瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

創作

白馬岳の雪女(02)

この問題に関しては、遠田氏もしくは牧野氏の論文を辿りながら確認して行くのが良さそうだけれども、その前に幾つか、手許にある資料を片付けて置こう。 さて、昨日「「雪女」にそっくりな話が、白馬岳にも伝わっている(?)ことは、昭和50年代から問題にな…

時雨の思い出(1)

正志が克之と知り合ったのは、高校の入学式のときだった。 正志が入学した高校は、明治創立の旧制中学以来の伝統を誇る、学区トップの進学校である。 猛勉強するのは当たり前で、その上さらに、勉強を愉しむ余裕くらいないと合格出来ない。いや、ガリ勉で入…

山岳部小史(2)

今だったら、連絡手段はSNSを活用するところであろう。T高校山岳部OB会も数年前から Facebook を開設して連絡を取り合っている。興三もたまに見ているが、興三を知らない世代のOBにまで公開されるというので書き込みはしていない。知っている面々とメー…

山岳部小史(1)

昭和63年の秋、県立K農業高校の国語科教諭、輿水興三は見知らぬ差出人からの分厚い封書を受け取った。 差出人に見覚えはないが、その住所であるT市には所縁がある。というのも20代の後半、興三はT市に新設された県立高校にやはり国語科の教諭として勤め、…

同盟通信社調査部 編『國際宣傳戦』(09)

昨日の続き。 1頁中扉、上部中央に縦組み明朝体太字で標題。なお、記事の題ではナカネくんの2019年4月2日22:04の tweet に示されている表紙(及び背表紙)の標題通り「國際宣傳戦」としていますが、活字では全て「國際宣傳戰」となっております。 3頁「一、…

初夏の遅延

限界を感じていた。 どうも、最近話が通じない。私の頭が鈍くなってきたのか、生徒が馬鹿になったのか。 身体が重くて、家を出るのが遅くなってしまった。出る直前になって、ペットの水を換えていなかったことや、炊飯器のセットをしていなかったこと、髭を…