瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

Pierre Loti “Japoneries d'automne”(1)

・角川文庫602『秋の日本』(1)

秋の日本 (角川文庫)

秋の日本 (角川文庫)

・昭和二十八年 十 月二十日 初 版 発 行・平成 二 年十一月十五日  五 版発行・定価495円・254頁
 金色のカバーの角川文庫リバイバルコレクションについては、2016年5月30日付「祖川孝 訳『ランボオの手紙』(1)」に取り上げたことがあった。ピエール・ロチ/村上菊一郎・吉氷清 訳『秋の日本』は、角川文庫101『ランボオの手紙』十五版を含む「PART II」の1年後に刊行された「PART III」20点25冊の1冊である。
 私は平成10年(1998)4月2日から読み始めて、9日に読み終えている。そして疑問点をメモして4月12日付で角川書店編集部宛に書簡を出している。本書には当ブログでも2011年4月2日付「Henry Schliemann “La Chine et le Japon au temps présent”(03)」に触れたことがあった。
 1頁(頁付なし)扉、3頁(頁付なし)モノクロで本文共紙の口絵、5頁「目 次」、7頁から本文でここまでの偶数頁は白紙。7〜52頁「聖なる都・京都」53〜73頁「江戸の舞踏会」74〜79頁「じいさんばあさんの奇怪な料理」80〜101頁「皇后の装束」102〜103頁「田舎の噺三つ」104〜178頁「日光霊山」179〜186頁「サムライの墓にて」187〜214頁「江戸」215〜248頁「観菊御宴」249〜254頁「あとがき」。
 以下当時気付いた疑問点を、20年前の4月12日付書簡を、一部引用しつつ示しておこう。大きな誤りはなく、書簡でも列挙の後に「まだあるかも知れませんが、小生が気付いたのはこんなところです。新仮名で組んでいるのに部分的に旧仮名が残っており、稀に意味不明の箇所があります。」と述べているような程度のものである。なお、傍点を附した箇所は再現出来ないので仮に太字にした。

 小生はフランス語が出来ませんので、原典と比較してどうだと云うのではなく、日本語の表記等に関する瑣事ばかりです。
 頁数と行数を示しました。行を数えるときには題名や章の番号なども数え、空白の行は数えていません。
・9頁14行目「引いたうな」
・24頁15行目「れらの」とは?
・30頁16行目「鵠のうな頸と獣のような様子をして」
・50頁4行目「うな極東の」
・55頁10行目「各」の次の反復記号、横転(56頁8行目のようであるべき)。


 この反復記号は二の字点「 〻」で、55頁では右を上に横転している。(以下続稿)