瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

高梨みどり『Order-made』(05)

モーニングKC―718『Order-made③』
・二〇〇〇年 十月二十三日 第一刷発行(246頁)定価505円
 書影は5月19日付(02)に示した。
 なお、6月19日付(03)に取り上げた『Order-made①』、6月24日付(04)に取り上げた『Order-made②』に共通する部分については一々記さない。
 本体、2頁(頁付なし)「CONTENTS」のレイアウトは『Order-made①』『Order-made②』に同じ。
 246頁の次が奥付、「製本所」は「藤田製本株式会社」になっている。
 上部に、2本の子持線(8.9cm)に挟まれた間(7.2cm)に、縦組みで編集部からのお知らせがある。『Order-made②』との異同は1段落め、

「Order-Made」第3巻は、/'00年のモーニング13号、16号、20号、/25号、29号、33号、37・38合併号、/42号に掲載された作品を収録したも/のです。

で以下は同文。
 すなわち、平成12年(2000)の講談社の週刊漫画雑誌「モーニング」に、3〜34頁「#14 卒業」と35〜68頁「#15 ポリエステル100%の愛」、69〜102頁「#16 友人の証」、103〜132頁「#17 もう一度,夢を*1」、133〜166頁「#18 オーバーオールのお父さん」、167〜206頁「#19 フルオーダー」、207〜246頁「#20 父が帰る日*2」と不定期で連載され、年内に単行本として刊行されている。
 ところで各話の題は大体2頁めに入っているが、1頁めに入っているものもある。すなわち、この巻までであれば#2、#3、#5、#17、#20である。なお、#8は「(後編)」なので紛れないように1頁めの上欄外にも題を入れている。それから#16までは最初の4頁がカラー(もちろん単行本は白黒印刷)であったが(やはり「(後編)」である#8を除いて)、この巻では#17、#20にカラー頁がない*3

  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

 #14「卒業」の6頁2コマめに、#7・#8「仕立て屋の手」に客として登場した「尾川峰山先生*4」が再登場、この話の客である卒業間際の高校3年生庭山隆がテーラー楠の店頭で目撃して、4コマめ、

隆:(誰だっけ TVで観た……*5/そうだ 鍛金家の尾川峰山だ!*6すげえ! 人間国宝じゃん)

と驚く場面があるが、東京都立図書館統合検索にて逢着した東京都北区立図書館OPACによると、北区立中央図書館には#7・#8の初出誌「モーニング」1999年9月9日号(No.39)及び「モーニング」1999年9月16日号(No.40)を収蔵しており、その「注記」に「作中に登場する「鍛金家の尾川峰山先生」は、東京都北区名誉区民であり人間国宝の奥山峰石がモデル。」とある。――奥付の上に

★この漫画はフィクションです。実在の人物、団体名とは関係ありません。

とあるように、モデルと本人とを直ちに混同すべきではないが、北区立図書館がこのモデルについての情報を得た経緯も含めて、なかなかに興味深いものがある。
 奥付の裏は白紙。(以下続稿)

*1:2頁「CONTENTS」は縦組みなのでコンマではなく半角の読点。

*2:2頁「CONTENTS」は何故か他の題の4字分にこの5字を詰めている。

*3:1頁めに題を入れているのはその関係、すなわち、紛れないようにする意図もあるのかも知れない。

*4:ルビ「おがわほうざん」。

*5:ルビ「み」。

*6:ルビ「たんきんか」。