瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

新潮日本文学アルバム(1)

・新潮日本文学アルバム 1『森鴎外』(1)カバー
 1月17日付「小金井喜美子『森鴎外の系族』(5)」に書影を示した新潮日本文学アルバム 1『森鴎外』のカバーについて、3種を並べて見た。
 改装としたが、カバー表紙・背表紙・折返しは同じ*1。どこが違うのかと云うと、裏表紙が異なるのである。それから一二刷は帯(幅7.0cm)が掛かっている。
 カバーはクリーム色地。裏表紙、初刷は右上に縦組みで「定価九八〇円 ISBN4-10-620601-3 C0391 ¥980E」とあってISBNコード等は横転。九刷は左上にバーコード2つ「97841062060161910391011501」バーコードの右に3行「ISBN4-10-620601-3C0391 P1150E/ 定価1150円(本体1117円)」行間を広く取って、高さはISBNコードとCコードが1つめのバーコードの横、明朝体の定価は2つのバーコードの間に位置する。一二刷はバーコードとISBNコードは九刷に同じ、2行め「C0391 ¥1200E/ S定価:本体1200円(税別)」Sは新潮社のロゴ。下部に淡い灰色の明朝体で大きく作家名が並ぶのは同じで、背表紙に「森  鴎 外」。これは当人が背表紙に来るようになっているようだ。右から挙がっている人を見て置くと、背表紙折返しには「志 賀 直 哉」折返しから背表紙に掛けて「宮 沢 賢 治」裏表紙に「芥川龍之介/斎 藤 茂 吉/萩原朔太郎/川 端 康 成/堀  辰 雄/山本周五郎/太 宰  治/三島由紀夫」背表紙には森鴎外で表紙「夏 目 漱 石/樋 口 一 葉/島 崎 藤 村/柳 田 国 男/石 川 啄 木/谷崎潤一郎高村光太郎/有 島 武 郎」表紙から表紙折返しに掛けて「武者小路実篤」。
 一二刷に掛かっている帯は紺色地で、作家名の1字めは出ているが2字目の上端が覗けるくらいで以下を隠している。表紙側には横組みで、1行めはゴシック体白抜き「写真で実証する作家の劇的な生涯と作品創造の秘密!」とあって2行めは明朝体太字で大きく「新潮日本文学アルバム」以上は各巻共通であろう。3~6行め明朝体白抜きで紹介文、

処女作『舞姫』から晩年の史伝小説まで、4年間のドイ/ツ留学から軍医総監にまで登りつめて、なお底流する/生への悲哀―近代日本のひずみに身を裂かれながら、/巨大な理知の力で端正に生きおおせた鴎外60年の生涯

とあって二重鍵括弧は半角。7行めには黒で「  編集協力日本近代文学館 新潮社版 定価:本体1200円(税別)  」とある。
 背表紙側には黒のゴシック体で「写真で実証する作家の劇的な生涯」とあって、その下に横並びで「新潮社/1200」とある(ようだが下部は分類票貼付のためはっきり見えなかった)。
 裏表紙側には縦組みで、まず黒の長方形(5.6×0.8cm)にゴシック体白抜きで「新潮日本文学アルバム 続巻15巻」とあって、以下行間を広く取って黒の明朝体で「*57坪 内 逍 遥 *65石 川  淳/*58南 方 熊 楠 *66伊 藤  整/*59佐 藤 春 夫 *67大 岡 昇 平/*60小 川 未 明 *68幸 田  文/*61会 津 八 一 *69吉 田 健 一/*62芹沢光治良 *70島 尾 敏 雄/*63大 佛 次 郎 *71有吉佐和子/*64中 野 重 治      * 既刊」とあるが全て既刊だから「*」は要らないだろう。「68幸 田  文」が最も早く平成7年’(1995)1月刊、翌平成8年(1996)4月まで、ほぼ毎月1冊のペースで14巻が刊行されている(平成7年3月と平成8年2月には刊行がない)。そして1年以上空いて平成9年(1997)9月に「59佐 藤 春 夫」が刊行されて15巻揃っている。或いは刊行途中のカバーも存するのであろうか。
 ところで「新潮日本文学アルバム」全75巻、1人1冊の「71有吉佐和子」までとは別に「別巻」として『明治文学アルバム』『大正文学アルバム』『昭和文学アルバム(I)』『昭和文学アルバム(Ⅱ)』の4巻が既に刊行されており「59佐 藤 春 夫」は74冊め、そして最後、75冊めに刊行されたのは平成14年(2002)4月の「52開 高  健」であった。
 帯の裏表紙折り返し、左端下寄せで「新潮日本文学アルバム1巻<森 鴎外>」とゴシック体白抜き。(以下続稿)

*1:但し、私の見た初刷の折返しは表紙・裏表紙ともに切除、一二刷は表紙折返しが切除されている。