瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

武蔵野文化協会 編『武蔵野事典』(2)

 昨日の続きで、「武蔵野」記念号の『武蔵野事典』について、昨日見た上製本と比較しながら見て置こう。
・「武蔵野」第九十五巻第一・二号(通巻三五九・三六〇号) 特集『武蔵野』創刊100周年記念号「武蔵野事典」(令和二年五月四日発行・701頁・A5判)
 まづ装幀から述べるところであるが、詳細は699頁に触れる際に述べることとして、まづ裏表紙の裏にある上製本の広告(横組み)から眺めて置こう。
 上右に上製本のモノクロ書影、その左に「武蔵野文化協会創立百周年事業/武蔵野事典/武蔵野文化協会 」半行分空けて「A5判・ハードカバー・700頁・本体12,000円」1行分空けて「ハードカバーの市販版についても、ぜひお手元に、また、周囲の方にお勧めください!!」とある。
 続いて【主な内容】として細目、そして「【推薦の辞】 いま武蔵野はおもしろい」としてそれぞれ囲みで竹内誠と谷川章雄の推薦文。
 2冊を比べれば容易に察せられることではあるが、定価の記載がないこの記念号は。会費を納入した会員に頒布するためのもので、さればこそ4ヶ月後に「ハードカバーの市販版」を刊行したのである。
 以下、上製本は「市販版」と呼ぶこととしよう。
 表紙の裏に2段組の「武蔵野文化協会会則」があり末尾に「(平成二十八年七月十八日改正)」とある。その下に小さくもう1段、囲みで「武蔵野文化協会役員名簿」がある。市販版にはこの頁はない。
 見返しはなく次いでカラー口絵が16頁あって市販版に同じ。金を散らした扉もなくいきなり前付(ⅵ頁)でⅰ頁とⅱ頁は昨日見た市販版に同じ。ⅲ~ⅵ頁は3段組の「「武蔵野事典」目次」でⅲ頁上段は「◇総目次◇」で中段以下「◇詳細目次◇」、ⅵ頁下段、市販版は「Ⅸ 索引編(横組)       690」までで以下7行分余白になっているが、記念号では1行分空けて最後の6行、「事務局編          691」がある。すなわち記念号には雑誌の「彙報」に当たる内容が巻末にあったのを市販版は削っているのである。しかしⅱ頁【凡 例】の1項めも「記念号である。」ではなく「記念号の市販版である。」くらいには直してもらいたいところであった。
 次いで灰色地の中扉、上部中央に大きく標題があるのは同じ。裏は白紙でその次から頁付が「1」から、本文は3段組。
 以下、690頁(頁付は上部中央に左開きの「(1)」のみ)まで同じ*1。なお横組み(左開き)の頁は続く6892)頁 から591100)頁まで。
 市販版の690頁の次は記念号の699頁に当たる頁で、その裏が奥付、そして裏表紙見返しである。
 記念号では694~691頁に横組みの年表「武蔵野文化協会(前身武蔵野会)・『武蔵野』/創立・創刊100周年のあゆみ」があり695~698頁中段「【執 筆 者 一 覧(50音順・敬称略)」76名の氏名の読みと専門・肩書、大半の人には学歴、そして著書や論文名を添えている人もいる。698頁中段末、1行分空けてごく小さく23~26行め、

(本稿は、執筆者の提出カードに基づき一部文体/を統一した。提出後、人事異動等により変更され/た場合があるが記載通りとした。未提出者のデー/ターは事務局により作成した。)

とあるから肩書のみ、或いは専門と肩書しか記載のない人は「未提出者」なのであろう。なお、696頁下段16行め「(故)城﨑陽子」とあるように城﨑陽子(1962.11.18~2019.5.28)のみ本誌企画・編集中に死去している。
 691~698頁はそのまま載せても良かったのではないかと思うのだけれども。(以下続稿)

*1:記念号の誤りを訂正した箇所も市販版にはあるかも知れぬが、細かい点検をする余裕がない。