瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

武田百合子『ことばの食卓』(1)

①単行本(A5判上製本

ことばの食卓

ことばの食卓

・一九八四年一二月一〇日第一刷印刷・一九八四年一二月一五日第一刷発行・定価一二〇〇円・141頁
ちくま文庫
ことばの食卓 (ちくま文庫)

ことばの食卓 (ちくま文庫)

・一九九一年八月二十二日 第 一 刷発行(160頁)
・二〇一六年四月 五 日 第二十三刷発行・定価640円
武田百合子全作品 5(17.2×11.2cm・上製本・1995年1月25日 初版印刷・1995年2月7日 初版発行・197頁・中央公論社・定価1456円
④精選女性随筆集 第五巻 武田百合子(18.8×12.0cm・上製本・二〇一二年 六月十日 第一刷発行・269頁・文藝春秋・定価1800円
 ④は「川上弘美 選」で、171~204頁「『ことばの食卓』より」として6篇を抄録する。
 本書の由来は①では、141頁の裏、奥付の前の頁に、下部、

初出一覧
枇 杷   (一九七九『物食う女』北宋社*1
牛 乳   (一九八一・六「草月」以下同)
続 牛 乳 (一九八一・八)
キャラメル (一九八一・一〇)
お 弁 当 (一九八一・一二)
雛祭りの頃 (一九八二・二)
花 の 下 (一九八二・四)
怖 い こ と (一九八二・六)
誠 実 亭 (一九八二・八)
夏 の 終 り (一九八二・一〇)
京 都 の 秋 (一九八二・一二)
後楽園元旦 (一九八三・二)
上 野 の 桜 (一九八三・四)
夢、覚え書 (一九八一・二)

とあるのみで、カバー表紙・カバー背表紙に「画・野中ユリ」扉に「画・野中ユリ」そして奥付に「挿 画 野中 ユリ」とある、野中ユリ(1938生)の銅版画の挿画が2篇めの「牛乳」から13篇めの「上野の桜」までの12篇にあって、最初の「枇杷」と最後の「夢、覚え書」にはないところから、この2篇と隔月連載だったらしい12篇とは由来が異なるであろうことは察せられるのだが、単行本に纏めるに当たっての感慨を記した文章を追加していないので判然としない。
 ②153~154頁(③152~153頁)に「一九九一年六月」付の「あとがき」が付され、冒頭、②153頁2~3行め(③152頁2~3行め)、

 一九八一年から八三年にかけて、『草月』に連載した十二篇と、ほか二篇を加/えて、一九八四年末に作品社から上梓したものです。

と説明され、末尾近く、②154頁5~6行め(③153頁7~8行め)、

 共作の形をとって画の方をおひきうけ頂いた野中ユリさんと、『草月』連載以/来、友達になれた(と自分では思いこんでいるのですが)のを喜んでいます。

とあって、野中氏の挿画が雑誌「草月」以来のものであったことが判明する。(以下続稿)

*1:二重鉤括弧は半角。