瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2014-01-01から1年間の記事一覧

夏目漱石『虞美人草』の文庫本(2)

・新潮文庫252(2) 昨日からのカバーの比較の続き。 カバー裏表紙、②は上部の、上下に横線(9.3cm)で挟まれた間(6.6cm)の右側に、以下の紹介文がある。 豊かな詩才にめぐまれ、傲慢で虚栄/心の強い美しい女性藤尾は、その濃/艶な魅力で温厚な秀才小野…

夏目漱石『虞美人草』の文庫本(1)

・新潮文庫252(1) ①昭和二十六年十月二十五日発行 ②昭和四十三年九月十日三十七刷改版(372頁) ・昭和五十四年四月三十日五十六刷・定価280円 ・昭和六十一年十二月二十五日七十五刷・定価320円 ③平成元年九月十五日八十刷改版(416頁) ・平成十二年三…

周防正行『シコふんじゃった。』(4)

・小説(2) さて、カバー表紙折返しに「89年に「ファンシイダンス」で本格的に監督デビュー。」とあるのだが、これは昭和59年(1984)6月公開の監督デビュー作が、こういうところに示しにくいからである。変態家族 兄貴の嫁さん [DVD]出版社/メーカー: アッ…

周防正行『シコふんじゃった。』(3)

・小説(1) 映画を見てしばらくして、私は浪人時代から入り浸っていた某区立中央図書館にて周防監督が同名の小説本を刊行していることを知った。 今、当時の建物は取り壊されて、場所も数十m動き、そして例えば3月24日付「楠勝平『おせん』(1)」に回想…

山岸凉子『舞姫 テレプシコーラ』(12)

・カバー表紙イラスト カバー表紙のイラストの、右下にゴシック体横組みで画題が示されている。但し第1部『1』にはなく、第1部『4』のみ左下に入っている。 これまで触れて来なかったので、ここに第1部から列挙して置こう。 ・『1』 なし ・『2』 バ…

山岸凉子『舞姫 テレプシコーラ』(11)

・第2部(7) 帯の保存されている本を見ているので、メモして置く。 幅は5.7cm。いづれも表面は布目を刷り出してあり、表紙の左上から右下に掛けてぼんやりと白くなっている。また、背表紙に「山岸凉子 M」著者名はゴシック体、Mは版元のロゴで上下に小…

山岸凉子『舞姫 テレプシコーラ』(10)

・第2部(6) 12月22日付(07)からの続き。 ・『5』 頁付は、漫画の頁のうち、4・15・19・34・35・36・41・66・67・68・75・96・128・144・158・190・191・198頁に附されている。3頁にもその余裕はあるが打たれていない。199〜205頁「対談」には全ての頁…

山岸凉子『舞姫 テレプシコーラ』(09)

・第2部(5) 一昨日からの続き。 ・『4』 13・34・64・94・95・124・154・155・159頁に頁付がある。135・184頁にも頁付を入れる余裕があるが入っていない。また、奇数頁の左上、13・73・95・135・155・159頁には余裕があるが何も入っていない。 184頁の…

山岸凉子『舞姫 テレプシコーラ』(08)

・第2部(4) 昨日の続き。 ・『3』 やはり頁付は全くないが、4・6・34・64・65・75・77・94・105・124・139・184頁には頁付の挿入が可能である。『1』『2』には奇数頁の左上に横組みで「舞姫〈テレプシコーラ|Τερψιχόρα〉」とあったが、65・75・77・13…

山岸凉子『舞姫 テレプシコーラ』(07)

・第2部(3) 9月12日付(06)の続き。 9月11日付(05)に、『1』『2』『3』に頁付がないことに触れたが、*1その辺りをもう少し細かく確認しておく。 一応、内容についても触れるつもりで、メモを取ってはいるのだけれども、頁付がないと頁の指定がしづ…

『水辺の怪談――釣り人は見た』(4)

昨日の続きで『水辺の怪談 最恐伝説』の「川・湖の章」について。 なお、「海の章」と「川・湖の章」は2〜3頁(頁付なし)「目次」では、『水辺の怪談』では一回り小さい楷書体、『水辺の怪談2』は黒の長方形に白抜きゴシック体、『水辺の怪談 最恐伝説』は…

『水辺の怪談――釣り人は見た』(3)

11月27日付(2)の続き。 これまでカバーの比較をして来たが、内容について比較して置こう。 さて、『水辺の怪談 最恐伝説』と『水辺の怪談』『水辺の怪談2』の関係であるが、『水辺の怪談 最恐伝説』のカバー表紙の左側に明朝体太字縦組みで、 『水辺の怪…

美内すずえ『ガラスの仮面』(48)

・第27巻 ガラスの仮面 (第27巻) (花とゆめCOMICS)作者: 美内すずえ出版社/メーカー: 白泉社発売日: 1983/11/01メディア: コミック クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見る 単行本第27巻の巻頭5頁が文庫版第16巻137頁。単行本第27巻182頁(文庫版第…

美内すずえ『ガラスの仮面』(47)

・第26巻 ガラスの仮面 (第16巻) (白泉社文庫)作者: 美内すずえ出版社/メーカー: 白泉社発売日: 1994/12/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (9件) を見る『ガラスの仮面 第16巻 冬の星座③(白泉社文庫)』(一九九四年十二月十八…

美内すずえ『ガラスの仮面』(46)

・第25巻 ガラスの仮面 (第15巻) (白泉社文庫)作者: 美内すずえ出版社/メーカー: 白泉社発売日: 1994/12/01メディア: 文庫この商品を含むブログ (10件) を見る『ガラスの仮面 第15巻 冬の星座②(白泉社文庫)』(一九九四年十二月十八日初版発行・二〇〇〇年…

美内すずえ『ガラスの仮面』(45)

やはり、2012年1月10日に保存したままになっている草稿を3つ。 ・第23巻 ガラスの仮面 (第23巻) (花とゆめCOMICS)作者: 美内すずえ出版社/メーカー: 白泉社発売日: 1982/07/01メディア: コミック クリック: 1回この商品を含むブログ (7件) を見る奥付に「《…

美内すずえ『ガラスの仮面』(44)

昨日の続きで、やはり草稿のままになっていたものを示す。2012年1月5日作成、10日まで補訂。番号は(41)だった。 引用の形にしたのは草稿作成時の記憶がないからである。投稿に際して一部をゴシック体に改め、参照記事へのリンクを貼った。 ・文庫版のカバ…

美内すずえ『ガラスの仮面』(43)

『ガラスの仮面』について、2012年1月11日付(42)までしばらく取り上げていたのが中絶してしまったのは、当時私は某区立のH図書館で文庫版を、K図書館で単行本を借りていたのだが、H図書館の文庫版が除籍になったらしく見当たらなくなり、メモは取ってあ…

川端康成『雪国』の文庫本(3)

・新潮文庫1(3) 12月3日付(2)の続きで、百二十刷・百二十二刷の本体を比較して見る。 179頁の裏(頁付なし)に「この作品は昭和十二年六月創元社より刊行された。」まで一致。 目録、百二十刷は3頁め2点めまで「川端康成著」*1。百二十二刷は百二十刷…

夏目漱石『硝子戸の中』の文庫本(08)

・新潮文庫373(5)*1 四十七刷を見た。2012年3月11日付(1)に記述した五十七刷と比較しつつ述べて見る。 カバー表紙同じ。 カバー背表紙は文字の配置はほぼ同じだが、白地に黒の文字になっている。異同は著者名の上に褪色した紫色(?)の八葉の花の小さ…

長尾剛『漱石ゴシップ』(1)

・単行本(1993年10月1日第1刷・1993年10月23日第2刷・定価1165円・ネスコ・253頁) 新書版上製本*1。 副題がカバー表紙・カバー背表紙・扉には「小説のすき間を/読む」と縦組み2行で、カバー裏表紙には縦組み1行、奥付には横組み1行で入っている。 ・文春…

遠藤周作『作家の日記』(5)

・『ルーアンの丘』(2) 9月13日付(4)に紹介した『ルーアンの丘』第1版第1刷について、帯の保存されている本を見たので、メモして置く。『作家の日記』とは別に立てるべきかと思ったのだが、留学中の日記ということで一纏めにして置く。 長さ45.1cm、幅…

川端康成『美しさと哀しみと』(2)

・中公文庫(2) 昨日の続きで本体について。 1頁(頁付なし)扉は、明朝体横組みで上部に「中公文庫/美しさと哀しみと/川 端 康 成」、下部に「Chuo/koron」のマークと最下部に20版「中央公論社」、23刷・24刷「中央公論新社」。 2頁(頁付なし)から28…

川端康成『美しさと哀しみと』(1)

・中公文庫(283頁)美しさと哀しみと (中公文庫)作者: 川端康成出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 1973/08/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (6件) を見る【13版】昭和四十八年八月十日初版・昭和五十七年八月十日13版・定…

中勘助『銀の匙』の文庫本(11)

・角川文庫18599(3) 昨日からの続きで、角川文庫7496『銀の匙』二十九版と本体を比較してみる。 昨日断るのを忘れていたが、角川文庫7496『銀の匙』初版の時点では4〜5頁に中村明「あらすじ」が挿入されていなかったので、以下の頁付が(十八版以降のもの…

中勘助『銀の匙』の文庫本(10)

・角川文庫18599(2) 本体について、角川文庫7496『銀の匙』二十九版と比較してみる。 1頁(頁付なし)扉、角川文庫7496 二十九版は11.6×7.5cmの単郭、その上部に4.5×4.9cmの子持枠、横組みで上部に明朝体で「銀の匙*1/中勘助」、下部に脚を揃えて翼を拡…

中勘助『銀の匙』の文庫本(09)

・角川文庫18599(1) 銀の匙 (角川文庫)作者: 中勘助出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店発売日: 2014/06/20メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る・平成26年6月25日改版初版発行(222頁)定価440円 奥付には「平成元年 5月25日 初版発行/平成…

夏目漱石『それから』の文庫本(09)

・角川文庫321(7) 改版五十七版については、2012年8月17日付(02)にカバーと奥付について、2012年10月29日付(06)に改版六十五版との比較を述べたが、古い時期のカバーの掛かった改版五十七版を見たので、ここに2種のカバーのかかった改版五十七版を並…

川端康成『雪国』の文庫本(2)

・新潮文庫1(2) 12月1日付(1)の続き。 まずミウラ氏のカバー表紙の掛かっている③百十六版・百十七版・百二十版について。 百十六刷・百十七刷のカバーは(並べて比較してはいないが)同じ。 百十六刷と百二十刷の異同、カバーは裏表紙折返しに百二十刷…

夏目漱石『こゝろ』の文庫本(12)

・角川文庫(9) 角川文庫235『こゝろ』については、まず2012年10月27日付(01)に一八八版のカバー、2012年10月30日付(03)に一八八版の本体を紹介した。これに近い時期の版としては今年に入ってから3月1日付(11)にて百七十七版を紹介したのだが、今回…