瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

柴田隆行『片倉の自然』(2)

 ①1980年初版と③1987年改訂版の比較。細かい改訂が多いので、まづは時期についての処理を拾って置こう。改行位置は①「/」③「|」で示した。
 なお、この間に挟まる②1982年改訂版は未見だが、昨日の最後に述べたように、③は②をほぼそのまま増刷したもののように思われるのである。
 以下、細目を示して何処に時期が示されているか見て置こう。節の番号は③では省略されており、節の題は明朝体太字で2字題のみ字間1字分空ける。
自然ごよみ(①4~10頁4行め③4~10頁5行め)
春の日(①11~43頁③11~43頁)
(1)春一番(①11頁2行め~13頁2行め③11頁2行め~13頁4行め)
(2)ヒバリのさえずり(①13頁3行め~15頁3行め③13頁5行め~15頁6行め)
・①13頁4行め「昨年」③13頁6行め「昨年(一九七九年)」
(3)コジュケイ(①15頁4行め~16頁11行め③15頁7行め~17頁2行め)
(4)雑木林の春(①17~19頁10行め③17頁3行め~19頁11行め)
(5)タマノカンアオイ(①20~21頁7行め③20~21頁7行め)
(6)カタクリ(①21頁8行め~23頁6行め③21頁8行め~23頁7行め)
・①23頁2行め「今春」③23頁3行め「今春(一九八〇年)」
(7)ツ バ メ(①23頁7行め~25頁4行め③23頁8行め~25頁7行め)
(8)道   草(①25頁5行め~26頁7行め③25頁8行め~26頁11行め)
(9)芝   垣(①26頁8行め~28頁4行め③27~28頁9行め)
(10)雑木林の中(①28頁5行め~30頁3行め③28頁10行め~30頁4行め)
(11)エ ビ ネ(①30頁4行め~31頁5行め③30頁5行め~31頁9行め)
・①では最後が、31頁4~5行め「‥‥。中山小・中学校が建っている所にも、一/昨年まではエビネが数株あったのだが、今となってはあとのまつり。」となっていたが、③は次のように加筆。31頁6~9行め、

‥‥。中山小・中学校が建っている所に|も、一昨年(一九七八年)まではエビネが数株あったのだが、今となってはあとのま|つり。宇津貫や小比企丘陵も数年後には大団地となるそうだ。そして、私たちが住ん|でいるこの街もかつては自然豊かな雑木林であったのだ。


(12)レンゲ畑(①31頁6行め~33頁4行め③31頁10行め~33頁8行め)
(13)ハルゼミ(①33頁5行め~34頁7行め③33頁9行め~34頁11行め)
(14)カエルの合唱(①34頁8行め~35頁11行め③35~36頁5行め)
(15)夏   鳥(①36~38頁10行め③36頁6行め~39頁5行め)
・②36頁2行め③36頁7行め「昨年(一九七九年)」
(16)タンポポ調査(①38頁11行め~42頁4行め③39頁6行め~42頁12行め)
 ①43頁「タンポポ地図」を描き直して③43頁「タンポポ地図」
夏の日(①44~57頁③44~56頁)
(1)ネジバナ(①44頁2行め~46頁1行め③44頁2行め~45頁12行め)
・①45頁8行め「‥‥ことだ。」
 ③45頁4~5行め「‥‥ことだ。(補・一九八一年冬に|削られた。)」
(2)夜 の 鳥(①46頁2行め~49頁2行め③46~48頁11行め)
・①48頁13行め「一昨年」③48頁9行め「一昨年(一九七八年)」
・①49頁1行め③48頁10行め「昨年」
(3)雑木林のその後(①49頁3行め~52頁8行め③49~52頁4行め)
(4)畦   道(①52頁9行め~54頁13行め③52頁5行め~54頁9行め)
・①54頁6行め「今年/」③54頁2~3行め「今年(一九八|〇年)」
(5)セ   ミ(①55~57頁3行め③54頁10行め~56頁13行め)
・①56頁11行め③56頁8行め「今年(一九八〇年)」
秋の日(①58~78頁③57~77頁)
(1)コオロギとキリギリス(①58頁2行め~63頁1行め③57頁2行め~61頁10行め)
(2)ツユクサツルボ(①63頁2行め~64頁6行め③61頁11行め~63頁2行め)
・①63頁3行め③61頁12行め「昨年(一九七九年)」
(3)ヒガンバナ(①64頁7行め~66頁11行め③63頁3行め~65頁9行め)
(4)モ   ズ(①67~69頁3行め③65頁10行め~67頁13行め)
(5)実のなる木(①69頁4行め~70頁11行め③68~69頁10行め)
(6)ドングリ(①71~72頁10行め③70~71頁11行め)
(7)冬鳥の渡来(①72頁11行め~77頁1行め③72~75頁10行め)
・①76頁11行め「今年の正月」③75頁7行め「今年(一九八〇年)の正月」
(8)ナンバンギセル(①77頁2行め~78頁5行め③75頁11行め~77頁1行め)
・①77頁11~12行め③76頁9行め「|この三/月」
冬の日(①79~88頁③78~86頁)
(1)カマキリ(①79頁2行め~81頁10行め③78頁2行め~79頁12行め)
(2)庭に来る鳥(①82~85頁11行め③80~83頁12行め)
(3)遠望の山々(①86~88頁5行め③84~86頁5行め)
身近な自然を考える(①89~113頁③87~108頁)
(1)南アルプスから多摩川へ(①89頁2行め~91頁4行め③87頁2行め~89頁1行め)
(2)身近な自然の持つ意味(①91頁5行め~95頁1行め③89頁2行め~92頁7行め)
・①93頁13行め「早くも今秋から/」
 ③91頁5~6行め「早くも今秋(一|九八〇年)から」
(3)宇宙という大書物(①95頁2行め~103頁3行め③92頁8行め~98頁10行め)
・①102頁3行め③97頁8行め「今年(一九八〇年)の四月」
(4)雑草の思想(①103頁4行め~107頁13行め③98頁11行め~103頁6行め)
(5)虫ケラにも生命が(①108~113頁2行め③103頁7行め~108頁10行め)
【読 書 案 内】(①114~119頁7行め③109~113頁7行め)
 次回は片倉に住む前の回想や、当ブログで過去に取り上げた馬場喜信『八王子片倉台の地誌』に触れた箇所、それから大きな削除箇所を見て置くこととしよう。(以下続稿)