瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

傳説

山田野理夫『アルプスの民話』(5)

昨日は前回分を途中で投稿することになってしまった。2019年10月に礎稿を作成した際にざっと「目次」を眺めて見当を付けて置いたのだけれども、改めて対照させてみると題名からは察しの付かなかったものが多々あり、他にも前半或いは後半に『山の傳説』に由…

山田野理夫『アルプスの民話』(4)

昨日の続き。 「目 次」7頁3行め「雪 お ん な」を「六四」とするが66頁からである。 11頁(頁付なし)長野県の略地図があって、郡の境界線と河川、山と主要都市を示す。しかし中央アルプスの山が全く記入されていない。 以下、各話に仮に番号を附し、末尾に…

石崎直義 編著『越中の伝説』(8)

前回「索引」にて、各市町村ごとの話数を確認したが、かなりの偏りがあることが見て取れた。なお、見返し(表紙・裏表紙とも)には4月26日付(1)に触れたように[富 山 県]の白地図があって、本書刊行当時の富山県の市町村とその範囲が示されているが、こ…

石崎直義 編著『越中の伝説』(7)

続いて最後にある、171~174頁「索 引」を眺めて置こう。 体裁であるが4段組、市町村ごとに前後1行空け、1字下げで話の題と頁を示す。例を示すと174頁1段め2~5行め、 東砺波郡井口村*1 義経の落胤 76*2 大蛇を食べた 婆さま 122 の如く、2行にわたる場合は…

石崎直義 編著『越中の伝説』(6)

伝説集は、2019年8月24日付「杉村顯『信州の口碑と傳説』(3)」等にも述べたように基本的に編纂物である。中には直接取材して得た話もあるだろうが、殆どが先行する文献から得たものである。しかし戦前の伝説集は、当ブログで取り上げた杉村顯『信州の口碑…

石崎直義 編著『越中の伝説』(5)

昨日の続きで、4章め「信仰伝説」について。137頁上段、中央に大きく「信 仰 伝 説」。下段1行めに2行取り1字下げでやや大きく1節め「祭神・祭礼」。 ・1節め、137頁下段~146頁下段4行め「祭神・祭礼」 【1】「 福光宇佐八幡宮 」 137頁下段2行め(西砺波郡…

石崎直義 編著『越中の伝説』(4)

昨日の続きで、3章め「怪異伝説」について。113頁上段、中央に大きく「怪 異 伝 説」。下段1行めに2行取り1字下げでやや大きく1節め「妖怪変化」。 ・1節め、113頁下段~120頁下段11行め「妖怪変化」 【1】「 山の神の会議 」 113頁下段2行め(婦負郡八尾町仁…

石崎直義 編著『越中の伝説』(3)

昨日の続きで、2章め「歴史伝説」について。61頁上段、中央に大きく「歴 史 伝 説」。下段1行めに2行取り1字下げでやや大きく1節め「神 話」。 ・1節め、61頁下段~65頁下段1行め「神 話」 【1】「 立山と白山の背くらべ 」 61頁下段2行め(中新川郡立山町立…

石崎直義 編著『越中の伝説』(2)

昨日の続きで1章め、13~60頁「自然伝説」の2節め、26頁上段11行め~28頁「海・島・岩」から見て置く。要領は昨日に同じで節ごとに仮に【 】に番号を附し、挿入される写真は通しで仮に《 》に番号を附した。 【1】「 唐 島 」 26頁上段12行め(氷見市氷見*1)…

石崎直義 編著『越中の伝説』(1)

・石崎直義 編著『越中の伝説』昭和51年9月15日 印刷・昭和51年9月25日 発行・定価900円・第一法規・174頁・B6判並製本 越中の伝説 (1976年)メディア: - 第一法規出版のこのシリーズは1970年代に29点刊行されている。『東海の伝説』や『四国路の伝説』の…

中学時代のノート(25)

・昭和56年頃に聞いた怪談ノート(22)附録 30~31頁。 30頁は1行めに2字下げで「附 録」とあり、1行空けて3行めから本文。31頁9行めまで、全文を抜いて置く。 ここには先生のしていた話、郷土の伝説、うたなどを/収めた。 学校ではやったうたに、 みっちゃ…

飯盒池(9)

今回は飯盒池には触れませんけれども、前回の続きとして。 『現代民話考Ⅱ 軍隊』冒頭の「軍隊考」で、松谷みよ子の民話観の特徴が窺われる記述を、もう1箇所抜いて置きましょう。――佐々木喜善『聴耳草紙』に載る、源平の戦や大坂の陣にまつわる話*1を紹介し…

飯盒池(8)

昨日の続き。 * * * * * * * * * * 松谷みよ子の「民話」は民間伝承説話の意味ではありません。 この点を扱った論考も既に存在しているはずですが、探しに出る訳に行かぬので手許にある材料から、仮に私見を述べて置きましょう。 松谷氏の民話観を…

飯盒池(7)

・松谷みよ子『現代民話考Ⅱ 軍隊』(3) 一昨日からの続き。 ここで、序説に当たる、単行本13~28頁・文庫版16~32頁「軍隊考」を見て置きましょう。 松谷みよ子(1926.2.15~2015.2.28)は、下の娘(あけみ)が小学生のとき「戦争の話を聞いてくる宿題を出…

左巻地蔵(1)

私が小学生の頃、小学校の郷土研究クラブの顧問が、校内放送でこの地蔵にまつわる伝説を紹介していた。 当時、兵庫県明石市高丘3丁目にあり、一度見に行ったことがある。 道路に面したコンクリート壁に穿たれた横穴に安置されていたように記憶するのだが、久…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(153)

※ 青木純二及び杉村顕について、少し絡んでいるだけで蓮華温泉の話ではありません。 ・花部英雄・小堀光夫 編『47都道府県・民話百科』令和元年11月25日発行・定価3,800円・丸善出版・340頁・四六判上製本47都道府県・民話百科発売日: 2019/12/03メディア: …

森川直司『裏町の唄』(15)

・「投稿 風便り」(08)鰻 ここまで細かく確認して行くつもりではなかったのだが、後日参照する機会があるかも知れないから(ないかも知れないけれども)一通りメモして置くこととする。 op.19 うなぎ その1 森川秀安さん(東京都) H18/2/27 長崎市の野…

青木純二『山の傳説』(04)

・何故柳田國男は序文を書いたのか 昨日まで検討して来た青木氏の経歴については、まだ昭和30年(1955)までの続きがあり、かつ「神奈川新聞」に訃報くらいは出ているだろうと思うのだが、それは年内に閲覧・確認の機会を作ることにして、今回は昨日までの検…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(134)

・青木純二の経歴(3)阿部敏夫の調査① 昨日の続きで、遠田氏の「いたずら者の青木記者」の節に「一つしかな」いとする、青木純二の経歴に触れた先行研究は、注(16)を見るに、240頁15~16行め、 (16)阿部敏夫「和人のアイヌ文化理解について――事例その1…

須川池(5)

私が編纂物としての伝説集を好ましく思えない理由は、異説をさらに積み重ねるだけでしかないからである。典拠が示してあれば、何に拠って書いたか、と云うストレス(?)は低減されるが、それならわざわざ書き替える必要はなかったのではないか、と思ってし…

須川池(4)

・杉村顕『信州の口碑と傳説』 この興味深い伝説は、もちろん杉村顕も取り上げている。8月26日付「杉村顯『信州の口碑と傳説』(5)」に取り上げた「北信地方」に、これまでの要領に従えば、 ・小縣郡【7】須 川 の 池(163頁3行め~164頁) と云う示し方に…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(132)

・青木純二の経歴(1) これは2ヶ月前の8月16日に、8月17日付「「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(104)」として書き掛けていた草稿を基にしている。ネット検索のみでもある程度明らかに出来るようなので、取り敢えずその分だけでも纏めてしまおうと…

須川池(3)

・藤澤衞彦編著、日本傳説叢書『信濃の卷』 大正6年(1917)7月に刊行された本書については、9月1日付「「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(106)」に紹介した。昨日取り上げた高木敏雄『日本傳説集』の4年後で、当然参照しているのだろうと思うのだが…

須川池(2)

・高木敏雄『日本傳説集』大正二年八月廿七日印刷・大正二年八月三十日發行・實價金一圓・郷土研究社・三〇七頁 一〇五~一一九頁「沈鐘傳説第十」一〇五頁2行め~一一四頁4行め「(甲)純粹沈鐘傳説」一一〇頁1行め「(へ)須川池」初版は5字下げ、括弧は左右。…

須川池(1)

『怪奇傳説 信州百物語』改め『信州百物語 信濃怪奇傳説集』と『山の傳説』の関係から、以前抱いていた伝説への関心が少々復活して来た。私は父が所謂転勤族で、高校までは長いところで4年半、短いと3年で転居を繰り返して来たから、根っからの(?)根無草…

青木純二『山の傳説』(03)

・丸山政也・一銀海生『長野の怖い話 亡霊たちは善光寺に現る』(2) 昨日の続きで、文献に拠った「民話」に相当すると思われるものについて纏めて置こう。 巻末「参考文献・出典・初出・引用」に載る文献のうち、参照出来たものは以下の通り(初刊順)。青…

青木純二『山の傳説』(02)

本書は忘れられ掛けた書物なのだけれども、22年前には覆刻版が刊行され、さらに11年前には新字現代仮名遣いで復刊された。しかしながら、幾つかの話が、出処に疑念がある旨で(!)問題にされている他は、余り知られているとは言いがたい。しかも復刊の版元…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(126)

・『長野の怖い話 亡霊たちは善光寺に現る』(2) 昨日の続き。 巻末の「参考文献・出典・初出・引用」10~15点め、 『信州の民話伝説集成 北信編』高橋忠治著 一草舎 『信州の民話伝説集成 中信編』はまみつを著 一草舎 『信州の民話伝説集成 東信編』和田…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(124)

・杉村顯『信州百物語』の評価(5) 繰り返しになるが、本書は編纂物であって、オリジナルな内容は殆ど含んでいない。 このような「伝説集」は、大正期にも多く編纂され、現代にもその流れは続いている。「伝説」には著者がいない(はずである)。だから自…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(123)

昨日の続き。 ・杉村顯『信州百物語』の評価(4) 但し『信州の口碑と伝説』や『信州百物語』の「小説仕立て」の話は、「近刊豫告」にあったように杉村氏の「流麗伸達の行筆」が生み出したものではなく、青木純二『山の傳説』や、藤澤衞彦編著、日本傳説叢…