瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

新潮日本文学アルバム(2)

・新潮日本文学アルバム 1『森鴎外』(2)奥付
 昨日の続きで初刷・九刷・一二刷の本体、奥付の異同について。
 右上隅の「編集・評伝 竹 盛 天 雄/エ ッ セ イ 吉 村  昭」は一致。
 その左「資料提供協力者」として3段、九刷と一二刷は一致、1段めは「石黒孝次郎/上 野 淳 一/大 幸 重 子/尾越帰東子/篠 原 正 瑛/中 川 浩 一/長谷川 泉/福 聚 寺/福 永 貞 子/森   類/永 明 寺/森  真 章」と寺院や個人名が並び、2段めは出版社・図書館・教育委員会等が8箇所、3段めは同様の団体名が5箇所列挙される。初刷には「中 川 浩 一」の名がなく、九刷・一二刷の2段め1点め「岩 波 書 店」が1段めの最後に来ており、その前の「森  真 章」の前後が他と違って広く、1行分弱空けてあった。森眞章(1919.8.6~2000.5.6)は森於菟の長男で昔風に言えば鴎外の嫡孫である。2~3段めの団体名は同じだが、九刷・一二刷の3段め1点め「東京都公文書館」が2段めの最後にあった。3段めの余白には初刷と九刷は左に寄せて「編集協力日本近代文学館株式会社木挽社とあったが一二刷では団体名との間の余白はなくなり*1、3段め左端には、

*無断転載を禁ず
*本巻収録の写真に関するお問い合
 わせは左記へお願いいたします。
  FAX〇四二四-九八-三二九一(藤田三男編集事務所)

との注記が追加されており、4行めはいる。全て文字が半角。
 4段めの異同は発行日の2行で、これは1月17日付「小金井喜美子『森鴎外の系族』(5)」に示した通り。続いて「発行者 」が初刷と九刷「佐藤亮一」一二刷「佐藤隆信」、そして「発行所」に続く「郵便番号」が初刷と九刷「一六二」一二刷「一六二―八七一一」その次にやや小さく、初刷には

 電話(業務部)03―二六六―五一一一
   (編集部)03―二六六―五四一一

とあったが、九刷は「(業務部)」が「(営業部)」になり、また、市外局番の次の3桁が「三」を冠してそれぞれ「三二六六」の4桁になって、これに伴って「電話」の上の字下げが殆どなくなっている。一二刷は「電話」の上が1字下げになっており、下が「(編集部)」の番号が先に来ている。そして2つめの番号は九刷の「(営業部)」の番号と同じだが部署が「(読者係)」となっている。
 次の行、初刷と九刷「振替東京四―八〇八」一二刷「振替 〇〇一四〇―五―八〇八」、「印刷」と「製本」は変わりなく、次に初刷の「定価 九八〇円」が九刷・一二刷はやや小さく「*価格はカバーに表示してあります」となっている。
 最後に小さく3行「乱丁・落丁本」についての断り書、送り先(1行め末)が初刷「小社通信係宛/」が九刷・一二刷「小社読者係宛/」に変わっている。
 最下部、飾り線の下は一致。(以下続稿)

*1:東京都公文書館」と「日本近代文学館」は5字分のところに活字の縦を詰めて収めている。