瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

宇井無愁の上方落語研究(10)

角川選書11『日本人の笑い』(7)
 初版と3版を比較して見た。私の見た初版には、扉に赤の楕円印「M市立|36577|44,4, 1|M図書館」があり、刊行からしばらくして収蔵されたことが分かる。
 3版のカバーについては2月9日付(2)の後半にメモして置いた。
 カバー表紙・背表紙は一致。カバー裏表紙は「¥480」と、3版の「¥500」とあった位置よりも0.5cm右寄りに入っているのみ(続くゴシック体の数字15桁はない)。裏表紙折返しのカラーマークは初版にはない(ようだが、その部分がブックコートフィルムの寸法に合わせて切除されている可能性もある)。
 本体、奥付の異同は3版に2行の追加、すなわち、初版発行日の下に3版発行日が、それから初版は「Printed in Japan」が一番下にあるが、3版はもう1行「0310-7003011-0946(0)」が追加されている。これはカバー裏表紙にも追加されていた。
 目録は2月13日付(6)に見た、3版の目録にほぼ同じで、3版は初版にあったゴシック体の文字を抜いている。すなわち、それぞれ3行の紹介文の最後に、初版には頁数と定価がゴシック体・下寄せで記載されていたのだが、3版ではここは余白になっている。以下、標題を挙げて、初版にあった「■頁数/定価」を示して置こう*1。標題の前に角川選書の【番号】を追加した。標題と定価の間の〔数字〕は、紹介文と■の間の余白字数である。
・1頁め
【1】合本三太郎の日記〔1〕■五〇〇ページ定価四八〇円
【2】三太郎の日記補遺〔2〕■続 刊
【3】キリスト教入門〔1〕■二四〇ページ定価三五〇円
【4】落  語―笑いの年輪―〔0〕■二七二ページ定価三五〇円
【5】ドストエフスキイの文学―「白痴」について他―〔1〕■二七八ページ定価四五〇円
・2頁め
【6】禅〔2〕■二三八ページ定価三九〇円
【7】私の敬愛する人びと〔0〕■二五六ページ定価四四〇円
【8】新 し い 時 代〔0.5〕■二六二ページ定価四八〇円
【9】イエス―マルコ伝による―〔1〕■三八四ページ定価五六〇円
【10】愛と死の伝承―近世恋愛譚―〔1〕■二八四ページ定価四八〇円
・3頁め
【11】日 本 人 の 笑 い〔1〕■二四四ページ定価四八〇円
【12】庚  申  信  仰〔0〕■二一六ページ定価四〇〇円
【13】現 代 詩 人 論〔3〕■続 刊
【14】幕  末  百  話〔1〕■続 刊
【15】西 行 と 兼 好〔5〕■続 刊
・4頁め
【17】フィデル・カストロ〔3〕■続 刊
【×】日本近代詩入門〔0〕■続 刊
【16】生活の古典民俗学入門―〔0〕■続 刊
【18】仏  陀―その生涯と思想―〔0〕■続 刊
【25】日本仏教史入門〔1〕■続 刊
 4頁めの書目については2月13日付(6)に検討した。――「■続 刊」を止めて「■頁数定価」にするには、紹介文を10字分は短くしないといけないが、どのように処理していたのであろうか。(以下続稿)

*1:「/」は原文にあり、改行位置ではない。