瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

音樂

川端康成『朝雲』(8)

・「文學ト云フ事」(4)夜道 名場面はもう1つ、家政科のバザアの帰り、夜道を一緒に歩く場面がある。ここに流れる André Gagnon の “L'eternel retour” も、昨日触れた縄跳びの場面の “Lettre à Clara” に劣らぬくらい、上手く嵌っている。227頁7行め~228…

川端康成『朝雲』(7)

・「文學ト云フ事」(3)縄跳び 昨日の続きで、まづ縄跳びの場面を見て置こう。『川端康成全集』第七卷218頁3~16行め、 冬が來ると學校の庭で繩飛びがはやつた。偶然だらうけれど、私が飛び込んだところへ、あの/方も入つてらした。私の肩につかまつてい…

川端康成『朝雲』(6)

・「文學ト云フ事」(2) さて、菊井先生を演じた緒川たまき(1971.2.11生)は満23歳。 yen-rakuウェブサイト「interzone」の「『文學ト云フ事』アーカイヴズ」の「第17回 川端康成『朝雲』 」の、yen-raku氏の「■所感・その他」には、「内容的には美人教師…

卒業式の思ひ出(2)

昨日の続き。 一旦書き終えてしまってからフィギュアスケート選手のことを書き足したのだが、どうも据りが悪いので削除して改めて投稿し直そうかと思ったのだが、今更加筆前の状態に戻すのも面倒なのでそのままにして置く。 先日、平日の昼に勤務先の近所を…

昭和50年代前半の記憶(6)

・『ドレミファブック』 2016年5月28日付(5)まで5日連続で回想を綴って、その後も断片的に思い出すことはあるのだが、調べて書こうと云う気にならずに放置していた。 昨年、家人が同僚から紀伊国屋寄席の券をもらって、2人で久し振りに聞きに行ったことが…

今井正監督『ここに泉あり』(09)

・日本シナリオ文学全集・9『水木洋子集』(6) 昨日引いた、映画で写される合同演奏会のポスターに示されているのはリスト「交響詩「前奏曲」」とチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」そしてモーツァルト「交響曲」第40番の3曲で、脚本の当該箇所「54 …

今井正監督『ここに泉あり』(08)

・日本シナリオ文学全集・9『水木洋子集』(5) 昨日の続きで、各シーンごとに登場人物を拾って行けば良いのだが、手間が掛かって今日中に済みそうにないので、6月18日付(04)に取り上げた、ピアニストとして本人役で出演した室井摩耶子の出演シーンにつ…

今井正監督『ここに泉あり』(04)

昨日の続きで室井摩耶子『わがままだって、いいじゃない。』とその文庫版『96歳のピアニスト』に見える、本作出演に関する記述を見て置こう。単行本98〜99頁、文庫版92〜93頁、文庫版は本文が92頁に収まって、93頁は上部は余白で下部に、着飾って YAMAHA のグ…

今井正監督『ここに泉あり』(3)

映画の中で、市民フィルハーモニーが山田耕筰(1886.6.9〜1965.12.29)指揮するオーケストラと合同演奏会を開く場面、チャイコフスキーのピアノ協奏曲が演奏されるのだが、ピアノを吹替なしでプロのピアニストが担当している。 ・室井摩耶子『わがままだって…

三軒茶屋の思ひ出(1)

大学2年まで、私は最寄り駅でもないのに三軒茶屋から通学していた。 当時は暇だったので、辺りを随分歩き回ったものだったが、とにかく歩いているばかりで店や施設には、駅前のハナマサやライフ、立食い蕎麦のかしわやに入るくらいだった。二十歳を過ぎた頃…

François Boyer “Jeux interdits” (1)

・René Clément “Jeux interdits”(1) 1952年5月9日公開。邦題『禁じられた遊び』は直訳。昭和28年(1953)9月6日日本公開。禁じられた遊び [VHS]出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー発売日: 1998/02/10メディア: VHSこの商品を含むブログ (1件) を見る禁じ…

Prosper Mérimée “La Vénus d’Ille”(13)

・I giochi del diavolo “la Venere d'Ille”(3) 昨日の続き。 晩餐の席には Peyrehorade 夫妻と息子が同席し、饒舌な Peyrehorade 氏はずっと喋り続けている。Peyrehorade 夫人も夫と似た体型で太っている。胸の開いた服で給仕する下女のマリア。夫人の指…

松本清張『砂の器』(7)

昨日取り上げた「東京交響楽団の楽曲演奏つきでのホール上映」だけれども、丁度昨日、映画.comでも2017年8月8日13:00付でインタビュー「「砂の器」伝説の名子役、春田和秀さん 43年を経て語る子役という“宿命”(1)」が公開されていることに気付き、今日、20…

松本清張『砂の器』(6)

昨日取り上げた「映画『砂の器』シネマ・コンサート」だが、過去にも似たような催しがあったらしい。 ・樋口尚文『『砂の器』と『日本沈没』70年代日本の超大作映画』 2004年3月20日初版第1刷発行・定価1700円・筑摩書房・255頁・四六判並製本『砂の器』と…

松本清張『砂の器』(5)

「朝日新聞」47114号(2017年(平成29年)7月22日(土))夕刊(8頁)の1面(4版)トップに「映画 生演奏にのせて/オーケストラ 身近に体感」と云う記事が出た。上部(2段半)に7月1日から8月13日まで、全国13会場で開かれる「「パイレーツ・オ…

『VLADIMIR SOFRONITSKY EDITION』(3)

『ウラジーミル・ソフロニツキー・エディション』が、まだ紹介していない音源が存しながら7月24日付(1)に見た『Vol.15』が最後となった事情は、よく分からない。 その『Vol.15』の帯(キャップ)のバックインレイ側には「ソフロニツキー・エディション/」…

『VLADIMIR SOFRONITSKY EDITION』(2)

7月24日付(1)の続き。*1 私も『ウラジーミル・ソフロニツキー・エディション』を全部聞いていない。行きつけの図書館に所蔵する盤は限られており、わざわざ探して廻ろうとまでは思わないのでいるうち、再発売盤の『ロシア・ピアニズム名盤選』を見掛ける…

『VLADIMIR SOFRONITSKY EDITION』(1)

3月22日付「Alfred Schnittke “Adagio”(1)」にも述べたように、長らく再生機器を持っていなかったのと、兄に強制的にオーケストラのクラシックを聴かされたせいで、私は自ら音を再生して聴くと云う趣味を長らく有さなかったのだが、大学に入ってからまづ…

高梨みどり『Order-made』(1)

私がまだ院生だった頃、学会発表のための資料調査で、名古屋に泊り掛けで出掛けたことがあった。 私は高校では山岳部だったので、汚い夜具で寝ることも大して苦にならない。院生時代の私は、大阪では堂山町の裏通りにあった床の傾いた和風の旅館を定宿にして…

スキー修学旅行(3)

昨日の続き。 * * * * * * * * * * 帰りは大町駅までバスで出て、それから貸切の夜行列車に乗り換えたのだと思うが、はっきり覚えていない。 すっかり暗くなった駅前のロータリーを歩いた記憶だけがあるのである。 だから、多分、ここまでバスで、…

Alfred Schnittke “Adagio”(2)

3月22日付(1)以降に気付いたもの。やはり学生の演奏である。 他の曲との抱合せ、同じ集団の別の発表会での演奏、同じ発表会での別カメラによる撮影なども含むが、とにかく拾えるだけ拾って置いた*1。 やはり前回触れたTV映画「死せる魂」は、YouTubeのモ…

横浜開港記念会館(1)

先月、横浜開港記念会館の前を通り掛かったら「一般公開日」という看板が出ていた。私は横浜開港資料館の企画展を毎回見ていて、その度に開港記念会館の前を通るのだけれども、中に入ったことがなかった。 講堂の1階に入ると、舞台のグランドピアノで、綺麗…

山岳部の思ひ出(3)

事件と云っても、見物に来たガラの悪い連中がふざけて、テントを固定するペグやら、ピッケル*1やらを振り回しているうちに頭に刺さってしまったとか、そういう、物理的に衝撃的な事件ではない。いや、実際には何も起こらなかったのだ。私が心理的に衝撃を受…

Alfred Schnittke “Adagio”(1)

私は、子供の頃から口笛が得意なのだが、流石に人前では滅多に吹かない。ごくたまに隠し藝大会みたいな場で披露すると「いつ息継ぎしてるんですか?」と不思議がられるのだが、吹くときにも吸うときにも同じように音が出せるのである。また、そうでないと曲…