昨日の続きで、現代教養文庫版の「参 考 文 献」と、小池壮彦「解説」に手を入れて組み込まれた「参考文献」について、幾つか取り上げて比較して見ようかと思ったのだが、それでは5月20日付(3)に細目を確認しようと述べたことから離れてしまうので、「参考文献」の確認は追って果たすことにして、今回から細目及び図版について見て行くことにする。
・現代教養文庫版の中扉図版
各章の中扉(頁付なし)は、中公文庫版は上部中央にゴシック体縦組みで「Ⅰ 幽霊・妖怪の登場」の如く、ローマ数字(1字分空け)題が入るのみであるが、現代教養文庫版は図版にゴシック体白抜きで文字の位置や字間も一定していない。
以下、章題を現代教養文庫版の字間にて示し、頁と図版内での位置を添え、さらに中公文庫版の中扉の位置を添えた。
「Ⅰ 幽霊・妖怪の登場」7頁右上寄り、中公文庫版7頁
「Ⅱ 幽 霊 の 歴 史 性」31頁左上寄り、中公文庫版31頁
「Ⅲ 妖 怪 変 化 百 態」73頁左上寄り、中公文庫版75頁
「Ⅳ 神がみの零落と霊魂信仰」129頁左上寄り、中公文庫版133頁
「Ⅴ 怪談は生きている」165頁右上寄り、中公文庫版169頁
図版の説明は「付録」の最後、208頁の左側、余白に囲み(6.8×2.9cm*1)があって、
◇中 扉 写 真 説 明◇
Ⅰ 貞山師匠の怪談ばなしの幽霊(読売グラフ所載)
Ⅱ 富川周重描くところの幽霊
Ⅲ 羅生門の鬼と渡辺綱
Ⅳ 信仰の修業にはげむ禅宗の学僧
Ⅴ 怪談映画「番町皿屋敷」のワンカット(東映作品)
と説明されている。
Ⅰは寄席での白装束で髪を振り乱した、人間の扮装もしくは人形の写真。
Ⅱは白装束で髪を振り乱した幽霊の浮世絵。
Ⅲは日本画で、鬼に兜を掴まれる鎧武者。
Ⅳは「永田家之墓*2」と刻んだ墓石の上と、前で、2人の僧侶が座禅をしている写真。背景は暗く、夜の墓地でストロボ撮影したものらしい。
Ⅴは時代劇で、武家屋敷の庭にある井戸から若い女が現れ、井戸端では若い侍がそれを見ている場面。
・河野寿一監督『怪談番町皿屋敷』 昭和32年(1957)7月13日公開
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