くレベルでは、どうにもならない。私のように文学なぞ所詮道楽で、いづれ足を洗わないといけないと思ってやっていたような人間ならともかく、是非とも研究職に就きたいと思っている人は、私のやったようなテーマは選ばないだろう。すぐに結果が出て、かつ目立つテーマを選ばないといけない。しかし20代の院生にそんなにモノが見えている訳がないのだから、実際にその人物に当って色々と質問を浴びせてみれば疎漏だらけだろうと思うのだが、発表された論文が見た目、完結しておればそれで良いのである。――私は、そんな連中が生き残って、以前の世代ほど勉学に時間も割けないまま威張るようになったら、学問がスカスカになって来るんじゃないかと思ったのだ。まぁ斯く云う私ももうスカスカだけれども。だからもうその任に非ずと思って研究職は全く望まないことにしたのである(別の大きな事情もあるけれども、それは別に書く)。ならば、誰からも掣肘されずに、好き勝手にやった方が良いではないか。――尤も、当ブログに書いているようなことをやりたかったのかと云うと、そうではないので、本当は頭もしっかりしているうちに仕事も何もやめてしまって、本格的にこれまでにやり溜めたことの整理に取りかかりたいのだけれども、そんな大掛かりな作業に入る余裕がないので、息抜きの図書館巡りで誤魔化しているうちに、瓦落多ばかりが増えて行くのである。