瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2024-01-01から1年間の記事一覧

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(194)

・朝里樹『山の怪異大事典』(2) 前回「出し過ぎ」と批判しましたが、本書も取り上げている怪異や妖怪などは出世作の『日本現代怪異事典』に出しているものと重なって来るだろうし、本書の「構成」が「地方ごとになって」いると云うのも、同時期に刊行が始…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(193)

怪異妖怪愛好家・作家の朝里樹が「蓮華温泉の怪話」の類を「おんぶ幽霊」と呼ぼうとしていることについては、2018年8月18日付(035)以来縷々批判を加えたのですが、全く気付いていないのか、それとも気付いていても黙殺しているのか、とにかく私の云うこと…

祖母の蔵書(187)吉屋信子②

昭和20年代の吉屋信子の本は、何処かに持ち込むつもりで早い時期に持ち出していた。 それは、もう手にすることもあるまいから、もう少々研究(?)してから古書店に持ち込もうと思っている。 2023年7月26日付(116)に取り上げた『吉屋信子全集』は、ゴキブ…

飯盒池(10)

飯盒池の話にはなりませんが2020年3月29日付(09)の雑談の続きになるので一応その通し番号で続けます。 * * * * * * * * * * 飯盒池については、2020年3月21日付(01)から9日続けて確認してみました。 そのとき見付かった課題、平野威馬雄『日本…

祖母の蔵書(186)江國滋

・『日本語八ツ当り』 単行本は仏間の硝子棚、文庫版は寝間の本棚にあったと思う。 ①単行本(一九八九年八月一五日 印刷・一九八九年八月二〇日 発行・定価971円・新潮社・208頁)日本語八ツ当り作者:江國 滋新潮社Amazon※ 帯あり、書影に同じ ※ 巻四つ折の…

祖母の蔵書(185)男性小説家拾遺

とにかく入力して処分してしまわないといけないので2023年6月8日に「祖母の蔵書()寝間の硝子棚の男性小説家」等と云う曖昧な題で、幸田露伴と半村良の2冊で下書きを拵えた。8月1日に井上靖の1冊を足したけれどもこれは10月10日に2023年8月25日付(145)に…

祖母の蔵書(184)古典②随筆

・岩波文庫30-112-1 西尾実・安良岡康作 校注『新訂 徒然草』1928年12月25日 第1刷発行©・1985年1月16日 第70刷改版発行・2000年5月8日 第104刷発行・定価800円・岩波書店・438頁新訂 徒然草 (岩波文庫 黄 112-1)作者:吉田 兼好岩波書店Amazon※ 栞あり「…

祖母の蔵書(183)古典①物語

・角川文庫933『今昔物語集 本朝仏法部 下巻』昭和 四 十 年九月 十 日 初版発行・昭和四十八年五月三十日 六版発行・¥280・478 頁 ・角川文庫934『今昔物語集 本朝世俗部 上巻』昭和二十九年九月十五日 初 版 発 行・昭和四十八年四月三十日 二十版発行…

祖母の蔵書(182)司馬遼太郎⑨

司馬遼太郎の『街道をゆく』に関しては、2022年8月10日付(023)に、一昨年の8月中旬までに見付けていた18冊と、寝間の本棚で見落としていた1冊の合計19冊を纏めて置いた。 ところが2023年5月16日付(048)に述べたように、その直後にシリーズの最初の方の8…

祖母の蔵書(181)エリス・ピーターズ

祖母は同じシリーズの本はある程度、纏めて保管していたのだが、順番に並べておらず(しかし、これまで見て来たように時代小説のシリーズは番号を打っていないことが多く、並べにくいと云うことはある)途中の何巻かが別置されていたりする。私にはそもそも…

森満喜子「濤江介正近」拾遺(11)

3月15日付(10)の続きで、隣の市の中央図書館で借りた森満喜子『沖田総司抄』の第一刷を、2月6日付(04)に記述した第七刷を比較して置こう。 私の見た第一刷のカバーは、特に背表紙が褪色、裏表紙もやや褪色している。異同はカバー裏表紙の左下、第一刷「…

祖母の蔵書(180)女流歴史小説家

日本の女流作家の歴史小説で、永井路子や杉本苑子のように冊数の多くない人の分をここに纏めて置く。 【來水明子】 題名からして最初歌集かと思っていた。寝間の本棚にあって、若い古本屋が採ってくれた。 ・『殘花集』昭和三十八年五月 二 十 日 印刷・昭和…

祖母の蔵書(179)源氏物語②

祖母は『源氏物語』に関する本を少なからず持っていた。そこで、①校訂本、②現代語訳・評釈・概要、③主題別解説・評論・エッセイに分けて整理して見る。 『源氏物語』は、高等女学校で教育を受けた世代の女流作家が好んで取り上げている。彼女たち女流作家に…

祖母の蔵書(178)井伏鱒二

祖母は戦争未亡人となって夫の郷里に疎開したもののやはり上手く行かずに親兄姉を頼って上京して、やがて父の元部下の口利きでGHQの地図局に職を得て久しく勤めることになるのだが、その前に三兄の紹介で「家庭文化」と云う雑誌の編集部に勤めて「アメリカ人…

祖母の蔵書(177)随筆

【吉田健一】 寝間の本棚より。 ・幾野宏 訳『まろやかな日本』昭和五十三年七月五日印刷・昭和五十三年七月十日発行・定 価 一四〇〇円・新潮社・221頁・四六判上製本まろやかな日本 (1978年)Amazon※ 帯あり、書影に同じ。 昨年の7月31日にここまで書いて、…

「新潮社の辞典!」の広告(10)

2013年3月25日付(01)を投稿した頃には都内勤務で、昭和の新潮文庫が並んだ公立図書館を歩いて幾つも回れたから(都内までは電車だが)カバー折返しの広告に変遷のあることに気付いて辿って見ようなどと云う発想になったのだった。角川文庫のカバー折返しに…

祖母の蔵書(176)日本文化

仏間の硝子棚より。 ・講談社現代新書256 堀一郎『日本のシャーマニズム』昭和四六年七月一六日第一刷発行 昭和五二年二月一〇日第三刷発行・定価=390円・228頁日本のシャーマニズム (講談社現代新書 256)作者:堀 一郎講談社Amazon 昨年の7月27日にメモして…

森満喜子「濤江介正近」拾遺(10)

2月15日付(09)から続けて、最後の2冊、<新装版>⑨⑩に及ぶべきだが森氏の伝記資料として新しい情報もないので滞らせてしまった。いづれ機会を作って果たすことにしたいが、今は別のことを片付けて置くこととしたい。 それと云うのは、――隣の市の中央図書館…

津留宏『一少女の成長』(07)

・石原静子の著訳書(1) 石原氏には故石原静子先生を偲ぶ会実行委員会 編『「小さな実験大学」の発掘者 追悼 石原静子先生』(2011年7月・町田 : 和光学園・159頁)なる追悼文集があって和光大学附属梅根記念図書・情報館に所蔵されている。「一般注記」項…

祖母の蔵書(175)有吉佐和子②

祖母は有吉佐和子を愛読していた。単行本15冊は2023年7月19日付(109)に纏めて置いた。その後、古本屋に見せたのだけれども採ってくれなかったので『女二人のニューギニア』だけ持ち帰って他は祖母宅に残して置いた。 ここには、あちこちに分散してあった文…

祖母の蔵書(174)瀬戸内寂聴②

昨年、酷暑の中、最終的な整理作業を行い、持ち帰っても仕方がないものは段ボールに詰めて仏間に残して来たのだが、整理が追い付かずに仮に持ち帰ったものが、今もそのままになっている。明け渡す2週間くらい前から2軒の古本屋に来てもらって、最初に招んだ…

祖母の蔵書(173)推理小説家

これはそもそも一昨年の8月8日に「祖母の蔵書()西村京太郎」と題して書き始め、その後、昨年7月18日に2冊追加してそのままになっていた。よって以下、新たに見出し【西村京太郎】を追加して以後の本文に見える「昨年」は2022年である。 【西村京太郎】 祖…

津留宏『一少女の成長』(6)

私が本書を手にしたのは、本書が研究資料として活用している「一少女」の日記に、2021年3月23日付「赤いマント(315)」に見たように赤マント流言の記述があるからであった。 しかし、当時はこの「一少女」が何者であるか突き止められなかった。 津留氏は『…

赤いマント(373)

・黒井千次『禁域』(2) 昨日の続きで、「花鋏を持つ子供」の設定を確認して置こう。 7~15頁「一」の冒頭部(7頁2行め~8頁11行め)が場所の説明になっている。長くなるので7頁5行め~8頁4行めを抜いて置こう。 省線の駅から大通りを来て左へ折れるその道…

赤いマント(372)

当ブログではこれまで黒井千次(1932.5.28生)の著書を2点取り上げている。初回の記事はそれぞれ、2022年9月1日付「黒井千次『たまらん坂』(1)」と2023年1月1日付「黒井千次『漂う』(1)」である。 黒井氏の小説は、海外に赴任することになった知人から…

赤いマント(371)

昨日の続き。 ・加藤廣『昭和からの伝言』(2) 加藤氏は現在の東京都新宿区高田馬場で生れている。このとき父親はまだ生きていたが、療養生活に入っていて同居はしていなかったのであろう。 加藤氏の家は、16頁14行め「ボクの家のような新興住宅」或いは17…

赤いマント(370)

もう1つ、昭和5年(1930)生れの人の回想を挙げて置こう。 実はこちらの方が、松尾羊一『テレビ遊歩道』よりも先に、3年半前には気付いていたのだけれども、内容をどの程度紹介するか、迷っているうち、図書館で見掛ける度に借りて来てはいたのだが、記事に…

赤いマント(369)

・松尾羊一『テレビ遊步道』(2) 昨日の続き。 松尾氏は翌週(Ⅱ)132頁12行め~134頁3行めに、再度赤マント流言に触れている。 赤マントと酒鬼薔薇 七月十一日 「おい、赤マントってなんのことだ」と何人かの友人から問い合わせがあった。い/つだったかこの…

赤いマント(368)

昭和10年代の文献などは検索を掛けては拾って行っていたのだが、一昨年末に国立国会図書館デジタルコレクションが全文検索出来るようになって、かなりの数の未見の資料が引っ掛かるようになった。それ以前に引っ掛けていて未見、もしくは一応見たけれども詳…

赤いマント(367)

今年も東京の赤マント流言の時期(!)になって来た。森満喜子の著書及び経歴の調査もまだ継続するつもりだけれども、ここで季節の話題(?)に触れて置かねばなるまい。 さて、まだ私の手許には100件を超える未紹介の資料がある。尤も、85年前の騒ぎを、そ…