瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

傳説

日本の民話『紀伊の民話』(08)

庭の梅の実も粗方落ちてしまった。昨日は1日勤務で帰りに高円寺に行ったりして、帰ってから拾う余裕がなかった。パソコンを立ち上げる気力もなかった。――4年振りの高円寺駅界隈は、変わっていないような、しかし何処となく違和感を感じさせる、妙な気分であ…

日本の民話『紀伊の民話』(4)

昨日の続き。――過去の記事を確認してから書き始めたら文体が敬体になってしまった。そういう気分なのでそのままにして置く。 さて、昭和36年(1961)11月15~17日の「竜の子太郎」初演(砂防会館)時のパンフレットの松谷みよ子「作者の言葉」では、この「旗…

日本の民話『紀伊の民話』(1)

未来社『日本の民話』シリーズでは、日本の民話56『紀州の民話』が昭和50年(1975)に徳山静子 編で出ているが、当初、昭和35年(1960)に『紀伊の民話』の題で刊行されるはずであった。しかしこれは実現しなかった。 ――瀬川拓男・松谷みよ子夫妻は未来社の…

赤堀又次郎伝記考証(31)

・『書物通の書物随筆』第一巻『赤堀又次郎『読史随筆』』(3) 昨日の続きで、しばらく佐藤哲彦「解題」の「赤堀又次郎について」の出典(及び直接の依拠資料)について確認することとしたい。昨日列挙したブログ記事については【①空山】の如く、記事公開…

みずうみ書房『昔話・伝説小事典』(10)

丁度一年前、2022年3月13日付(09)まで、当時刊行されたばかりだった『昔話・伝説を知る事典』が殆ど改訂もなされていない上に*1、一部執筆者が恐らくこうした安易な復刊計画に反対してか、自分の執筆項目ごと引き上げたために重要な項目が幾つもなくなって…

八王子市の首なし地蔵(7)

昨日、菊地正の八王子の民話集についても着手すべきか、と書いたのだけれども、今日、勤め帰りに図書館に寄ってちらちら眺めて、とても手に負えないと思った。昨日述べたことについても、若干訂正を要するかと思ったのだが、これも本格的な検討には発展させ…

八王子市の首なし地蔵(6)

・北八王子町会「北八王子だより」(2) 昨日の続きで、「北八王子だより」No.29(2020 年6月号)に引用・紹介されている「■ 首無し地蔵の伝説」の2つめを見て置こう。こちらは八王子市図書館蔵書のカバー表紙・背表紙・裏表紙の白黒複写を掲載してい…

八王子市の首なし地蔵(5)

・北八王子町会「北八王子だより」(1) 北八王子町会は八王子市町会自治会連合会「東北部地区連合会HP」に拠ると2022年3月現在で230世帯、世帯数から見て、八王子市石川町の南端、北八王子駅、八王子市立第一中学校、八王子市立第八小学校と云った辺りを…

八王子市の首なし地蔵(3)

昨日は清水成夫『八王子周辺の民話』及び『八王子ふるさとのむかし話』に言及されている、日野原(日野市日野台)の首塚の場所と伝承について確認するうち、何時なくなったのかの検証(と云うか見当を付けること)で長くなってしまった。八王子市石川町の首…

八王子市の首なし地蔵(2)

昨日引用した清水成夫による2種の「首なし地蔵」のうち、気になるのは「現在の第八小学校の敷地内にあった」との記述である。 何故なら、現在位置は岐れ道で方角を失って倒れた、と云う話の内容に良く合うからである。八王子市立第八小学校の敷地では、周囲…

八王子市の首なし地蔵(1)

八王子に「首なし地蔵」と呼ばれる地蔵があって、と云う話は稲川淳二が広めてかなり有名になっているらしい。その鑓水の道了堂跡にある石地蔵だが、立像と座像の2躯があって、稲川氏は一方に指定しているのに混乱を来している。その上、稲川氏は近著に収録し…

清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(11)

・「ふるさと八王子」の転載 本書は「ふるさと八王子」の記事を多く、ほぼそのまま転載している。しかし、その殆どが明示されていない。 そこで、ここに一覧にして纏めて置いた。巻二については、ここに追加するか、それとも別に纏めるか、改めて考えること…

清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(10)

昨日に続けて清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』巻二の内容を眺めて置きたいところでなのですが、本シリーズは都内の公立図書館には揃いで所蔵しているところがなく、都下の公立図書館にも殆ど所蔵されておりません。しかしながら、それでも巻二を所蔵し…

清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(09)

・巻一(6)浅川地区 昨日の続きで5章めを眺めて置く。要領は11月24日付(05)に同じ。 144頁6行め~「<浅川地区>」 *「目次」4頁め上段2行めには1字下げでやや大きく「浅川地区(三十話)」とある。 《1》恋もかなう樫の木(八王子市東浅川町)144頁7行…

清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(08)

・巻一(5)加住地区 昨日の続きで4章めを眺めて置く。要領は11月24日付(05)に同じ。 135~144頁5行め「<加住地区>」 *「目次」3頁め下段10行めには1字下げでやや大きく「加住地区(九話)」とある。 《1》滝は落ちると移った滝山城(八王子市丹木町)…

清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(07)

・巻一(4)横山地区 昨日の続きで3章めを眺めて置く。要領は一昨日に同じ。 101~134頁「<横山地区>」 *「目次」3頁め上段2行めには1字下げでやや大きく「横山地区(二十五話)」とある。 《1》神龍の伝説(八王子市長房町)101頁2行め~102頁3行め ※『…

清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(06)

・巻一(3)小宮地区 昨日の続きで2章めを眺めて置く。要領は昨日に同じ。 1点、典拠を追加して置く。 ・創価大学民話研究会 編著『はちおうじの昔話』昭和59年9月10日発行・定価1200円・有峰書店・188頁・四六判並製本 これも本書以降に刊行されているので…

清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(05)

・巻一(2)八王子地区 本書には、前回引いた「まえがき」にあったように、八王子市内の5つの地区の伝説等が纏められている。 以下、地区ごとに、仮に《番号》を打って細目を眺めて置くこととしよう。4行取り2段抜きの題の左下に添えてある(地名)は、仮に…

清水成夫 編『八王子周辺の民話』(3)

・郷土資料シリーズ⑷『八王子周辺の民話』(3)跋① 66~67頁上段に橋本義夫「跋」を見て置こう。66頁上段1~4行め、 編者清水成夫氏は武相地方に知られた地方史家であ/る。今日まで四十余年、生活の三分二ほどの傾けるとい/う地方紙のマニヤ的な熱心家で…

清水成夫 編『八王子周辺の民話』(2)

・郷土資料シリーズ⑷『八王子周辺の民話』(2) 扉の裏に東京都立八王子図書館長の秋間節愛「まえがき」がある。「昭和四十三年八月一日」付で、まづ最初の2段落で民話の意義について述べ、そして範囲と編輯については3段落め、6~8行めに、 民話の解釈には…

清水成夫 編『八王子周辺の民話』(1)

・郷土資料シリーズ(4)『八王子周辺の民話』昭和43年8月1日発行・東京都立八王子図書館・67+4頁・A5判並製本 表紙は淡い紫色の模造紙で、表紙の文字は明朝体縦組み、中央に太字で大きく「八 王 子 周 辺 の 民 話」と標題、その右脇上寄りに「清 水 成…

鑓水の地名(4)

小倉英明『私たちの郷土由木村』の「白水」は、鑓水の地名由来伝説らしいのですけれども、それとはっきり書いてある訳ではありません。 私の見たうちで、これを地名の由来に結び付けたのは10月18日付「小泉二三『思い出の鑓水』(1)」に内容を確認した地方…

鑓水の地名(3)

「槍の血を洗った水」から鑓水と云う地名が付いた、と云う説は既に定着しつつあるようです。 その元になったと思われる、「白水」もしくは「とぎ水」或いは「槍研ぎ水」の伝説(?)を、私は小倉英明『私たちの郷土由木村』の他にも3種の文献で見ておりまし…

鑓水の地名(2)

この、鑓水と云う地名は「槍(の血)を洗った水」に由来する、との説は江戸時代の地誌、例えば『新編武蔵風土記稿』や、或いは明治になってからの『皇国地誌』などには見えません。私はまだ余り多くの文献を漁っておりませんので一体何処まで遡れるのか、よ…

鑓水の地名(1)

鑓水と云う地名の由来については、槍に付いた血を水で洗ったからだ、とする説が横行(!)していて、当ブログでも2018年10月10日付「閉じ込められた女子学生(07)」に引いた2ch(5ch)のスレッド「大学にまつわる怖い話」の、2004年5月28日に書き込まれた「…

道了堂(59)

・新八王子市史民俗調査報告書 第2集『八王子市東部地域 由木の民俗』(4) 3月28日付(22)の続きで、うっかりして「巻末資料」より後を見て置くのを忘れていたのを補って置こう。 356~357頁「関係者一覧」は、まづ356頁に「話者・協力者及び協力機関(…

白馬岳の雪女(103)

白馬岳の雪女が越中の伝説として富山県で現在でも流布され続けていることは、2021年11月29日付(089)にその一端を窺った。 この少し前、2021年7月30日(金)から11月23日(火)まで開催されていた、黒部市のうなづき友学館(黒部市歴史民俗資料館)の市制施…

みずうみ書房『昔話・伝説小事典』(6)

・項目一覧表 ①『昔話・伝説小事典』と③『昔話・伝説を知る事典』の項目を一覧表にして見た。考察は次回に回す。「*」の付いた項目は2021年12月3日付「白馬岳の雪女(090)」に見たように「* 印は子供の文化関連項目」である。なお、①の目次には「◇」の付い…

みずうみ書房『昔話・伝説小事典』(2)

2021年12月3日付「白馬岳の雪女(090)」に書影を示した、次の版を見たので2021年12月2日付(1)に略記した①『昔話・伝説小事典』と比較しつつメモして置こう。 ③野村純一・佐藤凉子・大島廣志・常光徹 編『昔話・伝説を知る事典』2021年12月31日 第1版第1…

白馬岳の雪女(098)

昨日の続き。 ・三浦秀夫『妖怪変化譚』(3) さて、本書の「雪おんなの子別れ」は、非常に扱いづらい。 まづ「昭和三年刊の宮坂幸造他編『信越の土俗』」と云うのが分からない。 昭和3年(1928)と云えば、昭和5年(1930)7月刊『山の傳説 日本アルプス篇…