瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

赤いマント(353)

・川柳きやり吟社「川柳きやり」第二十卷第五號/―214― /五月號(昭和十四年 四 月廿五日印刷納本・昭和十四年 五 月 一 日 發  行・定價 金二十五錢・52頁)
 川柳きやり吟社は大正9年(1920)4月に村田鯛坊が設立した川柳の結社で2020年4月に100周年を迎えている。村田鯛坊は本名泰助、のち号を周魚と改めた。この号では村田周魚(1889.11.17~1967.4.11)で見える。奥付には「〈發行兼編輯/印 刷 人〉 村  田  泰  助」とある。
各 地 句 會」は各地で開催された句会での吟を集めて報告する欄で、この号では44~47頁、きやり小集(淺草)三月の例會日、作句研究會(東京)三月二十六日板橋、仲ノ郷の集ひ(東京)三月二十五日夕本所仲ノ郷の業平だんご、千代田吟社(東京)、きやりの夕(名古屋)、北米互選會(シアトル)第百十一回『餘裕』、ロングビユー吟社(北米)の7つの会の句が報告されている。
 うち、45頁下段11行め、2行取り2字半下げでやや大きく「千 代 田 吟 社」左右に傍線、その下に(東京)と添える。まづ12~15行めに以下のような会の報告。

 第四回を四月五日夕刻より開催、八重夫/寄贈のきやり賞獲得の記念賞等あつて一増/活氣を呈した集る者は柔劍道の猛者連ばか/り。(青峨報)


 次いでこの頁末までに9句、46頁上段に16句の合計25句が報告されている。うち18句め、46頁上段9行めに以下の句が見える。

馬鹿らしい噂を立てた赤 マ ン ト しげる


 赤マント流言を踏まえての句であることは間違いなかろう。「しげる」については、前後の号を細かく見て行けば何か分かるかも知れぬが今その余裕がない。(以下続稿)