瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(139)

・青木純二の経歴(8)日本新聞年鑑』の現住所
 一昨日からの続きで、『新聞人名辞典』第2巻に見えるの青木純二の経歴について。
・昭和三年版『日本新聞年鑑』昭和二年十二月二十四日印刷・昭和二年十二月二十八日發行・定價金四圓
 第四篇「名鑑 ―いろは順―」104頁で頁付は独立、77頁の3段め22行め~4段め3行め(4段組)に、

青木純二 東京朝日新聞高田通/信部主任。福岡市外千代町(明/二八、六、一〇)生。高等商業學/校三年まで。福岡毎夕主筆函館/日日、高田新聞、新潟毎日等を/經て東京朝日に入社、著述「ア【3段め】イヌの傳説」外五種。(趣味)諸/國の土人形を集むること。(現/住)高田市兩替町。

とあって、昭和二年版と組み方まで同じだが書名が『 』ではなく「 」で括られているのが異なる。国立国会図書館デジタルコレクション234コマめ。
・昭和四年版『日本新聞年鑑』昭和三年十二月二十四日印刷・昭和三年十二月二十八日發行・定價金四圓
 第四篇「名鑑 ―いろは順―」104頁で頁付は独立。
・昭和五年版『日本新聞年鑑』昭和四年十二月二十四日印刷・昭和四年十二月二十八日發行・定價金四圓
 第四篇「名鑑 ―いろは順―」107頁で頁付は独立。
・昭和六年版『日本新聞年鑑』昭和五年十二月二十七日印刷・昭和五年十二月三十日發行・定價金參圓
 第四篇「名鑑 ―いろは順―」64頁で頁付は独立。
 以上の3年分には見当たらなかった。――遠田氏は昭和四年版に出ているとするが、一見したところ出ていなかった。毎年大体同じ人が同じ順序で載る訳だから、見落とすとも思えないのだけれども、念のため再度確認して置こうと思って、今週火曜日が返却期限の図書館に『新聞人名辞典』があるので、休日になったことだし午前中から出掛けて序でに色々見て置こうと思っていたら、風雨のため午前は出掛けられず、しかも開館時間が休日扱いになって(当然なのだが)夕方には閉まってしまうので、返却は分館で済ませて結局都内には出掛けなかった。しかも昭和四年版は前後の版と違って国立国会図書館デジタルコレクションに収録されていない。よって後日『新聞人名辞典』を確認の上、ここに追記することとしたい。
 さて、私が一々「名鑑」の記載を挙げたのは、住所に特に注目してのことである。――昨日見た大正11年(1922)6月の「新聞記者名鑑」にあった新潟県「高田市上田端町」は現在の新潟県上越市仲町3丁目、そして『日本新聞年鑑』の大正13年(1924)7月から昭和2年(1927)12月の4つの版に見える新潟県「高田市両替町」は新潟県上越市仲町2丁目である*1
 青木純二『山の傳説』所収「晩秋の山の宿(白馬岳)」とほぼ同文の昭和3年(1928)7月「サンデー毎日」懸賞入選作品、白銀冴太郎「深夜の客」東雅夫 編『山怪実話大全』に初めて紹介されたが、東氏は2018年8月6日付(025)に指摘したように『山怪実話大全』の本文及び「編者解説」には、白銀氏の住所「高田市馬出町六八、青木方」を何故か漏らしている。
 この「高田市馬出町」は現在の上越市大町2丁目、両替町とは300mほどの距離らしい(戦前の地図を参照出来ればと思っているのだが未だ果たさない)。昭和四年版に青木氏が出ていて、それが「(現住)高田市馬出町」であれば、白銀冴太郎=青木純二は確実になるのだが、‥‥遠田氏が出ているとしているのだからやはりもう一度、遠からず『新聞人名辞典』を――来週返却期限の別の市立図書館に所蔵していることが分かったので、近くその結果の報告と、誤記の確認をして置こうと思っている。
 しかし、昭和四年版に出ていなかったとしても、「高田市馬出町六八、青木方」の「白銀冴太郎」が、当時東京朝日新聞高田通信部主任「青木」純二の筆名であることはほぼ確実であろう。8月10日付(097)に注意した、筆名を使った理由だけれども、――大阪毎日新聞社で編集している「サンデー毎日」に、東京朝日新聞の社員が「入選」したと云う事実を憚ったのであろう。関係者が素姓を調べようとすれば、青木氏の名前は当時最新版だった昭和三年版『日本新聞年鑑』まで、4つの版に続けて見えていたのだから、すぐに分かってしまう。(以下続稿)

*1:昭和23年(1948)1月市制施行の奈良県大和高田市、昭和29年(1954)5月市制施行の大分県豊後高田市、昭和30年(1955)1月市制施行の岩手県陸前高田市は、明治41年(1908)9月市制施行の新潟県高田市を憚って、市制施行に際して(駅名と同じ方式で)旧国名を冠したのだが、その大元であった高田市が昭和46年(1971)4月に直江津市と合併して上越市になり、消滅してしまった訳である。平成16年(2008)3月市制施行の広島県安芸高田市も同じ流れと言えよう。茨城県常陸大宮市も、埼玉県大宮市がなくなってから市制施行している。