瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

守屋龍男『多摩の低山』(3)

・守屋龍男『多摩の低山 埋もれた道・懐かしい道38コース』(2)
 5月26日付(2)では、第六刷によってメモしたけれども、今、次の4冊を手許に並べている。定価は奥付にあるもの。5月29日付「道了堂(64)」に、本書は以前何処の図書館でも見たような気がすると書いたが、誇張ではなく続々増刷されている。
②一九八八年三月三一日 第一刷発行・     四月二五日 第二刷発行・定価一、〇〇〇円
③一九八八年三月三一日 第一刷発行・     六月二三日 第三刷発行・定価一、〇〇〇円
⑥一九八八年三月三一日 第一刷発行・一九九一年九月一七日 第六刷発行・定価一、〇三〇円*1
⑧一九八八年三月三一日 第一刷発行・一九九五年八月一日  第八刷発行
 頁数は238頁で同じ。
 ②と③の奥付はそれぞれの発行日が違うのみ。②③と⑥の異同は、裏表紙最上部、②③はゴシック体とOCR-Bで「定価1,000円   ISBN4-905845-49-1 C2026 ¥1000E」とあったが⑥はOCR-Bと明朝体で「ISBN4-905845-49-1 C2026 P1030E 定価1030円(本体1000円)」とある。⑧はカバーになっているが同じ位置で⑥と一致。
 ⑧のカバーは獣皮様のエンボスが控え目になっている他、下部(5.3cm)が折返しまで帯状に緑色地になっている。文字は白抜きで、表紙側にはまづ明朝体白抜きで、

時にはカモシカとも出合う山路
 今はもう人の通らなくなった古道
  伝説にいろどられた峠道………。
   ―魅力あふれる多摩の山再発見。

とあって、最下部②③⑥より低い位置に斜体の版元名。背表紙側には②③⑥と同じ位置に「守屋龍男著」と版元名。裏表紙側と折返しには文字はない。
 上の白地の部分は表紙・背表紙は②③と同じ、⑥は裏表紙まで同じ。
 扉や口絵、本文は細かく比較していないが②③⑥は恐らく同じで、⑧はかなりの書き換えがある。238頁が②③⑥は上半分が写真の「著者プロフィル」で一致。これが⑧では、写真がなくなって、明朝体太字1字下げでやや大きく「あとがき(第8刷)」とあって、1行空けて、2~10行め、

 早いもので本書を上梓して7年になる。この間多くの読者のご支持を戴き、8刷まで重ねること/ができた。厚く感謝する次第である。
 さて、多摩一帯はこの7年間に大きく変わった。ことに八王子市や町田市のような大都市周辺や/青梅市秋川市五日市町のような住宅急増地域の変貌が激しい。以前にはのんびりと里山の散策/が楽しめたコースも、今は林立するマンションに寸断されたり、あるいは山砂利採掘が進み立ち入/り禁止地域が広がったりしたところがある。また、林業の不振により山が放置され、格好の登山道/として使えた山作業道も荒れはじめている。したがって、本書のガイドで歩かれる向きには、お手/数ではあろうが各市町村の観光課に問い合わせてからにして戴きたい。
 いずれにしろ、将来は全コースを歩き直して改訂版を刊行したいとおもっている。


 これが、5月25日付(1)に引いた『新 多摩の低山』の「本書を読まれる方へ」及び「後書き」の記述に対応するので、それで『新 多摩の低山』はコースごとに一々「☆問い合わせ先」を挙げているのである。
 ⑧の「著者プロフィール」は文字を小さくしてその左の囲み(11.7×3.3cm)に詰め込んでいる。異同のみ註記すると3行め、②③⑥「高校時代から」が⑧「富山高校時代から」、4行め②③⑥「1962年大学卒業後」が⑧「横浜国大(教育)卒業後、」と卒業校名を明らかにしている。②③⑥5~7行め「‥‥。現在、/立川市の中学校に勤務。担当教科は理科。日本動物学会・/日本哺乳類学会会員。‥‥」は⑧にはない。⑧では所属は5行め「日本山岳会新ハイキングクラブ会員。」の1行のみで、②③⑥7行めでは「‥‥。新ハイキングペンクラブ会員。」とあった。⑧6行めは著書で『秩父の低山』と『相模の低山』を挙げる。7行めのみ1字下げで現住所、②③⑥8行めは同じ住所で郵便番号があり、さらに9行め「電話」番号もあるが⑧にはない。
 奥付は明朝体縦組みで全体に左上に寄っている。②③はほぼ同じで⑥は行間が詰まっている。⑧は組み直されているが組み方は似せてある。
 ⑥⑧は「発行者――清水 定」で「発行所――株式会社けやき出版*2」の住所は「〒190 東京都立川市柴崎町三―一四―一七」である。なお、現在の版元の住所は「東京都立川市柴崎町3丁目9番6号高野ビル1階*3」で、6月17日に「東京都立川市柴崎町3丁目9番2号コトリンク3F」に移転する。コトリンクはJR立川駅南口に6月1日に開業した新施設である。電話番号は市外局番が4桁だったのが3桁になっているだけで現在も変わっていない。
 ②③は発行者が「鈴木闊郎」となっていた。版元は同じだが住所が「〒190 東京都立川市富士見町五―六―一五」であった。立川市立川市商店街連合会が運営する「たらった 立川」の「2014 審査員特別賞」を受賞した、昭和5年(1930)7月6日創業の「立川印刷所」が同じ住所で、3代目社長の鈴木武に並んで「右はお父様で二代目の鈴木闊郎さん。」の写真も掲載されている。
 実は②③は「印刷所――株式会社立川印刷所」であった。ところが⑥⑧は「印刷所――株式会社平河工業社」と、東京都新宿区新小川町の印刷業者に変わっている(印刷所の住所は示されていない)。ネット検索するに、鈴木闊郎(2018.2歿)及び立川印刷所は地元では知られているようだが、けやき出版との関連に及んだものは見当らない。ちなみにけやき出版の創立は昭和56年(1981)7月7日である。
 最後の1行は、右を上に横転した横組みで②③「© TATSUO MORIYA ISBN4-905845-49-1 C2026 ¥1000E」ISBNコード以降はOCR-B。⑥は氏名も小さくなっており最後が「P1030E」となっている。⑧はオールド・スタイルで「© MORIYA Tatsuo ISBN4-905845-49-1 C2026」。
 奥付の裏は②③⑧は白紙、⑥には5月26日付(2)に述べたように横組み4点4冊の目録、1点めは守屋龍男著『秩父の低山』。⑧はカバー裏表紙折返しの白地の部分に「守屋龍男の低山シリーズ」としてm『多摩の低山』埋もれた道・懐かしい道38コース/1030円『秩父の低山』奥武蔵・比企・秩父41コース/1100円『相模の低山』相模川上流の山々34コース/1100円の3点。(以下続稿)

*1:税込価格。

*2:⑧は「発行者――」「発行所――」等を小さくしていない。

*3:7月29日追記2016年4月20日付「だーくプロ 編著『多摩の怪談ぞくぞくガイド』(09)」に見た『多摩の怪談ぞくぞくガイド』2000年7月初版と2001年7月改訂版も、同じ住所(ビルについては記載なし)である。発行者は清水氏。