瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

黒井千次『たまらん坂』(2)

②福武文庫0301(1995年7月5日 第1刷印刷・1995年7月10日 第1刷発行・定価534円・ベネッセコーポレーション・217頁)
 書影は表示されない。カバー表紙右上に明朝体縦組み斜体で大きく標題、右側のみ地色が、上が濃く下が白くなる青紫色のグラデーション。筍のイラストが2本、間の上部に青緑色のゴシック体縦組みで「黒井千次」と著者名、その下から右側の筍を跨ぐように左右の端が丸い緑色地に明朝体横組み白抜きで「武蔵野短篇集」とある。
 カバー背表紙、上部 2.1cmのところを黒の横線で仕切って、その上は青紫地で、そこにゴシック体で著者名。その下は白地で最上部にゴシック体横並びでごく小さく「〈0301」とあって明朝体で標題、下部にゴシック体で小さく「福武文庫 ★ ¥550」定価は横並び。
 カバー裏表紙は白地で左上にバーコード2つ「9784828857305/1910193005500」右上、1つめのバーコードの右にOCR-Bで「ISBN4-8288-5730-3/C0193 P550E」2つめのバーコードの右にゴシック体横組みで小さく「〈0301/定価550円/(本体534円)」、中央やや下に明朝体横組みで紹介文、

武蔵野の地名に誘われ、よびさまされた歳月/に埋もれたはずの青春の輝きと愛。変りゆく/自然を背景に7つのロマネスクがよみがえる/武蔵野短篇集。


 カバー表紙折返しは上部に著者のやや斜めを向いて何か喋っている白黒の顔写真(4.0×5.9cm)があり、その上左に「黒井千次/くろい せんじ」下に、

1932年、東京に生まれる。東京大学経済学部/卒。69年、「時間」で芸術選奨新人賞受賞。84/年、「群棲」で谷崎潤一郎賞受賞。95年、「カー/テンコール」で読売文学賞受賞。著書として/他に「春の道標」「五月巡歴」「K氏の秘密」「永/遠なる子供エゴン・シーレ」「自画像との対話」/などがある。

とあり、左下にゴシック体で小さく「カバー装丁野崎麻里カバー画ゴトウヒロシカバー印刷大日本印刷株式会社」とある。
 カバー裏表紙折返しは白地で何もない。
 1頁(頁付なし)扉は上下が太線で左右が細線の枠で、枠内の四隅に「・」を打つ。文字は全て横組みで中央揃え、最上部に「福武文庫」3行分ほど空けて明朝体でやや大きく標題、2行分ほど空けてやや小さくゴシック体で著者名、最下部に「ベネッセ」のロゴ。
 3頁(頁付なし)は「目 次」で①よりも行間を詰め、題と頁の間は広く取っており、最初に「目 次」最後に「解 説  林 望        211」と1字下げでやや小さく入っているのが①と異なる。
 5頁(頁付なし)1篇め「たまらん坂」の扉、6頁から本文で頁付がある。1頁18行、1行39字。6頁は冒頭4行分空白。奇数頁の左上に算用数字の頁付と1字半空けて明朝体横組みで小さく「たまらん坂」。40頁16行めまで。
 211~217頁6行め、林望「日常の闇――解説にかえて」は、まづ「二十五年ちかくも昔」に「慶応大学文学部の学生だった」林氏が「考古学の単位を落として」の「教授」に「代々の農家」である「五日市のSさん」という「縄文時代の研究家」を訪ねて「レポートを提出」するよう言われた、と云う話から書き始めているが、このSさんは7月4日付「米光秀雄・滝沢博・浅井徳正『多摩』(4)」に書影を貼付した、郷土叢書3『多摩を掘る』の著者、塩野半十郎(1898.8.19~1984.9.27)である。考古学の教授は江坂輝彌(1919.12.23~2015.2.8)であるらしい。そして213頁6~7行め、1行分空けて

 私は、黒井千次さんと同じく、武蔵小金井という町に、もう二十五年以上住み続けて/きた。

として以下、小金井市とその周辺について、本書の補足となるような自身の回想を述べている。この解説は明日取り上げる③には採用されていない。
 217頁の裏、下部中央に「単行本は一九八八年に小社より刊行された。」とあって、初出に関する記述は見当たらない。
 奥付の上部の枠に3人の人形の「Benesse」のロゴと「福武書店は1995年4月1日に、新社名 Benesse/Corporation(ベネッセコーポレーション)に変わりました。/‥‥(4行略)」との説明がある。住所は東京都多摩市落合である。
 奥付の裏は福武哲彦「福武文庫創刊に際して」。本書が刊行されたのは創業者の福武哲彦(1916.1.10~1986.4.25)を継いだ長男の福武總一郎(1945.12.14生)の代である。なお①は目次の扉と奥付には副題を添えていなかったが、②はカバー背表紙にしか「武蔵野短篇集」の副題がない*1
 最後に「福武文庫目録」3段組で、1~3頁め「文芸書・一般書」4頁め「日本ペンクラブ」のアンソロジー。(以下続稿)

*1:本体には全く副題がないのか、それともカバーに隠れている本体表紙にはあるのか、確認出来なかった。