瑣事加減

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川端康成『古都』(13)

新潮文庫1833(4)
 2014年8月11日付(03)の続き。
 2014年11月に映画の写真がカバー表紙に使用されている①三十六刷を某区立中央図書館のリサイクルコーナーで入手した。それから家人の蔵書に①七刷があることに気付いたのだけれども、比較しないまま来てしまったのだが、今月になって①四十九刷を市立図書館で見掛けて借りて来た。
 そこで、①三十六刷と①四十九刷を比較して見る。
 私が本書を読んだのは2014年7月30日付(01)の冒頭に述べたのように、映画を見たからである。
中村登監督映画 昭和38年(1963)1月13日公開
 この映画には2014年9月6日付(11)にも触れていたが、関連する商品を纏めて紹介しないままであった。

古都 [VHS]

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古都 [DVD]

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<あの頃映画> 古都 [DVD]

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 この映画は新潮文庫版刊行前であり、もちろんカバーに使用されていない。私の入手した①三十六刷のカバー表紙は、次の、山口百恵(1959.1.17生)主演映画の写真である。
市川崑監督映画 昭和55年(1980)12月20日公開
古都 [DVD]

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・雑誌
・ちらし
・パンフレット
 未見。
 私は山口百恵の引退(昭和55年10月15日)は、小学3年生だったので見ていた(はずだ)し、何となく覚えているが、特に好きでもなかったし、周囲にもファンがいなかった(小学3年生ではあの雰囲気に熱狂的に惹かれるような同級生もいなかっただろうし、親兄弟にもいなかった)ので、そんなに強い印象を受けていない。
 ドリフの「8時だョ!全員集合」で志村けん(1950.2.20生)と新婚夫婦コントを演じていた桜田淳子(1958.4.14生)の方が記憶にある。別に好きだとかファンだとか云うのではないが。
 さて、①三十六刷のカバー表紙であるが「新潮文庫 古都」で画像検索するとオークションサイトの画像がヒットした。背景は北山杉の写真で、上部に明朝体白抜き横組みで大きく「古都 川端康成」、中央を横長の楕円(6.7×8.7cm)に抜いて杉林を背景にした双子(左に千重子、右に苗子)の写真*1、下部に明朝体横組みで「東宝映画化 新潮文庫」左5文字は黄色、右4文字は白。
 ①四十九刷のカバー表紙は現行のケルスティン・ティニ・ミウラのものになっている。――これまで何となく、昭和63年(1988)の②五十二刷改版に際して改装されたものと思っていたのだが、ミウラ氏のカバー表紙には、新潮文庫1『雪国』が2014年12月1日付「川端康成『雪国』の文庫本(1)」及び2015年5月25日付「川端康成『雪国』の文庫本(4)」のそれぞれ追記に述べたように、昭和57年(1982)には改装されていた。本書も同様に、②改版前の昭和50年代に改装されていたらしいのである。(以下続稿)

*1:上に貼付した、ちらし・パンフレットやDVDのパッケージの写真とは異なる。