瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

みずうみ書房『昔話・伝説小事典』(1)

野村純一・佐藤凉子・大島広志・常光徹 編『昔話・伝説小事典』1987年11月30日初版第1刷発行・定価 2300円・みずうみ書房・305頁・四六判

 書影は函で、見たことはあるが今私の手許にある図書館蔵書は函を保存していないのでメモ出来ない。カバーは掛かっておらず、事典らしく茶色の皮革風の模様の入った塩化ビニルの表紙で、文字は丸背の背表紙に銀の明朝体で、上部に標題、下部に小さく版元名。
 見返し(遊紙)は黄土色、左開きで扉は大理石風の透かしの入った厚紙、中央に黒で背表紙と同じ標題と版元名、その間にごく小さく「 野村純一 佐藤凉子 大島広志 常光 徹=編  」とある。右上に鳥、左下に把手の付いた瓶のカット。
 本文は全て横組み。1頁、「編者代表/野 村 純 一」の「は じ め に」で「1987年10月」付。2頁は上部に「〔執 筆 者〕」30人で10人ずつ3列、1人5字分で姓は左寄せ、名は右寄せ、列の間は4字分空ける。ここでは検索の便を考えて詰めて示す。「赤井武治/石井正己/伊藤清和/薄井有三/大島広志/小川恵美子/梶晴美/上地ちづ子/粂智子/幸野典子/近藤雅尚/財前哲也/佐々木勝/佐藤凉子/佐野正樹/高木史人/高山英子/田畑千秋/常光徹/戸塚ひろみ/土橋悦子/野村純一/花部英雄/藤田尚樹/間瀬俊治/矢口裕康/山本則之/米屋陽一/和久津安史/渡辺公一」とある。
 執筆者の紹介は、奥付の上部に、

編者紹介
野村純一(のむら じゅんいち) 国学院大学教授
佐藤凉子(さとう りょうこ)  東京都品川区立大崎図書館長
大島広志(おおしま ひろし)  民話と文学の会運営委員
常光 徹(つねみつ とおる)  東京都東久留米市立下里中学校教諭

とあるばかりである。編者の野村・大島・常光の3氏は國學院大学卒業、高木氏・田畑氏・花部氏・矢口氏・米屋氏も國學院出身である。「はじめに」に拠れば袁珂『中国神話伝説詞典』(1985年)を読んだ野村氏の発案によって企画編集されたようなので、執筆者にはこの他にも野村氏の教え子の、國學院出身者がいるはずである。もう1人の編者、佐藤凉子(1947生)は北海道大学卒業で図書館司書を勤めながら絵本の翻訳を行っていた。土橋悦子(1948生)も船橋市立図書館の司書で絵本作家であった。こうした児童文学系の人物も何人か参加しているようである。他にも研究上で交流のあった人が加わって執筆しているようである。
 石井氏・上地氏・常光氏・野村氏・花部氏・矢口氏・米屋氏については当ブログでも過去に触れたことがある。現在も教員・研究者として活動している人もおれば、本書以前に昔話集を編纂したことが僅かに判明するだけの人もいる。今、細かく1人1人について調べる余裕はないので、いづれ各人が執筆した項目を確認する機会を作って、その際にもう少し調べることとしたい。
 なお、本書には改訂版がある。
「やまかわうみ」Vol. 7(2013春)2013年5月・アーツアンドクラフツ・201頁

 未見。この号の「総特集」が野村純一・佐藤凉子・大島広志・常光徹 編「昔話・伝説を知る事典」で、CiNii に拠ると「「昔話・伝説小事典」(みずうみ書房, 1987年刊)をもとに再編集し、執筆者が各項目を加筆・修正・校閲したもの」とのことである。これを見れば執筆者の物故やその後の経歴などが判明するであろうか。但し雑誌のため公立図書館では(そもそも余り購入されていない上に)保管期間を経過して既に除籍処分されている。古本で探して見るべきであろうか。
 に戻って構成をざっと見て置こう。*1
 3頁「凡  例」7項目、4~13頁「《目  次》」左右2列。
 14~24頁、野村純一「日本の昔話と伝説」。
 25~273頁は左右1項ずつ各頁2項。
 275~282頁「付  録/《日 本 昔 話 話 名 一 覧》」50音順3列で「*太文字は本書収録項目を示す/*『日本昔話大成』による」とある。
 283頁(頁付なし)は「索   引」の扉で3項の凡例。
 284~293頁「《事 項 索 引》」294~297頁「《人 名 索 引》」298~305頁「《話名・書名索引》」は左右2列。白紙が1頁あって奥付、その裏も白紙。(以下続稿)

*1:2022年3月12日追記】読んでいて落ち着かないのでこの1行を追加。