瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

漫画

祖母の蔵書(124)長谷川町子

朝食の後、既に快晴で強い陽射しの下、自転車を駆って祖母宅に行って、居間に纏めて置いた使い差しのティッシュ4箱、5リットル入の小バケツ、使い差しの液体薬用石鹸とアルコールティッシュ、紙紐などを持ち帰った。室内も一通り見て廻った。これまでは行く…

祖母の蔵書(091)女流随筆

ここには、女性の文筆家が書いた随筆を纏めて置こう。 【檀ふみ】 次の本は早い時期に持ち出していたので何処にあったか覚えていない。 ・知的生きかた文庫 た 20-1『ほろよいかげん』1991年2月10日=第1刷発行・定価437円・三笠書房・245頁ほろよいかげん…

祖母の蔵書(53)司馬遼太郎④

・新潮文庫7299/し-9-1『梟の城』昭和 四 十 年 三 月 三 十 日 発 行・昭和五十二年 九 月 十 五 日 二十二刷改版・平成 八 年 二 月二十九日 七 十 二 刷・定価621円・517頁 ※ 帯あり「急逝が惜しまれる――/司馬遼太郎/の本/新潮文庫」裏表紙側「司…

白馬岳の雪女(073)

昨日の続き。 ・遠田勝『〈転生〉する物語』(32)「三」4節め 「三 怪談作家ハーンの誕生」の最後、4節め、79頁14行め~83頁5行め「ハーンと国語教科書」で、遠田氏は検定と云う制約のある国語教科書で、ハーンの作品がどの程度採用されているのか、確認し…

白馬岳の雪女(071)

・遠田勝『〈転生〉する物語』(30)「三」1節め 私の興味は白馬岳の雪女がどのように展開したのか、より正確に辿ることにあるので、松谷みよ子とその「民話」を検討した「二 ハーンと「民話」の世界」は、殆ど素通りしてしまった。松谷氏の再話については、…

夏目漱石『夢十夜』の文庫本(7)

昨日の続きで、近藤ようこの漫画『夢十夜』について①単行本と②岩波現代文庫の比較。肝腎なところは既に済ませてしまったが。 ①147頁の裏、奥付の前の頁は下部中央に縦組みで、まず太字でやや大きく「近藤ようこ」とあって、 一九五七年新潟市生まれ。漫画家…

夏目漱石『夢十夜』の文庫本(6)

昨日の続きで近藤ようこの漫画の①単行本と②岩波現代文庫版を比較しつつ、今回は145~147頁「あとがき」について見て置こう。 145頁(頁付なし)上部中央に小さく「あとがき」とあるのは同じだが組み直されている。146~147頁見開きもレイアウトは同じだがや…

夏目漱石『夢十夜』の文庫本(5)

一昨日からの続きで、近藤ようこの漫画『夢十夜』について。 ①の見返し(遊紙)は獣皮風のエンボスの紫色の紙。なお本体表紙は淡い紫色に細かく「十」字の入った楯のような模様を散らした柄になっている。文字等はカバーが外せないので良く見えない。扉はや…

夏目漱石『夢十夜』の文庫本(4)

昨日の続きで、近藤ようこの漫画『夢十夜』について。 ①A5判の単行本が②A6判の文庫判になっているのだから紙の大きさは半分、しかし余白を狭くするなどして画面はそこまで縮小していない。 カバー表紙は、前回貼付した書影に見る通り、人物や標題の配置を変…

夏目漱石『夢十夜』の文庫本(3)

近藤ようこ(1957.5.11生)の漫画は、当ブログでも2015年7月下旬に『説経 小栗判官』を6回にわたって取り上げた。本作の「近藤ようこ*漫画/夏目漱石*原作」の漫画が存在することは知っていたが、文庫版まで出ているとは知らなかった。 ②岩波現代文庫 文芸…

小松左京『やぶれかぶれ青春記』(6)

・諸本対照(2) ついでに①旺文社文庫版と④小松左京全集完全版34に附載されている、小松氏の友人たちの文章についても、章立てを見て置こう。――旺文社文庫は著者を良く知っている親類縁者や知友に、文章や談話を依頼していることが有難い。④がこれを採録し…

岩館真理子『うちのママが言うことには』(5)

3月19日に作成した草稿のうち、整っている前半を上げて置く。後半は改稿の上、追って投稿することとしよう。 * * * * * * * * * * 2012年7月23日付(1)に述べたように、家に単行本(ヤングユーコミックス)の①②があるのだが、これも処分すること…

冲方丁『光圀伝』(2)

昨日の続きで、帯の折返しについて。文字は全て横組み。 表紙側折返しには黄色の明朝体でやや大きく「第7回本屋大賞受賞の/ベストセラー時代小説」とあって、白の明朝体で大きく「冲方丁『天地明察』」とあり、その下の右側には文庫版の、白黒の書影。斜め…

紫式部『源氏物語』の現代語訳(1)

私は入手した本を手放したくない性質なので、溜め込む一方なのだが、人からもらったりしたもので、今後読まないだろうと思われる本は処分することにした。 準備当初「処分書目(1)」と題していたが、何だか味気ないので改題した。 ・瀬戸内寂聴 訳『源氏物…

森川直司『裏町の唄』(14)

・「投稿 風便り」(7)三丁目の夕日③ 昨日の続き。 op.18 三丁目の夕日DVDを観ました 森川秀安さん(東京都) H18/2/9 HP管理人でもある活禅寺管長徹空無厳(中城無厳)は、「op.17 映画 「三丁目の夕日」 を観て 森川秀安さん(東京都) H18/1/20」…

森川直司『裏町の唄』(13)

中学に入学して初めて受けた眼科検診で結膜炎と診断され、駅前の病院が雑居していたアパートの2階にあった校医の眼科に毎日通っていた。今で云えば医療モールと云うことになるのだろうが、昭和20年代に建てたらしい古アパートの、木の階段を上ってすぐのドア…

森川直司『裏町の唄』(10)

・「投稿 風便り」(3)エチオピア関連 一昨日からの続き。 op.9 秋野君はいま何処に 森川秀安さん(東京都) H15/10/21 色が黒かったので「エチオピア」後に略して「エチョ」と渾名されていた同級生秋野君の回想。但し末尾に「(秋野は仮名) (シリーズ…

文藝別冊「芥川龍之介」没後九十年 不滅の文豪(2)

・松田奈緒子「私の好きな芥川龍之介」(2) 昨日の引用では、松田氏は文学少女ではなかったように読めてしまうが、実はそんなことはないので、答え1の続き、11~14行め ・・・・。特に興味を持ったというわけではなかった/ですね。高校時代は太宰治の小説をよ…

文藝別冊「芥川龍之介」没後九十年 不滅の文豪(1)

・松田奈緒子「私の好きな芥川龍之介」(1) 題は『えへん、龍之介。』でも良かったのだが、『えへん、龍之介。』を研究し得るほどに私は芥川龍之介に嵌まれていないので、11月7日付「芥川龍之介旧居跡(07)」に取り上げた「KAWADE 夢ムック」の方を題にし…

芥川龍之介旧居跡(6)

・松田奈緒子『えへん、龍之介。』(2) 巻末、183~189頁「田端取材記」について。 183頁1コマめ「BE・LOVEさんに 送った 『えへん、龍之介。』の パイロット版ネーム OKがでる!」に始まり、2~3コマめに断った「いろんな編集さん」のうち…

芥川龍之介旧居跡(5)

吉野朔実(1959.2.19~2016.4.20)の書評エッセイ漫画は、2017年7月8日付「夏目漱石『こゝろ』の文庫本(19)」に見たように、集英社文庫の夏目漱石作品のカバー表紙を吉野氏が手掛けた事情を述べたものとして注意していたのだが、ついでに角川文庫版の2冊に…

芥川龍之介旧居跡(4)

・吉野朔実『お父さんは時代小説が大好き』(4) 昨日触れた「似たような経験」だが、2つばかり思い出した。しかし、通じるものはあると思うがそんなに似てはいない。だから、忘れた頃にこっそり書いて置こうと思っている。 さて、芥川龍之介旧居跡が3筆に…

芥川龍之介旧居跡(3)

・吉野朔実『お父さんは時代小説が大好き』(3) 昨日の続き。 芥川龍之介旧居跡の「 “ぜんぜん知らない人” 宅」に当たる部分(東京都北区田端1丁目20-9)が現在「北区管理地」になっていることについて、何かするつもりなのかと検索して見るに、北区HPに「…

芥川龍之介旧居跡(2)

・吉野朔実『お父さんは時代小説が大好き』(2) 昨日引いた、17頁3コマめのナレーションの続き。 ・・・・。 敷地はすでに二分割されて二軒の家族が 住んでいた。【右】/道路の塀際に並んだ山茶花だけは 芥川の住んでいた頃からあったらしい。 手前の家の庭は…

芥川龍之介旧居跡(1)

・吉野朔実『お父さんは時代小説が大好き』(1) 芥川龍之介が田端に住んでいたことは、もちろん知っていたけれども、私は都内はそれなりに歩いたけれども余り名所巡りみたいな按配では歩かなかったので、田端の切通しも何度も歩いたけれども、芥川旧居跡を…

山岸凉子『青青の時代』(2)

今日は花粉は飛散していなかっただろうけれども、鼻腔の瘡蓋が酷くて、口呼吸するためにマスクをしていた。私は(高校山岳部だったからではないが)ゆっくり歩くことが出来ないので、この時期、晴れた日はマスクの中が暑くなって呼吸が苦しくて窒息しそうに…

山岸凉子『ヤマトタケル』(8)

それでは、3月22日付(7)に予告した単行本巻頭、『前編』2頁(頁付なし)の「登場人物*1」及び『後編』2~3頁(頁付なし)の「主な登場人物と前編のあらすじ*2」に使われている、登場人物11人の出所について指摘して置きましょう。同じ絵が若干範囲を変え…

山岸凉子『ヤマトタケル』(7)

2月23日付(6)の続きで上製本と単行本(あすかコミックス)の比較。 上製本は5頁(頁付なし)中扉で灰色地■に、上部中央に明朝体太字縦組み白抜きで標題。6頁(頁付なし)は右下に元は彩色されていたと思しき主人公の、左下を見つつ叫んでいる顔のカット。…

山岸凉子『黒のヘレネー』(1)

・あすかコミックス・スペシャル『山岸凉子全集』第31巻 ・昭和63年9月17日初版発行・定価490円・237頁 2015年7月21日付「山岸凉子『妖精王』(11)」に引用した、2007年12月01日付の「貸出メモ」の最初に載っていた「1 黒のヘレネー/あすかコミックス…

山岸凉子『ヤマトタケル』(6)

上製本と単行本(あすかコミックス)の本体を比較してみよう。 上製本は巻頭にカラー口絵、1頁(頁付なし)は2月7日付(1)に指摘したように単行本『前編』のカバー表紙に、3頁(頁付なし)は2月17日付(2)に指摘したように単行本『後編』のカバー表紙に…