瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

傳説

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(85)

・末広昌雄「雪の夜の伝説」(20) ここまで、8月15日付(34)に引いた灰月弥彦の2018年1月24日21:19の tweetを切っ掛けに、朝里樹『日本現代怪異事典』から小松和彦監修『日本怪異妖怪大事典』と辿って末広氏の「山の伝説」について検討し、さらにその隠さ…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(84)

・末広昌雄「雪の夜の伝説」(19) 今回は昨日の続きで、ここまでの検討につき一応の結論を述べるつもりでしたが、その前に細かいことを2つ、取り上げて置きましょう。 * * * * * * * * * * 「嫁子ネズミの話」の「一」節めの類話が、同じ佐々木喜…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(82)

・末広昌雄「雪の夜の伝説」(17) 昨日の続きで、末広氏が依拠したと思しき佐々木喜善『東奥異聞』の「嫁子ネズミの話」の「一」節め、5段落めを抜いて置きましょう。 そこでスギのレッチウの者ども、女人のお告げの洞にいってみると、いかにもいわれたとお…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(81)

・末広昌雄「雪の夜の伝説」(16) 昨日の続きで、末広氏が依拠したと思しき佐々木喜善『東奥異聞』の「嫁子ネズミの話」の「一」節め、4段落めの残りを抜いて置きましょう。 ‥‥。女人はひどく喜んでスカリに向かっていうには、おおよく聴けよ。われこそはた…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(80)

・末広昌雄「雪の夜の伝説」(15) 昨日の続きで、末広氏が依拠したと思しき佐々木喜善『東奥異聞』の「嫁子ネズミの話」の「一」節め、4段落めの初めを抜いて置きましょう。 そのあとその女はスギのレッチウの小屋にいって、前同様のことをいって一夜の世話…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(79)

・末広昌雄「雪の夜の伝説」(14) 昨日の続きで、末広氏が依拠したと思しき佐々木喜善『東奥異聞』の「嫁子ネズミの話」の「一」節め、3段落めの後半を抜いて置きましょう。 ‥‥。その小屋では狩人が、たださえ女という語を嫌うのに、ましてなによりいちばん…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(78)

・末広昌雄「雪の夜の伝説」(13) 昨日の続きで、末広氏が依拠したと思しき佐々木喜善『東奥異聞』の「嫁子ネズミの話」の「一」節め、2段落めと3段落めの前半を抜いて見ましょう。傍点「ヽ」が打ってある箇所は再現出来ないので仮に太字にしました。 私に…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(77)

・末広昌雄「雪の夜の伝説」(12) 昨日の続きで、末広氏が依拠したと思しき佐々木喜善『東奥異聞』の「嫁子ネズミの話」の「一」節め、1段落めの残りを抜いて見ましょう。 ‥‥。この村の山中にこだまネズミというて、普通のネズミよりはやや小がらな、焦茶色…

お茶あがれ地蔵(3)

・広坂朋信『東京怪談ディテクション――都市伝説の現場検証』(2) それでは4月11日付(2)の続きで、「お茶あがれ地蔵とホステスの幽霊」から、お茶あがれ地蔵に関する記述を抜いて置こう。110頁2〜14行め、 もう一つ江戸時代の話をしておく。東武東上線北…

お茶あがれ地蔵(2)

この話を現代の怪異談と関連付けて見せた本としては、小池氏以前に次の本がある。 ・広坂朋信『東京怪談ディテクション――都市伝説の現場検証』1998年8月20日初版第1刷発行 書影は2016年8月30日付「広坂朋信『東京怪談ディテクション』(1)」に貼付した。…

お茶あがれ地蔵(1)

この地蔵について記事にすることは、2月2日付「小池壮彦『怪談 FINAL EDITION』(11)」に予告してあった。 まづ、小池壮彦の記述を紹介することとする。小池氏が発掘した話と云う訳ではもちろんないので、早い時期の文献から拾って行くべきかと思ったのだが…

だーくプロ 編著『多摩の怪談ぞくぞくガイド』(10)

・将門伝説 3月31日付(06)にて「詳細は別に記す」と予告した、「よみがえる伝説の怪異」の章の「将門伝説」について、初版が6頁(105〜110頁)であったのが改訂版は8頁(95〜102頁)となっている、その増補改訂振りを確認して置こう。 「目次」には初版5頁…

七人坊主(51)

最近、八丈島で七人坊主に触れている刊行物がありました。高橋雅信「【定時制課程副校長あいさつ】ヒイミサマ」(「八丈高校定時制ニュース」第29号・平成25年12月13日・東京都立八丈高等学校)です。 まず「新採1年目に大島支庁管内の学校に訪問研修」した…

塩嘗地蔵(051)

・歴史街道歩きの会『歴史探訪ガイド 首都圏 旧街道を歩く』2010年5月30日(第1版・第1刷発行)・定価1600円・メイツ出版・128頁・A5判並製本首都圏旧街道を歩く作者: 歴史街道歩きの会出版社/メーカー: メイツ出版発売日: 2010/05/30メディア: 単行本この商品…

浅沼良次編『八丈島の民話』(6)

2011年10月28日付(5)の続きは別に用意していたのだが、そのままになってしまった。今回は2011年10月24日付(1)の続きのつもりで、本書の成立事情について①及び④1〜5頁の「昭和四十年七月」付、浅沼良次「はしがき」から関係する記述を拾い、「七人坊主…

七人坊主(50)

・東京伝説の会編『東京の伝説』(4) 本書の編著者「東京伝説の会」には、本書以外の著作はないようだ。すなわち、本書編集のためにだけ作られた組織のようである。 この話の執筆者の望月氏については、254頁、「一九八〇年十二月」付の東京伝説の会「あと…

七人坊主(49)

・東京伝説の会編『東京の伝説』(3) 菊池たかし「七人ぼうずのたたり」(『ほんとうにあったおばけの話⑩』所収)での坊主たちの死因は、2011年10月14日付(02)にある通りなので原文の引用はしないで置く。若干補足をして置くと、鳥を撃つとか食うとかい…

七人坊主(48)

昨日の続き。 さて、鳥をどうしたのか、だが、矢口氏の報告は「鳩を撃った」とだけで、食べるために撃ったのだろうがそれでどうしたかを説明していない。『東京の伝説』には目的は書いてあるが食べ方の説明はない。しかるに、浅沼良次編『八丈島の民話』は鳩…

七人坊主(47)

・東京伝説の会編『東京の伝説』(2) 8月7日付(45)の続き。 142頁4〜8行め。 七人の坊さまは、 「もはや、背に腹はかえられぬ、生きのびるた/ めには、殺生もやむをえぬ。」 と、六わのハトを射落としました。そこは、六/羽ケ尾とよばれています。*1 14…

七人坊主(46)

8月7日付(45)の続きで、東京伝説の会編『東京の伝説』の「八丈島の七人の坊さま」について見て行くつもりだったが、比較検討の材料とするべき浅沼良次『八丈島の民話』の「七人の坊さん」の、坊さんたちが死に至るまでの前段について、2011年10月19日付(0…

七人坊主(45)

・東京伝説の会編『東京の伝説』(1) 7月27日付(44)の続き。 「八丈島の七人の坊さま」は偕成社版『東京都の民話』に載っていないのだけれども、何もないところからこんな題が出て来て目録に掲載されるとは思えないから、確かにこういう話を載せた、別の…

七人坊主(44)

2011年10月21日付(08)で参照したWikipedia「八丈方言関連の文献一覧」に、 66-80-07 :八丈島の七人の坊さま.東京都の民話,偕成社,p. (は157) 66-80-08 :まま子とさかな.東京都の民話,偕成社,p. (ま2) 66-80-09 :お豊虫.東京都の民話,偕成社,p. (追…

塩嘗地蔵(050)

・大人の遠足BOOK(2) 2011年9月6日付(039)で改訂二版により紹介した『鎌倉・湘南・三浦をあるく』の初版を見た。『鎌倉・湘南・三浦をあるく(大人の遠足BOOK 東日本―21)』(初版印刷2005年10月15日・初版発行2005年11月1日・定価1400円・JTBパブリッ…

塩嘗地蔵(049)

新編 鎌倉事典作者: 涌田 佑出版社/メーカー: 文芸社発売日: 2011/09/01メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見る涌田佑『新編 鎌倉事典』(2011年9月15日初版第1刷発行・定価1,700円・文芸社・241頁)A5判並製本、…

塩嘗地蔵(048)

・J GUIDE HOLIDAY(103)[ジェイ・ガイド]ホリデー(山と溪谷社)18.2×12.0cm、横組み、カバー。 神奈川さわやか散歩 (ジェイ・ガイドホリデー)作者: 旅行図書編集部出版社/メーカー: 山と溪谷社発売日: 1998/04メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含む…

塩嘗地蔵(047)

鎌倉謎とき散歩―古寺伝説と史都のロマンを訪ねて作者: 湯本和夫出版社/メーカー: 広済堂出版発売日: 1996/11/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 湯本和夫『鎌倉謎とき散歩 改訂新版』(平成8年11月15日初版発行・定価1456円・廣済堂出版…

塩嘗地蔵(046)

・歩いて楽しむ(JTBパブリッシング)A5判・カバー・オールカラー・横組み。歩いて楽しむ 鎌倉 湘南出版社/メーカー: ジェイティビィパブリッシング発売日: 2011/09/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る『鎌倉 湘南(歩いて楽しむ)』(…

七人坊主(26)

昨日引用した坊主の姿を見た、という話だが、10月22日付(09)に引用した小寺融吉「八丈島の話」では、七人坊主は海岸で惨殺され、以後「其地へ来て「坊主」と呼ぶと、必ず七人の坊主の姿が夢現と現れたので、それからは誰でも其地で坊主といふ言葉を慎んだ。…

七人坊主(25)

続き。『八丈島の民話』では10月18日付(05)で見たように、続いて昭和27年(1952)の事故について述べているが、『流人の島』にはその前に、他に見えない話が挟まっている。 終戦後、外地*1から引揚げた者が、この東山の頂上に五、六家族住みついたが、これ…

七人坊主(24)

続きの2つの段落。 それから毎日のように、中之郷の民家の附近を夜になると、白衣のコロモを着た亡霊が歩き/廻り住民は悩まされた。それとともに農作物の不作とか、家畜が死ぬとか不吉な事ばかりが続/いたので、ミコを頼んで拝ませてみたら七人の坊主のた…