瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

祖母の遺品(01)色紙

・「薫風自南來/淡」 ・「炭つげば/淋しゆう/ハなし/松乃声」右上に朱文楕円印「華游」左下寄りに白文円印「淡」 ・「幽庵に/陽光受/けて和〓*1」右上に朱文楕円印「華游」左下寄りに白文円印「淡」 ・蔓の付いた、細長い瓢簞の絵「〓*2風呼」右上に朱…

祖母の蔵書(120)與謝野晶子

・『與謝野晶子集』大正四年三月十三日印刷・大正四年三月十七日發行・大正十年八月三十日廿版・定價金壹圓貳拾錢・新潮社・302頁・文庫判 上製本だったらしいが背表紙しか残っていない。「日本の古書店」には同じ20版の「函付」が1900円で出ている。 函はも…

祖母の蔵書(119)クリスティ③

Agatha Christie(1890.9.15~1976.1.12)の文庫本は早川書房に限らないので各社纏めて7月23日付(113)に示して置いたが、新書は殆どが7月25日付(115)に見たH・P・Bなので、他社から出た次の1冊は含めなかった。これは先月家人が持ち帰っていたので何処…

祖母の蔵書(118)コナン・ドイル

家人はシャーロック・ホームズを愛好しているのだがこれは祖母と、ジェレミー・ブレットのTVドラマの影響が大である。 家人は小学生の頃モーリス・ルブランの『ルパン対ホームズ』を読んで、ホームズが原作に比して間が抜けているのに憤慨したと云うのだが…

祖母の蔵書(117)團伊玖磨

・朝日新聞社の文庫版シリーズ『パイプのけむり』 書影の説明には「朝日文庫」とある*1が、『10』まではまだ朝日文庫と云うレーベル名にはなっていなかった。かつ『2』以降は奥付の後に「朝日新聞社の文庫版シリーズ」の目録があるが『1』は奥付の裏が白紙…

祖母の蔵書(116)吉屋信子①

吉屋信子の本は文庫や新書判が殆どなく、単行本で持っていた。 ・『吉屋信子全集』朝日新聞社・四六判上製本函入 函にパラフィン紙と帯が掛かるがこれを欠いているものはその旨註記した。 月報はB5判を若干小さくした紙を二つ折にしたもの。これは挟まってい…

祖母の蔵書(115)クリスティ②

・HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOKS(早川書房)ポケット・ブック判 7月23日付(113)に見た文庫版はレーベル毎に表記がまちまちであったが、これはハヤカワ・ミステリ文庫と同じく「著 者 アガサ・クリスティー」と最後が長音になる表記である。なお、書影に…

祖母の蔵書(114)E・S・ガードナー

いよいよH・P・Bやハヤカワ・ミステリ文庫の整理に着手したのだが、そのとき、別々にしていたはずのA・A・フェアの中にE・S・ガードナーが紛れ混んでいて、おや、と思って良く見ると、H・P・Bは裏表紙、ハヤカワ・ミステリ文庫ではカバー裏表紙にある作者…

祖母の蔵書(113)クリスティ①

祖母はクリスティも数多く買い込んでいた。しかしこれも、場所ごとにある程度は纏めてはあったが、何箇所かに分散して保管されていた。 寝=寝間の本棚 仏=仏間の硝子棚 2=居間の隅の9段の簞笥の上から2段め 左=客間のクローゼット左側1段め 右=客間の…

祖母の蔵書(112)A・A・フェア②

どうやら古本屋は余程のことがない限り小説の文庫版を引き取ってくれないことが分ってきた。もう部屋の引き渡しまで2週間を切って、部屋を買った業者が大量に残ったままになっている本をどう始末するのか、しかし家財と違って売り物になるとは思えない。私は…

祖母の蔵書(111)A・A・フェア①

・HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOKS(早川書房)ポケット・ブック判 祖母が推理小説をかなり読んでいるらしいことは、話の端々から察せられたのだけれども、そもそも私に知識が少ないので、どうしようもなかった。私には推理小説を読む根気がなく、稀に家人に…

祖母の蔵書(110)クロフツ

Freeman Wills Crofts(1879.6.1~1957.4.11)はお気に入りの作家だったと見えて、かなり読み込んだ(状態の悪い)文庫本が多々あった。 ▲=客間のクローゼット左側1段めより。 ▼=客間のクローゼット左側床の上の段ボールより。 ★=寝間の本棚より。 特に寝…

祖母の蔵書(109)有吉佐和子①

有吉佐和子の本は、客間クローゼット右側の3段めに11冊纏めてあった。 ・『断弦』昭和32年11月10日 第1刷発行・昭和32年12月1日 第2刷発行・¥ 280・講談社・286頁・四六判上製本*1 ※ カバー、帯。 ・『出雲の阿国』中央公論社・四六判上製本函入 『上之…

祖母の蔵書(108)佐々木邦

今日はサイパンで戦死した祖母の夫の命日と云うことになっているので、祖母宅に保管してあった家族宛の軍事郵便の紹介にも着手したいと思ったのだが、かなりの枚数があるし、保存して置くつもりなので急いで着手する必要もない。80年になる来年に着手するこ…

祖母の蔵書(107)大佛次郎③

朝日新聞社から出ていた、同じ体裁(四六判上製本、ビニールカバー。函入、函にパラフィン紙と帯)の大佛次郎の「全集」と「選集」を纏めて置こう。 これも寝間の本棚と仏間の硝子棚とに分散して収まっていた。 ・『大佛次郎自選集 現代小説』 『第三巻 真夏…

祖母の蔵書(106)松本清張②

松本清張の文庫本は2022年9月7日付(042)に纏めてある。松本氏の著書の多さに比べるとそれ程の数でもない。昨日、いよいよ単行本を整理する段になって、目に付くところにあったものを段ボールに収めた。まだ見落としがあるかも知れない。その追加を見越して…

祖母の蔵書(105)司馬遼太郎⑤

昨日、祖母が個人全集を揃えようとしておらず、同じ場所に保管もしていなかったことを指摘したが、同一シリーズであっても揃えて置こうとしていなくて、こうして整理する際に見当たらない1冊が何処かにあるのか、それともないのか、困惑させられているのだが…

祖母の蔵書(104)三田村鳶魚

祖母は個人全集を揃いで買うと云う発想がなかったらしく、昨日見た『真山青果全集』は第一巻だけだし、『吉川英治全集』は9冊、『田辺聖子長篇全集』は2冊だけである。――これまで、意外なところから少なからぬ冊数を掘り出して来たが、流石にここまで来て、…

祖母の蔵書(103)忠臣蔵①

祖母は忠臣蔵・赤穂事件には関心を持っていたらしい。芝居の大星由良之助ではなく史実通りの大石内蔵助が活躍するものに親しんでいたようだ。 しかし、私は史実の方も芝居の方も一通り知っていると云うまでで、人と丁々発止語り合えるほどの知識も興味もなか…

祖母の蔵書(102)落語

・ちくま文庫 筑摩書房 あ 14 3 安藤鶴夫『わが落語鑑賞』一九九三年三月二十四日 第一刷発行・定価951円・490頁わが落語鑑賞 (ちくま文庫)作者:鶴夫, 安藤筑摩書房Amazon※ 帯あり「今月の新刊」 こ 5 16 麻生芳伸 編『落語特選 下』二〇〇〇年二月九日 第一…

祖母の蔵書(101)少女小説

祖母は少女小説を愛好していた。『赤毛のアン』シリーズは既に取り上げた。吉屋信子は少女小説に限らずかなりの冊数があるので、別に取り上げよう。ここには点数の少ない作家の分を纏めて置こう。 【松田瓊子】 松田瓊子(1916.3.19~1940.1.13)は野村胡堂…

祖母の蔵書(100)内田百閒

寝間の本棚に次の2冊が、硝子扉の中に収まっていた。 ・『東京燒盡』昭和三十年四月十五日印刷・昭和三十年四月二十日發行・定價二八〇圓・大日本雄辯會講談社・261頁・四六判上製本 扉裏に墨書「 百鬼園/松木宣彦様」。 ・平山三郎 編『続百鬼園座談』一九…

祖母の蔵書(099)歌舞伎

私が初めて会った頃の祖母は、杖を突きながらだけれどもスタスタ歩いていて、まぁ矍鑠としたものだったが、しかし段差は苦手にしていて、年末に長男宅に行って、年明けもしばらくゆっくり過ごして帰って来るのだが、往きには私もお供をして、当時各地の駅で…

祖母の蔵書(098)三枝和子

寝間の本棚に次の4冊があった。標題は奥付に拠る。 ・福武文庫(福武書店) さ0601『小説清少納言 諾子の恋』1994年10月1日 第1刷印刷・1994年10月5日 第1刷発行・定価534円・213頁*1 小説清少納言―諾子の恋 (福武文庫 さ 601)作者:三枝 和子福武書店Ama…

祖母の蔵書(097)漢字パズル①

祖母はパズルの雑誌・MOOK・本を数多く買っていたが、解いているのは初めの方だけで、殆どが空白のまま残されている。書入れは鉛筆である。 全部解いてから次を買えば良いのでは、と思ってしまうのだが、そもそもパズルに取り組む根気を持合せない私には、こ…

祖母の蔵書(096)山手樹一郎②

山手樹一郎の本は6月10日付(072)に、ティッシュケースを再利用した文庫立てに入っていた12冊を取り上げた。これは、今も祖母宅にそのままにしてある。 他に居間の隅の9段の簞笥の2段めに次のシリーズの2冊が入っていた。 ・『山手樹一郎長編時代小説全集』…

祖母の蔵書(095)丸谷才一

本記事は、当初「和歌」と副題して纏めようと思っていた。ここで投稿しようと思ったのは、一昨昨日の「童謡・唱歌」そして一昨日の「流行歌」に続いて、この辺りでまだ殆ど未着手だけれども「和歌」と「短歌」の、記事だけは作って置こうと思ったのである。 …

祖母の蔵書(094)池波正太郎⑦

池波正太郎の本は先月のうちにほぼ整理を終えたつもりでいたのだが、居間の簞笥から『鬼平犯科帳』の文庫版が2揃い出て来た。他にも何冊か掘り出している。 9月5日付(40)の最後に述べた、寝間の本立てにあった1冊。 ・文春文庫 や 29 11 山本一力 編『おれ…

祖母の蔵書(093)流行歌

ここしばらく、6月21日に見付けた、客間のクローゼットの左側、床の上の段ボールにあった本を取り上げているが、昨日唱歌を取り上げたので今日は(やはり冊数が少ないが)流行歌を取り上げて置こう。 ・『想い出の流行歌』昭和五四年四月一日 改訂第十二版発…

祖母の蔵書(092)童謡・唱歌

3冊とも仏間の硝子棚より。 ・岩波文庫31-092-1 堀内敬三・井上武士 編『日本唱歌集』1958年12月20日 第1刷発行©・2004年11月5日 第69刷発行・定価560円・284頁日本唱歌集 (岩波文庫)未指定Amazon・岩波文庫31-093-1 与田凖一 編『日本童謡集』1967年12月20…