瑣事加減

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2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

赤堀又次郎伝記考証(059)

・赤堀象万侶⑪ウルル 赤堀又次郎の父・赤堀象万侶についてはまだ分からないことばかりである。今は見出した少ない資料からその経歴・交遊圏を辿って行くばかりである。 ・「風俗畫報」第二十號(明治二十三年九月十日刊行・定價/一部金拾錢・東陽堂編輯所・…

祖母の蔵書(150)辞書①

ここには祖母の持っていた辞書を纏めて置きたい*1。 ・『ど忘れ二・三・四字熟語活用辞典』平成9年5月1日 初 版・定価1,438円・教育図書・305頁・20.0×12.0cmど忘れ二・三・四字熟語字典―大字版教育図書Amazon 合皮表紙にカバー。 ・講談社+α文庫 H-5-1 …

祖母の蔵書(149)獅子文六

角川小説新書(角川書店)新書判並製本 ・『嵐といふらむ』昭和三十一年七月三十一日初版發行・昭和三十一年十一月二十日三版發行・定價 百五拾圓・292頁嵐といふらむ (1956年) (角川小説新書)作者:岩田 豊雄角川書店Amazon カバーを欠く、本体表紙に青鉛筆…

祖母の蔵書(148)円地文子

以下何冊かは客間のクローゼット右側3段めより。 ・『女帯』昭和37年5月30日 初版発行・三八〇円・角川書店・304頁・四六判上製本 祖母の蔵書はカバー存、帯はなかった。 ・『雪燃え』一九六四年二月二五日印刷・一九六四年二月二九日発行・定価三四〇円・…

祖母の蔵書(147)歴史雑誌

昨日の山本周五郎は昨年来の懸案(?)だった。クローゼットの奥に纏めてあるのを見付けたときには随分沢山あるような気がしたのだが、数えてみると19冊で、他に保存されていたものと合わせても32冊である*1。昨年、ベテランの古本屋に相談に行った際、言下…

祖母の蔵書(146)山本周五郎

山本周五郎の小説は、2011年1月1日付「森鴎外『雁』の年齢など」に述べたような理由で、私は読んでいない。父の本棚にもそこそこあったと思うのだけれども。 穏健な読書家で時代小説を特に愛好していた祖母は、昭和50年代に続刊されていた新潮文庫を中心に、…

祖母の蔵書(145)明治生れの男性作家

ここには、祖母が少数しか持っていなかった、日本の男性作家のうち、別に纏めている推理小説・時代小説・歴史小説に属さない作品を書いている明治生れの人物を纏めて置こう。 【谷崎潤一郎】 祖母は『源氏物語』を愛読していて、與謝野晶子・円地文子・田辺…

祖母の蔵書(144)漢字パズル②

雑誌・MOOK は7月7日付(097)に纏めて行くつもりが、まだその後掘り出したものを追加出来ていないが、ここでは昨日一昨日の続きとして新書判及び文庫判のものを纏めて置こう。 居間のソファの脇に新書判の漢字パズルが何冊かあることは以前から見て分かって…

祖母の蔵書(143)パズル雑誌②

昼前、買物の帰りに祖母宅の脇に回って見たら仏間の障子を閉める若い男性が見えた。それから外階段の方に回ると段ボールを抱えた男が下りて来るところで路上駐車したトラックに家具類が積んであった。他に3人ばかり。どうやら家財の運び出しに行き合せたよう…

祖母の蔵書(142)パズル雑誌①

私は祖母が87歳のときに初めて会って、その頃はまだ元気で月に1度私ら夫婦で御機嫌伺いに通っていた*1。夕方待ち合せて、馴染みの料理屋で御相伴に与るのである。しかし、次第に食べる量も減り、かつ18時から1時間半ほどの料理屋の夕食では疲れるようになっ…

祖母の蔵書(141)ファンタジー

祖母は怪奇や幻想には惹かれなかったらしく、そのような作品は間違って買ってしまったようだ。推理小説でもそのようなおどろおどろしい道具立てで盛り上げようとする作品は好みでなかったらしく、江戸川乱歩は1冊しか見ていないし、横溝正史も人形佐七だけは…

祖母の蔵書(140)王朝文化

これもやはりメモ或いは現物が十分整理し切れていないのだが、取り敢えず投稿して置いて、ゆっくり(!)追加して行くこととしたい。 客間のクローゼット右側1段め、特に古びた文庫本を収めたティッシュケースを加工した文庫立てに次の文庫本があった。 ・新…

祖母の蔵書(139)相撲

祖母の家には小型の液晶テレビがあったが、付いていた記憶は殆どない。耳が遠くなって、台詞が聞き取れないのでドラマなどは久しく見ていないようだった。大きな声でしっかり話せば聞こえるので、買物などでは困らない。90代には見えなくても80代には見えた…

祖母の蔵書(138)食物

祖母の部屋には1合炊きの電気炊飯器があって、近所のスーパーマーケットやコンビニエンスストアで惣菜を買ったり、ショッピングセンター1階の魚屋で干物や刺身などを買っておかずにして、余り料理はしなかったらしい。たまに急にどうしても食べたくなったお…

祖母の蔵書(137)植物

祖母は動物が苦手で、家人の家で飼っていた犬*1にも最後まで親しまなかったし、――かつてしばらく体調を崩したときに見舞に来た姪(姉の娘)が、叔母さまは本が好きだから、と見舞の品として絵本を買ったのだが、直前になって叔母さま、鼠が嫌いだったわ、と…

祖母の蔵書(136)海外推理小説家

海外の女流推理小説家については6月5日付(067)に纏めてある。 【ビル・プロンジーニ】 プロンジーニは4冊あったので独立させようかとも思ったのだが、何せ知識がない。よって他の作家と一緒に纏めることとした。 ・名無しの探偵シリーズ ・新潮文庫2772/…

祖母の蔵書(135)山手樹一郎③

・『山手樹一郎長編時代小説全集』全84巻(春陽堂書店) このシリーズはこれまで3箇所から13冊を見付けていた。――山手樹一郎は愛読していたらしいのだけれども、もう出て来ないかと思っていたら、鍵を引き渡す2日前に、8月2日付(122)に述べたような按配で…

祖母の蔵書(134)野村胡堂③

まづ昨日取り上げた、寝間の洋服箪笥と行李簞笥の間にあった紙袋の13冊のうち、文庫本2冊を紹介して置こう。 ・大衆文学館文庫コレクション の 1-3『銭形平次・青春篇』一九九六年六月二十日 第一刷発行・一九九七年五月二十三日第二刷発行・定価757円・講談…

祖母の蔵書(133)野村胡堂②

鍵を引き渡す2日前に130冊余りを掘り出して大いに慌てたことは、8月2日付(122)に述べた。翌日、最寄りの古本屋に声を掛けて『童話』復刻版75冊と別冊解説、写真集1冊と明治期の木版本10巻5冊の3点を3000円で引き取ってもらった。『童話』は定価が19万8千円…

祖母の蔵書(132)山崎豊子

山崎豊子の本は好みと云うほどではなかったのか、3作だけ寝間の本棚にあった。しかしうち2作は単行本の初刷を揃えているので、全く関心がなかった訳でもないらしい。 ・『華麗なる一族』新潮社・四六判上製本 『上巻』昭和四十八年四月 五 日 印刷・昭和四十…

祖母の蔵書(131)デュマ

昨日、祖母が他の作品を買っていないらしい海外の歴史小説の作家を3人取り上げた。 その序でに、祖母が最も多くの分量を読んでいたと思われる、歴史小説家を取り上げて置こう。 ・世界文學選書69 デューマ/秦 一郎譯『黑いチューリップ』昭和二十六年 一 月…

祖母の蔵書(130)海外歴史小説家

【ディケンズ】 寝間の本棚にあったように思うのだがうっかり場所を控えて置くのを忘れていた。 ・新潮文庫『二都物語』中野好夫訳(新潮社) 1735 赤30=3 (上)昭和四十二年 一 月 三 十 日 発 行・昭和 六 十 年 二 月 十 日 三十一刷・定価320円・319頁 …

祖母の蔵書(129)戸板康二②

先に招んだ若手の古本屋は戸板氏の本に見向きもしなかったが、後で招んだベテランの方は戸板康二の上製本の単行本を全て取ってくれた。並製本は取らなかった。文庫本は手に取りもしなかった。 ・押=寝間の押入れ ・寝=寝間の本棚 ・7=居間の隅の9段の簞…

祖母の蔵書(128)戸板康二①

戸板康二の本は以前論文を書くのに使ったこともあり、残して置いても良いかと思って新しい本から持ち帰っていたのだが、祖母はエッセイ・小説ともに愛読していてかなりの数があった。図書館で用が足りることも確かである。そこで思い切って処分することにし…

祖母の蔵書(127)マルティン・ベック・シリーズ

●マイ・シューヴァル ペール・ヴァールー●高見 浩訳(角川書店) 客間のクローゼット左側2段めに文庫版が何冊かあった。 ・角川文庫2920/赤 五二〇 ―2―『笑う警官』昭和四十七年七月二十日 初版発行・昭和四十七年九月 十 日 三版発行・¥260・433頁 Amazo…

祖母の蔵書(126)平岩弓枝⑤

平岩弓枝『御宿かわせみ』は紙袋に詰めてあった単行本10冊ともう1冊を2022年8月2日付(015)に紹介し、8月9日に仏間の硝子棚にあった文庫版の最初の4冊を追加して置いた。 ところがその後、8月29日に大量の『御宿かわせみ』が寝間に畳んであった蒲団の陰から…

祖母の蔵書(125)近代詩

もう祖母宅には入れなくなった。運び出さなかった本はメモによって入力して行くことになる。7月半ば頃まではメモの遺漏や誤りを祖母宅の現物によって修正していたが、以後はとにかくメモを取っては段ボールに詰める、と云う作業に集中しないと間に合わなくな…

祖母の蔵書(124)長谷川町子

朝食の後、既に快晴で強い陽射しの下、自転車を駆って祖母宅に行って、居間に纏めて置いた使い差しのティッシュ4箱、5リットル入の小バケツ、使い差しの液体薬用石鹸とアルコールティッシュ、紙紐などを持ち帰った。室内も一通り見て廻った。これまでは行く…

祖母の蔵書(123)池田弥三郎

今日が祖母宅で作業が出来る最終日になるので出来る限り片付けてしまおうと、午前と午後に出掛けて、仮に自宅に持ち帰っていた本を祖母宅に戻し、それから残したままにしている本や、祖母が保存していた書簡その他記録類の整理に従事した。 しかし、今回のこ…

祖母の蔵書(122)童話

いよいよ明後日、仲介業者に鍵を引き渡すことになっている。電気や水道の契約は明日までにしてあるから、明後日は朝のうち、入ることは出来るがもう作業は出来ない。明日の夕方、仲介業者が見に来ると云うので、今日の午前、家人が久し振りに祖母宅に出掛け…