瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

祖母の蔵書(57)吉川英治②

 吉川英治の小説は2022年8月9日付(22)講談社吉川英治歴史時代文庫『三国志』を取り上げたが、他に文庫本があるのかどうか、目立つところには見当たらなかった。他に長篇小説の揃いを3つ目にしている。
・『吉川英治全集』講談社・A5判上製本函入
 全て買った訳ではないようだ。なお、書名は奥付では「吉川英治全集・26 三国志」で、本体の丸背の背表紙では「三 国 志 ㈠  吉川英治全集 26」で、函の背表紙側はこれとほぼ同じ字配りだが「吉川英治全集26」と数字の前が詰まる。扉には横組みで朱色で大きく「吉川英治全集」とありその下中央に濃い灰色でやや小さく「第26巻」と添える。扉には収録「三国志」の文字はない。
 ここでは扉の巻表示に内容を添えて、並べて置こう。祖母の持っていた本は各巻「定価六百八十円」、アート紙の口絵があって1枚めは吉川氏(と知友)の白黒写真、2枚めは主として色紙(他に掛幅、絵皿、書、原稿の冒頭)のカラー写真。

・第26巻『三国志㈠』第一刷 昭和四十一年八月十日 第二十二刷 昭和四十五年九月二十五日・494頁
 奥付は太い、と云うか濃い明朝体だが住所の「音羽二―一二―二一」丁目以下が薄く、発行日の1行も下半分が薄い。・第27巻『三国志㈡』第一刷 昭和四十一年九月二十日  第十九刷 昭和四十四年八月二十日・516頁
 奥付は住所の丁目以下のみ薄い。・第28巻『三国志㈢』第一刷 昭和四十一年十月二十日 第十六刷 昭和四十五年九月二十五日・490頁・第33巻『新・平家物語㈠』第一刷 昭和四十二年八月二十日 第九刷 昭和四十五年九月二十五日・486頁・第34巻『新・平家物語㈡』第一刷 昭和四十二年九月二十日   第八刷 昭和四十四年八月二十日・505頁・第35巻『新・平家物語㈢』第一刷 昭和四十二年十月二十日  第五刷 昭和四十四年四月二十五日・463頁・第36巻『新・平家物語㈣』第一刷 昭和四十二年十一月二十日・500頁・第37巻『新・平家物語㈤』第一刷 昭和四十二年十二月二十日・492頁・第38巻『新・平家物語㈥』第一刷 昭和四十三年一月二十日・467頁
 26・27・28・33・34には住所の下に「郵便番号一一二*1」が追加されている。
 『三国志』は客間に造付のクローゼットの右側上から3段め*2にあった。『新・平家物語』はその裏側、廊下の物入の左側、床の上に積み重ねてあった。
 祖母の本は函は綺麗だが本体はやはり経年劣化している。とにかく重いし、どうせ読まないので持ち帰らずにメモを取って、今、入力しているのだがやはり脱漏がある。――林望が書誌を記録する際に、国文学研究資料館だったかの書誌カードに無駄な(不必要な)欄が多いと批判していたが、見落としを減らすためには記載すべき項目がなくても一々欄があった方が良さそうだ。(以下続稿)

*1:26は住所との間が詰まる。27と33は半角分空白、28と34は1字分空白あり。

*2:7月15日追記】当初「2段め」としていたのを訂正。