瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

山岸凉子『日出処の天子』(08)

一昨日からの続きで、設定の確認。 ・敏達天皇十四年(1) ・文庫版第一巻133頁2コマめに、双辺の枠に「五八五年 敏達十四年/訳語田大王崩御」とある。 敏達天皇十二年(583)の大晦日は文庫版第一巻129頁までで、130頁1コマめは葉のない梢で時間の経過を…

山岸凉子『日出処の天子』(07)

・敏達天皇十二年(2) 文庫版第七巻306〜309頁(頁付なし)に掲載される「厩戸王子 関連年表」は、誰が作成したのか示されていないが、作者の周辺で作られたには違いないから、以下対照して置こうと思う。 |西暦(3字分)|和暦(4字分)|天皇(2字分)…

山岸凉子『日出処の天子』(06)

・敏達天皇十二年(1) 気になるのはやはり年齢である。以下、順に年代と年齢を確認して置こう。 ・文庫版第一巻8頁1コマめ「敏達十二年(西暦五八三年)」これがこの物語の始まりの年である。 ・文庫版第一巻11頁4コマめ、左側の四角い枠に丸ゴシック体で「…

樋口一葉『たけくらべ』の文庫本(5)

・岩波文庫31-025-1(3) 2013年1月8日付(2)の続き。既に2013年1月7日付(1)に補って置いたように、現行の版の1つ前の版を見た。 【第98刷】1927年7月10日第1刷発行・1961年9月5日第43刷改版発行・1997年11月15日第98刷発行・定価300円・115頁 現行の…

山岸凉子『日出処の天子』(05)

・『花とゆめCOMICS』第8巻(2) 奇数頁左側の雑誌掲載時に広告が入っていた(と思われる)余白だが、前回指摘した他にも単行本第8巻117・175頁も同様であるが、1コマめの上辺がなく標題と巻数が入っていない。 さて、余白には下部にカットが挿入され…

山岸凉子『日出処の天子』(04)

・『花とゆめCOMICS』第8巻(1) 私の見た本は3頁(頁付なし)が扉で、上部は黒い長方形に白抜きで「花とゆめCOMICS」右に5.4cmの二重線。その下に大きく標題、その下に左寄せで「第8巻/山岸凉子」、下部には太線の枠(10.3×9.4cm)に、柳の枝の下に…

山岸凉子『日出処の天子』(03)

文庫版は第四巻を除いて平成22年(2010)3月15日の増刷で揃えることが出来た。 カバー背表紙のレイアウトは全巻共通で、最上部が0.3cm白く、以下は黒地に白抜きで、天から0.4cmのところにごく細い白の横線があって明朝体太字で大きく標題、そのすぐ下にゴシ…

山岸凉子『日出処の天子』(02)

・花とゆめCOMICS(白泉社) 某区立図書館で『花とゆめCOMICS』の1冊を見付けて、借りた。 ・第8巻 日出処の天子 (第8巻) (花とゆめCOMICS)作者: 山岸凉子出版社/メーカー: 白泉社発売日: 1983メディア: 新書購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブ…

Agatha Christie “Death on the Nile”(1)

(※ 毎度ネタばれですが、この記事では話の筋は分かりません。*1) ・映画「ナイル殺人事件」 1978年9月29日公開、日本公開昭和53年(1978)12月9日。ナイル殺人事件 [DVD]出版社/メーカー: カルチュア・パブリッシャーズ発売日: 2000/07/26メディア: DVD ク…

Agatha Christie “Murder on the Orient Express”(1)

今月上旬、映画「オリエント急行殺人事件」を見た。 ・映画 1974年11月24日公開、日本公開昭和50年(1975)5月17日。オリエント急行殺人事件 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]出版社/メーカー: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャ…

山岸凉子『アラベスク』(02)

昨日まで、いや一昨々日と一昨日『舞姫 テレプシコーラ』の巻末に収録されている対談やエッセイについて確認して見た。私が『アラベスク』の存在を知ったのは、この巻末附録に拠るからである。 ・「グラン・フェッテ・アン・トールナン」 順序から行くと、私…

山岸凉子『舞姫 テレプシコーラ』(15)

ついでに昨年発売された関連商品を紹介して置く。テレプシコーラ/舞姫 ポストカードブック (ダ・ヴィンチブックス)作者: 山岸凉子出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー発売日: 2014/07/18メディア: コミックこの商品を含むブログを見る * * * …

山岸凉子『舞姫 テレプシコーラ』(14)

昨日の続き。 ・『3』205頁(頁付なし) 『舞姫(テレプシコーラ)』本編初出 P.4〜192/『ダ・ヴィンチ』(メディアファクトリー)2002年1月号〜7月号 「スペシャル・バレエ対談 山岸凉子×上野水香」初出 P.194〜204/『ダ・ヴィンチ』(メディア…

山岸凉子『舞姫 テレプシコーラ』(13)

奥付の前や奥付の上部に示されている「初出」は、第2部については2014年12月22日付(07)・2014年12月23日付(08)・2014年12月24日付(09)・2014年12月25日付(10)に引用したが、第1部については2014年8月26日付(01)に触れただけであったので、ここに…

山岸凉子『アラベスク』(01)

『アラベスク』については『テレプシコーラ』を読んでいるときに、附載されている対談でも度々言及されていたので気になっていたのだが、その後、昨年の10月から12月に掛けて読むことが出来た。 そこで少々詳しく述べて見たいと思っているのだけれども、まず…

山岸凉子『妖精王の帰還』(2)

1月15日付(1)の続き*1。 103頁「●初出一覧・コメント」の冒頭(2〜4行め)に、ゴシック体横組みで、 ◆本書の原本は、イラストレーション・作品紹介記事・インタビュー・樹村みのりさんとの対談・マンガ『幻想曲』などで構成した、/新書館ペーパームーン叢…

山岸凉子『妖精王の帰還』(1)

昨年の7月から8月に掛けて山岸凉子『舞姫 テレプシコーラ』全15巻を読んで、それまではバレエなどは男がタイツを穿いて、ちょこちょこ爪先立ちして、気色悪い、くらいに思っていて、子供の頃は「白鳥の湖」など音楽を聴くだけで鳥肌が立って飛び退いたくらい…

『水辺の怪談――釣り人は見た』(10)

・冥府の扉が開く時 昨日の続きで、これも『水辺の怪談 最恐伝説』での「書き下ろし作品」である。この思わせぶりな題も、やはり内容とは殆ど関係がない。「7月下旬」という時期が、お盆に近いと云えば近いけれども。 時代は47頁7行め「25年ほど前のこと。…

『水辺の怪談――釣り人は見た』(09)

これまで『水辺の怪談』『水辺の怪談2』『水辺の怪談 最恐伝説』について比較して来たが、ここで内容についても突っ込んで置こう。 まずは2014年12月20日付(03)で見たように『水辺の怪談 最恐伝説』での「書き下ろし作品」である、丸山剛「焚き火の炎に浮…

鳥越信『子どもの替え歌傑作集』(5)

・まえがき(4) 1月5日付(4)の続き。 鳥越氏が16頁に挙げた文献に、平凡社ライブラリー版に「二〇〇〇年」のものを2点追加しながら、17頁に単行本刊行の「一九九八年」現在の記述をそのまま残していることを指摘した。この辺りをもう少し詳しく見て置こ…

『水辺の怪談――釣り人は見た』(8)

3日前からの続き。 ・奥付 横組みで最下部の断り書を除いて明朝体。 『水辺の怪談』上部に 本書は、月刊『つり人』の夏季限定企画/「釣り場の怪談(1996〜)」等を/編集・転載したものです。 4行分空けて上下を横線で挟まれた標題「水辺の怪談――釣り人は見た*1」…

『水辺の怪談――釣り人は見た』(7)

一昨日からの続き。 ・本文 1頁16行であるのは同じ。 『水辺の怪談』1行42字。各話の1頁めは2014年12月20日付(3)で触れたように作者のプロフィールがないので本文は10行。各話の冒頭、小口から明朝体太字の題の上と、作明朝体の者名の上、そして本文の少…

『水辺の怪談――釣り人は見た』(6)

昨日の続き。 ・目次 2〜3頁(頁付なし)の見開きが「目次」であるのは同じ。 『水辺の怪談』2頁1行めは明朝体で「水辺の怪談―釣り人は見た 目次」とあり、以下の行はほぼ均等の間隔で、楷書体で小さく「海の章」として6話、上半分に明朝体太字で大きく題、…

『水辺の怪談――釣り人は見た』(5)

2014年12月21日付(4)の続きで、本体の装幀について。 見返しは薄い獣皮様の刷出し模様のある用紙で、『水辺の怪談』は青、『水辺の怪談2』は赤、『水辺の怪談 最恐伝説』は鼠色。 ・扉 1頁(扉)は単色(黒)印刷で、『水辺の怪談』は中央に縦に短冊様の…

『現代漫画博物館1945-2005』(1)

・小学館漫画賞事務局 編『現代漫画博物館1945-2005』2006年11月20日初版第1刷発行・小学館・427頁・A5判上製本現代漫画博物館作者: 小学館漫画賞事務局,竹内オサム出版社/メーカー: 小学館発売日: 2006/11/07メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 11回この…

遠藤周作『わたしが・棄てた・女』の文庫本(4)

・講談社文庫(4) 第69刷を見た。カバー表紙・表紙折返し・背表紙・裏表紙については2014年11月6日付(1)に追記した。 2014年11月7日付(2)にて触れたカバー裏表紙折返しは、挿入するにしても分量が多いので、ここに示す。 第69刷は1段め12点13冊、 海…

鳥越信『子どもの替え歌傑作集』(4)

・まえがき(3) 16頁に鳥越氏は、単行本2〜3行め・平凡社ライブラリー版1〜2行め「‥‥。一方で、文献に残ったもの\につ/いても調べたが、私の目にとまったのは、以下のような本である。」として、単行本には(J)までの10点、平凡社ライブラリー版は(K)(H)…

鳥越信『子どもの替え歌傑作集』(3)

前回引用した中に「大人向けにも何冊もの文庫本が出ている」とあったが、ブーム当時の私は2013年2月21日付「七人坊主(38)」でも触れたように、苦々しくその状況を遠くから眺めているばかりで、私の話が(提供したつもりはないのだけれども)載せられている…

鳥越信『子どもの替え歌傑作集』(2)

単行本との異同については平凡社ライブラリー版271〜272頁、「二〇〇五年一月」付の「平凡社ライブラリー版 あとがき」に、271頁7〜12行め、 平凡社ライブラリー化にあたっては、読者から寄せられた情報や、私自身がこの間に調査し/たことなども踏まえて、…

鳥越信『子どもの替え歌傑作集』(1)

・単行本(一九九八年七月一五日初版第一刷発行・定価1900円・平凡社・253頁・四六判上製本)子どもの替え歌傑作集作者: 鳥越信出版社/メーカー: 平凡社発売日: 1998/07/01メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (2件) を見る・平凡社ライブ…