瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

『稲川淳二のすご~く恐い話』(2)

・リイド文庫『稲川淳二のすご~く怖い話』(2)PARTⅠの細目
 昨日の記事で、このシリーズの最初に出た3冊を並べて(仮に①②③として)装幀や構成を比較して見たのだが、②PARTⅡと③PARTⅢは先に返却してしまったので、細目と、気になった話若干についてメモが取っただけになってしまった。――資料を専ら図書館に頼ると往々にしてこう云うことになる。しかし中古でも買ってしまうと安心してしまってそのまま何もしなくなってしまう。
 ところで、昨日見たように①と②が同年同月同日の刊行と云うことになっていた。但し①は1刷ではなく2刷を見たのだが、そうすると、①は「PARTⅠ」としていそうなものである。すなわち、①もしくは②の発行日が間違っていて、①は実は前年の平成6年(1994)7月7日1刷発行であったのかも知れないし、②が実は平成8年(1996)7月7日1刷発行なのかも知れない。
 しかし、OPACで検索する限り、①②とも発行年(月)は「1995.7」としか出て来ない。①1刷を確認したいところである。
 それでは、細目を眺めて置こう。題は楷書体太字で、話の番号は目次では1字分空けて上に細いゴシック体で、本文では右に宋朝体の斜体で2字分上から(すなわち題の1字めと「話」を並べて)入っている。
 なお昨日、図版については確認する余裕がなかったとしたが、①のみその余裕があったので、サンプルとしての意味からもメモして置くこととしよう。「※」に挿入位置と、同じ頁の右側に本文が存する場合は図版が左側に何行分あるかを註記した。1頁18行分なので左13行分とあれば右側に本文が5行あることになる。そして「 」に、下に細いゴシック体横組みで添えてあるキャプションを示した。
第1話 真冬のホテルで宴会をする幽霊(5~9頁)
 ※9頁左13行分「死んだ事に気付かない彼らは、いまだ…」
第2話 トンネルで死者の霊と出会った(10~14頁)
第3話 死を宣告に来る子供(15~19頁)
 ※18頁「どこからか子供が、彼の病室へ向かってくる。」
第4話 惨殺された落人のたたり(20~23頁)*1
 ※23頁左15行分「落人たちの無縁の思いが、現世に甦る。」
第5話 霊は復讐する(24~28頁)*2
第6話 風の音が誘う声(29~32頁)*3
第7話 さまよう人形(33~45頁)
 ※41頁「住まいは、人の念が残りやすいものなのか……」
第8話 フィルムに映った恐怖(46~50頁)
 ※50頁左16行分「トンネルに現われた少年は何を伝えようというのか…」
第9話 釣人を襲う鎧武者(51~54頁)
第10話 とりついた家(55~63頁)
 ※59頁「庭の木に……女が…泣いている女がぶら下がっている!!」
第11話 メリーさんの館(64~71頁)
 ※69頁「館の中でフロアには、いるはずのない子供たちが……」
第12話 スキー場の病院に響くすすり泣き(72~75頁)
第13話 遊びに来た霊魂(76~80頁)
 ※80頁左16行分「山道を走ったあと、不思議な出来事が……」
第14話 先輩のハト(81~85頁)
第15話 幽霊がついて来た(86~91頁)
 ※89頁「裏庭から部屋を覗いている気配が……」
第16話 踏切に立つ女の影(92~97頁)
 ※95頁「踏切で突然、動けなくなってしまった女の子は……」
第17話 内ヶ島一族滅亡の謎(98~103頁)
第18話 赤いぽっくり(104~109頁)
 ※107頁「この先の道で会った女性は、いったい……」
第19話 血を吐く面(110~118頁)
 ※115頁「部屋が赤くなると、何か奇妙な出来事が……」
第20話 焼きつけられた情景(119~123頁)
第21話 ロケ先の廃校で起きた怪異(124~132頁)
 ※128頁「人のいない校舎を、霊がうろつく……」
第22話 足音だけの子供のイタズラ描き(133~139頁)
第23話 冷てえ~なあ(140~142頁)*4
第24話 テレビスタジオに響く行進(143~149頁)
 ※145頁「使われていない建物には、兵隊の霊がいまでも……」
第25話 夢の中の踏切に立つ女(150~154頁)
 ※153頁「幼ななじみに会えなかった念が、夢の中に現われる……」
第26話 どうもありがとうの階段(155~158頁)
第27話 研究所に遊びに来る子供の幽霊(159~161頁)
第28話 大きな顔の不思議(162~165頁)
第29話 開かずの部屋(166~167頁)
第30話 消防署に住む幽霊(168~172頁)
 ※172頁左16行分「眠ることのない消防署にも、霊は出現する。」
第31話 シャツに残った子供の手形(173~175頁)
第32話 橋の下の見学者(176~181頁)
 ※179頁「ここには、多くの霊が流れついている……」
第33話 あいつが追ってくる(182~184頁)
第34話 私の店に来る、ピンクの女(185~191頁9行め)
 ※189頁「仲間への未練が、彼女を現世にとどまらせるのか。」
 図版は中々雰囲気のある写真(18図)だが、誰が撮ったのか示されていない。(以下続稿)

*1:ルビ「ざんさつ」。なお「もくじ」にはルビは一切ない。

*2:ルビ「ふくしゅう」。

*3:ルビ「さそ」。

*4:「もくじ」の「~」は左側に二瘤ある波線。