瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

日本の民話1『信濃の民話』(2)

 2019年12月20日付(1)の続き。
日本の民話1『信濃の民話』の①第一刷を①第二〇刷を比較してみた。適宜、④オンデマンド版(第一五刷)も参照する。
 表紙、灰色なのは同じだが第一刷は細かい迷路のような模様が押されているのに対し第二〇刷は布目。右下及び背表紙下部、第一刷の方が濃い朱。
 見返しはオンデマンド版も同じ。
 扉、①第一刷もクリーム色の厚紙で、レイアウトの基本は同じ。中央に赤で縦組み明朝体の編者名と赤の毛筆の標題は同じ、但し標題右上の編者名は第一刷→第一五刷→第二〇刷と次第に横幅が縮み、線が太くなって、第二〇刷は殆ど滲んでいるように見える。左上に灰色の長方形(0.9×4.5cm)に明朝体白抜きの「日本の民話」右に「1」と添え、右下に同じく灰色の長方形(0.8×4.5cm)に明朝体太字の白抜き「未 來 社 版」とある。この白(クリーム色)抜きは第一刷は太く、右下は特に太い。第二〇刷はごく細い。特に左上の灰色「1」は第二〇刷の方が太い。④オンデマンド版(第一五刷)のこの箇所は、前回注意したように別の、更に新しい版から取ったようである。
 奥付、上右に明朝体縦組みで「信 濃 の 民 話  奥付」とあって④第一五刷も同じだが、①第二〇刷は「信濃の民話  奥付」と字間が詰まっている。①第一刷には④第一五刷の上部左寄りにある明朝体横組みの断り書きがない。①第二〇刷はこの断り書きが上部中央に移っている。内容は同じで以下の通り。

この本は数多くの原話の中から編者が再話し/たものです。従って著作権は編者にあります/ので無断脚色,上演,放送,再録を禁じます。/必要の時はかならず未来社に御連絡下さい。


 この横組みの下に、縦組みで発行日等が並ぶ。①第一刷と④第一五刷は下部左寄りだが、①第二〇刷は下部中央に移動させている。
 まづ太い縦線(①第一刷 8.8cm、④第一五刷 8.5cm、①第二〇刷 8.7cm)があってその左、上寄せで①第一刷「一九五七年 六 月三〇日 第一刷発行」の1行のみ、④第一五刷「一九五七年 六 月三〇日 第 一 刷発行/一九六四年一二月一五日 第一五刷発行」、①第二〇刷「一九五七年  六 月三〇日 第 一 刷発行/一九六八年 一一月二〇日 第二〇刷発行」とあって、①第二〇刷は2行めの下、4字分空けて「定価 四五〇円 」。④第一五刷の同じ位置は空白になっているが、ここは底本の①第一五刷には定価が入っていたのを削除したのであろう。しかし残しても良かったのではないか。①第一刷は発行日2行めはもちろん空白で下にやや大きく「定価 三二〇円」とある。以下は下寄せ。
 ①第一刷は1行弱開けてやや大きく「編 者 信濃の民話」編集委員会」とある。④第一五刷はやや大きい「定価」表示がないので1行分空けて同じ。①第二〇刷は1行分空けて、一回り小さくなっている。
 ①第一刷は1行弱開けてやや大きく「発行者 西  谷  能  雄/東 京・文 京・表 町」とあるが④第一五刷はこの1行めがやや小さくなっていて2行めは「東 京・文 京」のみ。①第二〇刷もやや小さく「発行者 西  谷  能  雄/東 京・文 京」である。次いで縦線(①第一刷 5.4cm、④第一五刷 4.8cm、①第二〇刷 4.4cm)があるが①第一刷と④第一五刷細く、①第二〇刷は太い。(以下続稿)