瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

音樂

道了堂(125)

この辺りで、道了堂や大塚山について、他書に見られない情報及び見解を示している本を取り上げて置こう。 村下要助『生きている八王子地方の歴史』昭和59年5月25日 発行・定価2000円・有峰書店新社・414頁・四六判並製本地下たび族が書いた 生きている八王…

祖母の蔵書(139)相撲

祖母の家には小型の液晶テレビがあったが、付いていた記憶は殆どない。耳が遠くなって、台詞が聞き取れないのでドラマなどは久しく見ていないようだった。大きな声でしっかり話せば聞こえるので、買物などでは困らない。90代には見えなくても80代には見えた…

祖母の蔵書(093)流行歌

ここしばらく、6月21日に見付けた、客間のクローゼットの左側、床の上の段ボールにあった本を取り上げているが、昨日唱歌を取り上げたので今日は(やはり冊数が少ないが)流行歌を取り上げて置こう。 ・『想い出の流行歌』昭和五四年四月一日 改訂第十二版発…

祖母の蔵書(092)童謡・唱歌

3冊とも仏間の硝子棚より。 ・岩波文庫31-092-1 堀内敬三・井上武士 編『日本唱歌集』1958年12月20日 第1刷発行©・2004年11月5日 第69刷発行・定価560円・284頁日本唱歌集 (岩波文庫)未指定Amazon・岩波文庫31-093-1 与田凖一 編『日本童謡集』1967年12月20…

赤いマント(347)

・木村聖哉『竹中労・無頼の哀しみ』(2)生年月日⑫ 昨日の続きで、年齢に関する記述を見て置こう。 木村氏は「はじめに」で、7頁3~4行め「‥‥、一九九一年(平成三年)に六十歳でこの世を去った。」とする。8頁2~4行め、 竹中さんの本名は「労」だが、通称…

成瀬昌示 編『風の盆おわら案内記』(2)

私は八尾には行ったことがない。越中の友人の家には3度厄介になって、1度くらい飛驒を越えて高山線で乗り込みたいと思ったのだが、飛越国境を越える列車の本数が少ないので断念した。風の盆を知ったのはもちろん石川さゆりの演歌で、母が演歌好きなので夕食…

新聞解約の辯(2)

6月12日付(1)に述べたように、今月から新聞を解約したので、狂気のイヴェントに関する情報を殆ど見ずに過ごしている。本当に解約して良かった。 全く予想通りに推移している。奇怪なのは、政府やその関係者が全くの楽観論で、この程度の予測も出来なかっ…

杉村恒『明治を伝えた手』(5)

昨日の続きで、解説「職人の世界」の2章め、グラビア頁には取り上げられていなかった団体について紹介しているところを見て置こう。 169頁13行め、3行取り1字下げ「伝統の復活と維持」と題して、14~16行めに前置き、 戦後、この日本の伝統ともいうべき手仕…

杉村恒『明治を伝えた手』(2)

当初、4月12日付(1)に続けて「昨日の続き」として投稿するつもりで準備していたのだが、5月13日付「東京新聞社社会部編『名人〈町の伝統に生きる人たち〉』(1)」に述べたように本書の6年前に類書が刊行されていたことを知って、そちらを確認してからに…

東京新聞社社会部編『名人〈町の伝統に生きる人たち〉』(1)

・ハヤカワ・ライブラリ『名人 〈町の伝統に生きる人たち〉』1963年 4 月15日発行・¥ 250・早川書房・230頁・新書判並製本名人―町の伝統に生きる人たち (1963年) (ハヤカワ・ライブラリー)メディア: - 4月12日付「杉村恒『明治を伝えた手』(1)」に関連…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(172)

・青木純二あれこれ(2)嫁が欲しい② それでは昨日の続きで、青木純二「嫁が欲しい」の原本を見ていないらしい湯沢雍彦『大正期の家族問題』は,何処からこれを持って来たのか、と云う疑問を片付けて置きましょう。 ・体系日本史叢書17『生活史Ⅲ』昭和44年…

中学時代のノート(25)

・昭和56年頃に聞いた怪談ノート(22)附録 30~31頁。 30頁は1行めに2字下げで「附 録」とあり、1行空けて3行めから本文。31頁9行めまで、全文を抜いて置く。 ここには先生のしていた話、郷土の伝説、うたなどを/収めた。 学校ではやったうたに、 みっちゃ…

湯浅初江、もしくは湯浅初枝(6)

湯浅初枝については、その後、目星を付けて置いた新聞や雑誌の記事に当たって見るつもりだったのだが、コロナウィルスのために思うに任せない。 しかし、今月から鼻中隔彎曲症のために通院している大病院で、具合の悪そうな老人がうようよしているのを目にす…

周防正行『シコふんじゃった。』(12)

一昨日の続きで、「立教大学体育会相撲部」HPの「周防正行さん特別インタビュー」について、今回も昨日と同じくモデルについて語っている部分を見て置こう。 ・山本秋平のモデル それこそ、助っ人で行って、普通は体育会運動部から助っ人が行くんですけど、…

周防正行『シコふんじゃった。』(09)

5月18日付(08)の最後に、ジャン・コクトーの旅行記の、堀口大學訳の書影を補って置いたが、主題曲「林檎の木の下で」及び挿入曲「悲しくてやりきれない」を収録するアルバム(1992年1月22日発売)を示して置こう。 ・おおたか静流『REPEAT PERFORMANCE』 …

田口道子『東京青山1940』(24)

・『現代民話考』の青南国民学校(5) 『現代民話考』の「子どもたちの銃後」に見える戦時下の青南国民学校(青南小学校)についての、田口氏の同級生西原(大村)煌子の回答の続き。 【2】「六 竹やり訓練など」では、冒頭、単行本299頁6行め「○東京都港区…

在阪ラジオ局の思ひ出(2)

・「おはようパーソナリティ道上洋三です」 1月2日付(1)の最後、テレビを殆ど見なかったのに放送に毎日接していた、と云うのはもちろんラジオによってである。 私にはラジオを聞く習慣もなかったのだけれども、母が家事をしながらラジオを聞くので、朝夕…

芥川龍之介旧居跡(21)

裏のお婆さんが死んだのは、まだ社宅に住んでいた頃のことだったような気もして来た。 しかし、退去後に取り壊された裏の家に新築された家を見に行き、出ていた表札がうちの苗字と同じだったことを両親に報告したような気もする。20年前の記憶は曖昧だ。当時…

湯浅初江、もしくは湯浅初枝(5)

・『ローム ミュージック ファンデーション SPレコード復刻 CD集 日本SP名盤復刻選集 Ⅳ』解説書(4) 昨日の続き。 濱田滋郎「【楽曲解説】」、64頁6~11行め「12.F.ジルヒャー(訳詞:近藤朔風):ローレライ(1837)」は作曲家と曲、訳詞者に…

湯浅初江、もしくは湯浅初枝(4)

・『ローム ミュージック ファンデーション SPレコード復刻 CD集 日本SP名盤復刻選集 Ⅳ』解説書(3) 一昨日からの続き。 49頁3行め~65頁14行め「CD3 日本人音楽家海外録音」の解説は、11月15日付(2)に述べたように、49頁4行め~60頁16行め、ク…

湯浅初江、もしくは湯浅初枝(3)

Wikipedia ドイツ語版「Hatsue Yuasa」項、立項者の Nicole は2017年1月17日の2度め*1の加筆で、歿年を「1945年以降」から「1943年以降」に改めている。1945年と云うのは、モーツァルト『フィガロの結婚』の「ケルビーノのアリア」の録音が、1945年に発売さ…

湯浅初江、もしくは湯浅初枝(2)

・『ローム ミュージック ファンデーション SPレコード復刻 CD集 日本SP名盤復刻選集 Ⅳ』解説書(2009年5月発行・財団法人 ローム ミュージック ファンデーション・218頁) 11月8日付(1)に触れたように、湯浅氏についてネット上で最も充実した伝記…

湯浅初江、もしくは湯浅初枝(1)

湯浅初江(1902.6.22~?)は日露戦争の第三回旅順港閉塞作戦で戦死した海軍少佐湯浅竹次郎(1871~1904.5.3)の娘で、ドイツで活躍したソプラノ歌手である。 ネット上で最も詳細な伝記である Wikipedia ドイツ語版「Hatsue Yuasa」項は「湯浅初枝」と漢字を…

吉田秋生『櫻の園』(7)

来月、(と云うか、いつの間にか今週末になってしまったが)中原俊監督映画の Blu-ray 盤が発売される。櫻の園 [Blu-ray]出版社/メーカー: オデッサ・エンタテインメント発売日: 2019/08/02メディア: Blu-rayこの商品を含むブログを見る この映画については…

川端康成『朝雲』(8)

・「文學ト云フ事」(4)夜道 名場面はもう1つ、家政科のバザアの帰り、夜道を一緒に歩く場面がある。ここに流れる André Gagnon の “L'eternel retour” も、昨日触れた縄跳びの場面の “Lettre à Clara” に劣らぬくらい、上手く嵌っている。227頁7行め~228…

川端康成『朝雲』(7)

・「文學ト云フ事」(3)縄跳び 昨日の続きで、まづ縄跳びの場面を見て置こう。『川端康成全集』第七卷218頁3~16行め、 冬が來ると學校の庭で繩飛びがはやつた。偶然だらうけれど、私が飛び込んだところへ、あの/方も入つてらした。私の肩につかまつてい…

川端康成『朝雲』(6)

・「文學ト云フ事」(2) さて、菊井先生を演じた緒川たまき(1971.2.11生)は満23歳。 yen-rakuウェブサイト「interzone」の「『文學ト云フ事』アーカイヴズ」の「第17回 川端康成『朝雲』 」の、yen-raku氏の「■所感・その他」には、「内容的には美人教師…

卒業式の思ひ出(2)

昨日の続き。 一旦書き終えてしまってからフィギュアスケート選手のことを書き足したのだが、どうも据りが悪いので削除して改めて投稿し直そうかと思ったのだが、今更加筆前の状態に戻すのも面倒なのでそのままにして置く。 先日、平日の昼に勤務先の近所を…

昭和50年代前半の記憶(6)

・『ドレミファブック』 2016年5月28日付(5)まで5日連続で回想を綴って、その後も断片的に思い出すことはあるのだが、調べて書こうと云う気にならずに放置していた。 昨年、家人が同僚から紀伊国屋寄席の券をもらって、2人で久し振りに聞きに行ったことが…

今井正監督『ここに泉あり』(09)

・日本シナリオ文学全集・9『水木洋子集』(6) 昨日引いた、映画で写される合同演奏会のポスターに示されているのはリスト「交響詩「前奏曲」」とチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」そしてモーツァルト「交響曲」第40番の3曲で、脚本の当該箇所「54 …