瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

『稲川淳二の恐怖がたり』(1)

 本シリーズは、某区立中央図書館の児童室に全5冊が所蔵されていて、2016年8月16日付「淡谷のり子「私の幽霊ブルース」考証(1)」に1冊めを取り上げ、2016年11月20日付「鉄道人身事故の怪異(11)」に残りの4冊の書影も示して置いた。
 なお、中断したままになっている「淡谷のり子「私の幽霊ブルース」考証」だけれども、――稲川氏は淡谷先生に「あなたにだけ話したけど」と言われたと云うのであるが、淡谷氏は昭和30年代以来自伝等で何度もこの話を披露しているのである。それら自伝類を都内の図書館でほぼ揃えられることが分かったので、記事にしようと思ったのだが、なかなか上手く借りて手許に揃えて置けるタイミングを合わせられなかったこと、それから当時、幽霊になって現れたと云う画家の子息が存命だったこともあって、何となく遠慮しているうちに、某区立中央図書館の書棚から本シリーズが消えてしまったために中断せざるを得なくなったのである。私は図書館派なので古書で買ってまでやろうと思わないし、買ったり複写を取ったりすると安心していよいよ着手出来なくなってしまうので、往々にしてこういうことになる。
 しかし今回、稲川氏の初期のネタを検討する必要に迫られたので1冊め、竹書房文庫『ライブ全集①'93〜'95 稲川淳二の恐怖がたり〜祟り〜』を都下某市立図書館から取り寄せて点検して見た。
 1頁(頁付なし)扉。
 2~7頁(頁付なし)「◎目次」。
 8~11頁「ライブ10周年を迎えて」では、怪談及びライブへの思い、9頁5行め「20年近くも前になる」地元の寺でのトラブルと云うかハプニングについて回想し、最後、11頁8~13行め、

 今年で10周年、その、ひとつの区切りとしてね、ライブのお話年代順にまと/めて、本にしてみました。私の怖い話、全部を網羅する予定ですから、どうか/楽しんで下さいよ。よろしくお願いしますね。
 今回ここでご紹介しているお話は、今現在ツアーやなんかでお話ししている/内容とは少し違ったりしています。お話はすべて初出で、当時のライブの雰囲/気を味わっていただくため、話の内容は当時のものを忠実に再現しています。

と内容の説明をしている。1冊めは3年分、残り4冊は2年分の「ライブ」が「初出」の話を「当時」のまま「忠実に再現し」たものだと云うのである。
 年が見出しに添えてあるから(正確な日付までは分からないが)何年のツアーで語られたのかが分かるようになっている。私のような者には非常に有難い。
 なお、カバー裏表紙、中央左寄りに楷書体白抜き横組みの紹介文には、

恐怖の語り部稲川淳二が/怪談ライブを始めてはや10年。/紡ぎ出された恐怖の数々は、もはや伝説――。/中にはその夜かぎり、以後活字や映像になることなく、/永い眠りについていた怪異談も数多く存在する。/時は満ち、封印は解かれた。
いま、伝説の恐怖が甦る……!

とある。最後の1行はやや大きい(仮に太字にして示した)。
 1冊に収録されている話は年代順にはなっていない。5つの章に分類されている。2016年の記事に見たように、各話の見出しは2行で長たらしい。カバー折返しに短い題が18話ずつ、示されている。カバーは黒地で、カバー表紙折返しの文字は全て横組み、最上部左寄りに菱形を3つ並べた上に楷書体白抜きで「宵の宴」とある。菱形は中央が金色で左の朱色、右の紫色の上に端が重なる。その下に金色の明朝体太字でやや大きく「すべては、ここから始まった……!」とあり、その下、2字下げで明朝体太字白抜きで18話列挙、最下部右寄りに明朝体白抜きでごく小さく「カバーデザイン:橋元浩明(so waht.)」とあってその左、左下隅は金色の破線(上辺 2.7cm・右辺 2.7cm)で囲んで、長方形の金地に明朝体太字白抜き[応募券]とあってその下1行分空けて金文字中央揃えで「ライブ全集①/稲川淳二の恐怖がたり~祟り~」とある。この応募券は頁付のある最後(420頁)の次の頁「祝!ライブ10周年記念企画稲川淳二・生声CD」愛読者全員プレゼント!」に説明されている。4行め「オリジナルCDをもれなくプレゼント」という企画で、6~10行め、

本書および、5月発売の第2集、8月発売の第3集、9月/発売の第4集のカバー折り返しにある応募券を切りとり、/お届け先の郵便番号・住所・氏名を明記したシールまたは/紙(そのまま封筒に貼りますので正確に)、140円分の切手/を同封のうえ、下記あて先までお送り下さい。

とある。14行め「★締め切りは2002年10月31日当日消印有効です。」――郵便・郵便局が身近な時代だった。
 カバー裏表紙折返しの上部は表紙折返しと同じように「闇の宴/甦る伝説の夜…恐怖、解禁 !! 」とあって「19」から「36」までの18話を列挙、以下余黒。
 細目を列挙すると長くなるのでこれは次回に回そう。(以下続稿)