瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

陸軍

祖母の遺品(19)軍事郵便⑧

・(吉田)文江宛便箋【17】 姉の久枝の夫・小川武夫は陸軍士官学校本科42期、昭和5年(1930)7月19日卒業、10月25日任官、さらに陸軍大学校50期、昭和10年(1935)12月13日入校、昭和13年(1938)5月28日卒業、当時の階級は工兵大尉で、昭和20年(1945)3月…

祖母の遺品(18)軍事郵便⑦

これは軍事郵便ではなく、かつ祖母の夫の歿後のものになるが、同じ朝日出版社の封筒に纏めてあったので、通し番号を打って記事の題も仮に「軍事郵便」のままとして置く。 ・𠮷田清の通夜の案内【16】 B4判1枚謄写刷。私の家のスキャナではA4判までしか読み取…

祖母の遺品(17)軍事郵便⑥

昨日取り上げた【13】と同じ、アキコ・マコト姉弟宛の便箋を、更に2通分取り上げて置く。 ・(吉田)アキコ/マコト宛便箋【14】 B5判よりも若干小振りで、昨日見た【13】よりも薄くて紙質の良い、13行罫紙を使っている。昭和17年(1942)のものだろうか。 …

祖母の遺品(16)軍事郵便⑤

朝日出版社の封筒に纏めてあった、伯母宛の祖父からの軍事郵便について、昨日までで葉書(12通)を済ませたので、今度は残りのものを見て行くこととしよう。 これら便箋は母親である祖母宛の書簡に同封してあったのだろう、封筒はない。よって日付がなければ…

祖母の遺品(15)軍事郵便④

・ヨシダアキコ宛(昭和17年)七月二十五日付絵葉書【8】 宛名は「東京市目黒区/駒場町八〇一/𠮷田 清方/ヨシダアキコサマ」で差出人は「中支派遣/藤㐧六八六一部隊/𠮷田 清」で「七月二十五日」と添える。部隊名に重ねて赤文方印「濟閲檢|藤第六八六…

祖母の遺品(14)軍事郵便③

・吉田映子宛(昭和18年秋)絵葉書【6】 宛名は「東京都目黒区/駒場町八〇一/𠮷田清方/吉田 映子 様」で差出人は「中支派遣/呂第五五〇〇部隊/𠮷田 清」。「濟閲檢」欄には朱文円印「塚本」。宛名の下半分、橙色の横線に「廠 本 品 需 軍 陸」とあって…

祖母の遺品(13)軍事郵便②

昨日の続き。 ・ヨシダアキコ宛(昭和18年)一月廿二日付絵葉書【3】 宛名は「東京市目黒区/駒場町八〇一/吉田清方/ヨシダアキコ様」で差出人は「中支派遣/藤㐧六八六一部隊/𠮷田 清」で「一月廿二日」と添える。差出人に重ねて赤文方印「濟閲檢|藤第…

祖母の遺品(12)軍事郵便①

昨年の9月1日からしばらく、仏間の簞笥の上にあった紙箱に入っていた、関東大震災当時、東京に下宿していた3人の兄と親戚等から、朝鮮羅南にいた祖母の両親と3人姉妹に宛てた葉書や封書を紹介した。しかし、祖母に聞く訳に行かぬし、家人の父も、祖母の兄た…

祖母の遺品(11)花瓶①

昨年の10月11日に「祖母の遺品(1)花瓶」として草稿を作り、18日に宛名書の解説を加筆したままになっていた。さらに少々(調査を要しない)加筆をして投稿することにした。 * * * * * * * * * * 箱とは別にあった板には、 名古屋市外堀町 師團長…

祖母の遺品(07)

・若山家の関東大震災(6)竹内久雄と奈良家 登場人物が少々増えてきたところで、少し考証を試みて置こう。――以前であれば、Google での各種検索、公立図書館や大学図書館で下調べを重ねて、国立国会図書館に行って見当を付けて出納してもらっては少しずつ…

祖母の蔵書(084)佐伯泰英④

佐伯泰英の時代小説を愛読していることは、長男との会話からも察せられたし、2022年7月18日付(001)にまづ取り上げたように、目に付くところに少なからぬ数が紙袋に詰めてあった。双葉文庫『居眠り磐音 江戸双紙』が37冊あった(関連本含む。一部重複)。ハ…

祖母の蔵書(53)司馬遼太郎④

・新潮文庫7299/し-9-1『梟の城』昭和 四 十 年 三 月 三 十 日 発 行・昭和五十二年 九 月 十 五 日 二十二刷改版・平成 八 年 二 月二十九日 七 十 二 刷・定価621円・517頁 ※ 帯あり「急逝が惜しまれる――/司馬遼太郎/の本/新潮文庫」裏表紙側「司…

赤堀又次郎伝記考証(42)

さて、赤堀氏の伝記的な研究としては4月20日付(30)に列挙したブログ記事のうち【⑨書物蔵】が引用する石井敦 編著『簡約日本図書館先賢事典(未定稿)』の「赤堀又次郎」項が簡略ながら先駆的なもので、次いで2011年にブログ記事【⑦書物蔵】2011-06-30「赤堀…

赤堀又次郎伝記考証(36)

陸軍教授の肩書の赤堀氏の著述も幾つかあるが、著述については追って纏めて取り扱うこととしよう。 さて、昨日、赤堀氏が陸軍中央幼年学校の教官になったのがいつなのか、憶測を述べたのであるが、国立公文書館デジタルアーカイブで任免裁可書を遡っていくと…

赤堀又次郎伝記考証(35)

・『書物通の書物随筆』第一巻『赤堀又次郎『読史随筆』』(6) 昨日の続き。――佐藤氏の「解題」は続いて、15行め~ⅲ頁2行め、 ‥‥。それでも明治三十五年頃は「 (陸軍)中央幼年学校教授、東京帝国大学文科大学講師」の肩書/きがあり(『日本紳士録』第八…