2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧
前回引いた『三田村鳶魚日記』昭和4年(1929)の四月十七日(水)条の、三越エレベーター墜落の真相ですが、この書き方では誰から聞いたのか分かりません。東京府豐多摩郡澁谷町金王の吉田冠十郎の家でこんな話が出たのか、それとも吉田家への往返に平音次郎…
私は幸いにしてエレベーターの事故に巻き込まれたことはありませんが、Wikipedia「事故の一覧」項や「List of elevator accidents」項を見るに、稀に、扉が開いたまま昇降して挟まれたり、極稀に、籠が落下する事故も起こっています。停電等で途中で停止して…
2018年8月21日付「「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(38)」に書影を貼付した、TBSラジオ/東京RADIO CLUB 編『東京ミステリー/とっておきの怖い話』(二見WAi WAi文庫)について、昨日の続き。 カバー表紙折返しは白地で、下部には横組…
2018年8月21日付「「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(38)」に書影を貼付した、TBSラジオ/東京RADIO CLUB 編『東京ミステリー/とっておきの怖い話』(二見WAi WAi文庫・1993年5月25日 初版発行・1995年6月25日 4版発行・定価485円・…
・高松家との関係(9)高松みさを③ 昨日の続き。 高松みさをが、姉の嫁ぎ先三田村家で生活するようになったのは大正3年(1914)8月8日、満18歳になる頃でした。 三田村氏は8月6日から8日まで出社するなど仕事をこなし、八月九日(日)条、198頁下段7~8行め…
・高松家との関係(8)高松龍吉② その後も、みさをはしばしば三田村家を訪ね、また三田村氏に連れられ姉とともに行楽地に出掛けたりしておりますが、これについては改めて記事にすることとしましょう。 さて、八重夫人の弟、みさをの兄の高松龍吉は、5月22…
・高松家との関係(7)叔父の死去 大正3年(1914)、一月二十七日(火)条、182頁下段2行め「西大久保二三〇より東大久保一へ転居。○‥‥」とあって、三田村氏は東京府豐多摩郡大久保町の内で転居しています。 しばらく高松家の人々は姿を見せなかったのです…
・高松家との関係(6)高松みさを② その後も、高松みさをは姉の家をしばしば訪問しています。数え年で十八歳、5月8日付(19)に見たみさをの母校・私立東京高等女学校は、東京女子学園高等学校HPの「学園紹介/沿革」に拠ると、大正11年(1922)4月から5年…
・高松家との関係(5)高松みさを① そして五月四日(日)条に、八重夫人の妹みさをが初登場します。153頁下段18行め~154頁上段1行め、 ‥‥。○不在中増田/兄ヱツ女来ル、捷治、操女来ル、操ハ八重ノ妹ナリ、始【153】メテ逢フ。○増田兄重来シ乃チ面ス。○‥‥ …
・高松家との関係(4)高松龍吉① 昨日の続き。 四月二十一日(月)条と四月二十二日(火)条に、152頁下段12・15行め「〈着信〉高松竜吉。」と添えてあるのが、八重夫人の弟・高松龍吉の初出のようです。 以後しばらく、高松龍吉とは手紙の遣り取りのみで、…
・高松家との関係(3)八重夫人との同居 昨日の続き。 私は図書館派なので『三田村鳶魚全集』を持っておりません。今年10月に104歳になる義理の祖母が持っていて、今施設に入っていますが家は近所で他にもかなりの冊数の蔵書がそのままになっていますのでい…
・高松家との関係(2)八重夫人との婚儀 さて、昨日引いた大正二年八月十三日条の書き振りからして、八重夫人とは婚姻届が受理される前から同居していたことが察せられるかと思います。 いつ結婚式を挙げたのか、それは婚姻届とは違って日記に確かに記載さ…
・高松家との関係(1)八重夫人との婚姻届 義弟の夫人とは昭和7年(1932)の京城訪問時に初めて会ったようです。そしてこれを切っ掛けとして高松家との交際が密になったようで、そのことが実は私が『三田村鳶魚日記』についてやや詳しく確認して置く必要を…
・昭和7年の満韓旅行(7)京城の高松家② 昨日の続き。7月9日(土)から16日(土)までは、連日 Korean や日本人の学究たちを訪ね、16日19時30分から31分間、京城中央放送局にて講演「江戸ツ子の生活」を放送しています。この間に登場する人名についても確認…
・昭和7年の満韓旅行(6)京城の高松家① 5月11日付(21)の続き。 長春(満洲国新京)での最終日、六月三十日(木)条は殆どが袁金鎧を訪ねたことについて述べ、そして最後に、350頁下段4~5行め「‥‥。○夜出発、送行者李文権、栗山/夫妻、皆川豊治。」とあ…
・中公文庫『日本妖怪変化史』(4) 昨日の続きで、改版と改版2刷の本体の異同、奥付について。 これまで見出しを「中公文庫(番号)」としていたが標題も遡って追加した。 文字は全て横組み明朝体で、中央やや上に扉にあったマークがありその下に「中公文…
・中公文庫『日本妖怪変化史』(3) 改版と改版2刷の本体を比較して見る。 181頁までは(恐らく)一致。詳細は初版と比較しつつメモするつもり。 181頁の裏、奥付の前の頁に明朝体縦組みの「編集付記」がある。 改版は中央下寄りに、まづ1字下げで「編集付…
・中公文庫『日本妖怪変化史』(2) 昨日の続きで改版と改版2刷のカバーの比較。 カバー裏表紙折返し、改版はカバー表紙折返しと同じく、カバー表紙・裏表紙の地と同じやや赤みを帯びた和紙を全面の地に用い、上部に和服で温容の白黒写真(3.5×3.0cm)、文…
・中公文庫『日本妖怪変化史』(1) ①1976年7月10日 初版発行日本妖怪変化史 (中公文庫BIBLIO)作者: 江馬務出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2004/06/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (5件) を見る②2004年6月23日 改…
・新潮文庫996『ポー詩集』(1)阿部保 訳 ①昭和三十一年十一月二十日発行(107頁)ポオ詩集 (1956年) (新潮文庫)作者: 阿部保出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1956メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る・昭和五十一年二月十日二十四刷 ¥120 …
・昭和7年の満韓旅行(5) 5月9日付(20)の続き。 昭和7年(1932)6月に三田村氏が長春(新京)で10年振りに会った皆川豊治について、六月二十九日(水)条に「李と栗山夫妻、皆川一同」とあるのを、当初「李(文権)と栗山夫妻、皆川(の)一同(4人)」…
しかし連続テレビ小説「なつぞら」が酷くて引いている。――登場人物が現代風の美男ばかりなのは、もう仕方がないと思っている。連続テレビ小説 なつぞら Part1 (NHKドラマ・ガイド)作者: 大森寿美男,NHKドラマ制作班,NHK出版出版社/メーカー: NHK出版発売日: …
・皆川家との関係(6) 紳士録を見る前、4月17日付(06)に触れた、三田村氏の母タキの死去に続く記事の中に、死去の翌日、大正七年十一月十日(日)条に、310頁上段4行め「‥/‥。○みさを今日より学校を休む。○‥‥。」とあり、十一月十八日(月)条、310頁下…
・皆川家との関係(5) 4月17日付(06)以来度々言及している「国立公文書館/アジア歴史資料センター」のアジ歴グロッサリー「インターネット特別展「公文書に見る「外地」と「内地」―旧植民地・占領地をめぐる「人的還流―」の「植民地官僚経歴図/皆川豊…
・皆川家との関係(4) 昨日引いた『三田村鳶魚日記』昭和七年六月二十六日(日)条ですが、書き振りからしてこれが、5月4日付(15)に見た、大正11年(1922)8月13日に絶縁を申し渡して以来10年振りの、皆川豊治(1895.4.25~1948.5.11)との再会であった…
・皆川家との関係(3) 昨日の続き。 さて、昭和7年(1932)の満韓旅行で三田村氏は皆川氏に10年振りに面会することになるのですが、その事情を確認して置きましょう。 三田村氏の旅程については4月24日付(11)に見た通りですが、満洲で会っている人につい…
・昭和7年の満韓旅行(4) さて、三田村氏が「将来同人等出入は断ること勿論、縁戚としての交誼も謝絶する」としていた皆川家との和解ですが、その切っ掛けとなる出来事があったのが、4月28日付(13)まで3回にわたって取り上げた昭和7年(1932)6~7月の満…
・皆川家との関係(2) 4月30日付(14)に、私は『江戸城のトイレ、将軍のおまる 小川恭一翁柳営談』で小川恭一が八重夫人の妹「操」とその結婚相手皆川豊治について語っていることは、小川氏が三田村家に出入りしていた当時の伝聞及び印象に基づくものだと…
4月19日付「『三田村鳶魚日記』(08)」に、朝倉治彦 編『鳶魚江戸学 座談集』の「編者あとがき」から、「三田村鳶魚全集月報」連載の座談会及び『鳶魚江戸学 座談集』について説明した箇所を抜いて、27回やった座談会(鼎談)のうち収録しなかった6回分につ…
4月に作成した記事のスレッド一覧。 ①児童向け怪異小説・怪異談集の細目と著者一覧 ・偕成社版『現代の民話・おばけシリーズ』全5巻(1975) ・偕成社版『ほんとうにあったおばけの話』全10巻(1990~1991) ②森鴎外の小説と映像化 ・「雁」の年齢など 豊田…