瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

Agota Kristof “Le Grand Cahier” (11)

アゴタ・クリストフ/堀茂樹 訳『悪童日記』(11) 文庫版奥付①訳者略歴
 文庫版の奥付について、これも文庫版『ふたりの証拠』『第三の嘘』とともにメモして置こう。
 上部に明朝体横組みで小さく、1行め「ハヤカワepi文庫は、すぐれた文芸の発信源(epicentre)です。」とあるのは諸刷共通。
 次いで1行半空けて、2行め、

訳者略歴 1952年生,フランス文学者,翻訳家

とあるのは共通。
悪童日記』初刷・十一刷では改行して3〜5行め、

訳書『ふたりの証拠』『第三の嘘』クリストフ
『シンプルな情熱』エルノー
(以上早川書房刊)他多数

とあって二重鍵括弧も全角。
『ふたりの証拠』初刷・二刷は3行め「訳書『悪童日記』『第三の嘘』クリストフ」、『第三の嘘』初刷・七刷・九刷・十刷は「訳書『悪童日記』『ふたりの証拠』クリストフ」となっている。
悪童日記』十三刷(2011年10月)では5行めが「(以上ハヤカワepi文庫刊)他多数」と改められているのだが、これより後の増刷である『第三の嘘』七刷(2013年7月)・九刷・十刷がこうなっていないのは不審である。
悪童日記』十四刷(2012年9月)・十八刷・二十刷では、2行めの訳者の生年、職業に続けて2〜4行め、

訳者略歴 1952年生,フランス文学者,翻訳家 訳書『ふたりの証拠』|『第三の嘘』クリストフ,『シンプルな情熱』エルノー (以上/ハ|ヤカワepi文庫刊),他多数

と行を詰めており「/」が改行位置。仮に灰色太字にした『ふたりの証拠』は、『ふたりの証拠』七刷(2014年9月)では『悪童日記』になっている(「|」が改行位置)。やはり、これより後の増刷である『第三の嘘』七刷(2013年7月)・九刷・十刷がこうなっていないのが、不審である。(以下続稿)