瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

川端康成『古都』(15)

・新潮文庫1833(6) ①三十六刷と①四十九刷の比較の続きで、本体について。 1頁(頁付なし)から243頁まで一致。細目については文庫の諸版と比較しつつ述べることにする。 243頁の裏から奥付までの間、目録が12頁あるのは同じ。 ①三十六刷は、11頁めまで3段…

川端康成『古都』(14)

・新潮文庫1833(5) 昨日の続きで①三十六刷と①四十九刷の、カバーの比較。手許にある③百四刷も参照した。なお、②と③のカバーのついては2014年7月30日付(01)にメモしてある。 カバー背表紙、紺色地に明朝体白抜きで上部に標題「古 都」中央やや下に著者名…

川端康成『古都』(13)

・新潮文庫1833(4) 2014年8月11日付(03)の続き。 2014年11月に映画の写真がカバー表紙に使用されている①三十六刷を某区立中央図書館のリサイクルコーナーで入手した。それから家人の蔵書に①七刷があることに気付いたのだけれども、比較しないまま来てし…

小松和彦監修『日本怪異妖怪大事典』(4)

昨日の続き。 山田奨治「妖怪データベースから妖怪事典へ」の2節め(621頁上段12行め〜622頁上段3行め)の「妖怪事例のカード化」は主として事例の要約文について、3節め(622頁上段4行め〜624頁下段18行め)の「妖怪データベースの公開と反響」は、有料ソフ…

小松和彦監修『日本怪異妖怪大事典』(3)

一昨日からの続き。 編集委員4人のうち山田奨治は前付の解説ではなく、本編に続く618〜625頁に「あとがきにかえて」として、「妖怪データベースから妖怪事典へ」を執筆している。 冒頭(618頁上段4〜12行め)を見て置こう。、 妖怪データベース誕生 怪異や妖…

小松和彦監修『日本怪異妖怪大事典』(2)

昨日の続き。 さて、小松氏は原義を持ち出して「怪異」と「妖怪」を「同義反復」とするが、「怪異現象」と云っても「妖怪現象」とは云わないし、「妖怪」には会っても「怪異」に会うとは(云えなくもないが)云わないだろう。「怪異」でも何でもない「現象」…

小松和彦監修『日本怪異妖怪大事典』(1)

【監修】小松和彦【編集委員】小松和彦・常光徹・山田奨治・飯倉義之『日本怪異妖怪大事典』定価18,000円・東京堂出版・658頁・A5判上製本日本怪異妖怪大事典作者: 小松和彦,常光徹,山田奨治,飯倉義之出版社/メーカー: 東京堂出版発売日: 2013/07/12メ…

Marguerite Duras “Hiroshima mon amour“(2)

昨日の続きで、清岡卓行(1922.6.29〜2006.6.3)訳について。 ・マルグリット・デュラス『ヒロシマ、私の恋人 かくも長き不在』 筑摩書房・282頁・四六判上製本 3冊見たが、いづれも新装版第2刷であった。 書名はカバー背表紙に拠る。著者名は右上にやや小さ…

Marguerite Duras “Hiroshima mon amour“(1)

・映画(Alain Resnais 監督)昭和34年(1959)6月公開 二十四時間の情事【字幕版】 [VHS]出版社/メーカー: カルチュア・パブリッシャーズ発売日: 1997/11/28メディア: VHSこの商品を含むブログ (2件) を見るHiroshima mon amour (neu restauriert) [DVD]メ…

武谷なおみ編訳『短篇で読むシチリア』(1)

・大人の本棚『短篇で読むシチリア』 みすず書房・233頁・四六判・地券表紙短篇で読むシチリア (大人の本棚)作者: 武谷なおみ出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2011/01/08メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (5件) を見る・2010年12月17…

菊池規子『わが輩はノラ公』(6)

・笠間しろうのアシスタント(4) 7月18日付(3)及び7月19日付(4)に、高校3年生の菊池氏が笠間氏のアシスタント募集に応募して、との推測を述べたが、メディア芸術データベース(開発版)に挙がっている、菊池氏がアシスタントを務めた笠間氏の諸作は…

菊池規子『わが輩はノラ公』(5)

・笠間しろうのアシスタント(3) 昨日の続きで「メディア芸術データベース(開発版)」にてヒットした「週刊漫画アクション」掲載の「[アシスト]鈴木正年/菊池規子」の笠間しろう作品を見て置こう。 ・「エロチック怪奇/白い肌の誘い/ピンキーコミック…

菊池規子『わが輩はノラ公』(4)

昨日の続き。 ・「週刊少年ジャンプ」(2) 「ぼくのネエタン」が、昭和48年(1973)の34号にも掲載されている、とする情報の根拠であるが、学帽番長のサイト「思い出の週刊少年ジャンプ」の「1973年の週刊少年ジャンプ」であることが分かった。ここに示さ…

菊池規子『わが輩はノラ公』(3)

昨日の記事で一区切りにするつもりだったのだが、文化庁「メディア芸術データベース(開発版)」で検索したところ、もう少々分かったことがあるので、追記して置く。 ・「週刊少年ジャンプ」(1) このデータベースで「わが輩はノラ公」を検索すると、単行…

菊池規子『わが輩はノラ公』(2)

昨日の続き。 ・JUMP COMICS(2) 単行本全11巻の題と初版発行日はmanken99のブログ「漫画読書日記」の、2012/03/03「最近購読した漫画289【動物漫画(犬)】」に示されている。 昨日、1話しか覚えていないと言いつつ、もう1話思い出して注にメモして見たのだ…

菊池規子『わが輩はノラ公』(1)

・JUMP COMICS(1) わが輩はノラ公 [マーケットプレイス コミックセット]作者: 菊池規子出版社/メーカー: 集英社メディア: コミックこの商品を含むブログ (1件) を見る 作者の菊池規子は、少年漫画雑誌に連載を持った初の女流漫画家であるらしい。しかしな…

Guy de Maupassant の文庫本(8)

・青柳瑞穂 訳『モーパッサン短編集』(6) ・新潮文庫1946 (一) ①三十刷と①三十六刷を比較して見た。 カバー表紙は一致。 カバー背表紙、私の見た①三十刷の地色は褪色して淡い灰色に見え、①三十六刷は淡い緑に見える。文字の配置は同じで、最下部の数字…

講師室の思ひ出(4)

私は2011年1月13日付「図書館派の生活」等に述べたように、本は図書館で借りて済ませている、と云うよりも図書館に行くと大して用がなくても借りてしまう。返却期限ごとにそれを繰り返しているので、図書館に生活パターンを支配されているような按配である。…

ビートたけし『たけしくん、ハイ!』(5)

・『シナリオ・たけしくん、ハイ! 』(5) 口絵写真③ 口絵写真について、昨日の続きで『シナリオ・続・たけしくん、ハイ! 』の2頁めから。 2頁めは上下段とも左寄りに大きな資料の写真があり、右に台本の写真を被せる。すなわち上段右側に台本の表紙、キャプ…

ビートたけし『たけしくん、ハイ!』(4)

・『シナリオ・たけしくん、ハイ! 』(4) 口絵写真② 口絵写真について、昨日の続きで『シナリオ・たけしくん、ハイ! 』の2頁めから。 2頁め上「おなじみの信濃屋で竹次郎に勧められて酒を飲むたけし。」 2頁め下「欲しくてたまらない電気機関車を喰い/入…

ビートたけし『たけしくん、ハイ!』(3)

・『シナリオ・たけしくん、ハイ! 』(3) 口絵写真① 昨日の続きで、口絵の写真を見て置こう。 写真は全て白黒で上下2つ、キャプションはゴシック体横組みで小さく、上の写真は余白がないものが殆どなので、写真の下、小口寄りに添えられている。下段の写真…

ビートたけし『たけしくん、ハイ!』(2)

・『シナリオ・たけしくん、ハイ! 』(2) 昨日の続き。 このドラマの思い出と云うと「続」で転校生の美少女を演じた後藤久美子(1974.3.26生)を挙げる人も少なくないようだ。確かに、誰か大事な人を失ってある強い感情を覚える、と云う体験への憧れみたい…

ビートたけし『たけしくん、ハイ!』(1)

・NHK銀河テレビ小説「たけしくん、ハイ! (連続15回)」 昭和60年7月15日〜8月2日たけしくん ハイ!2 [VHS]出版社/メーカー: ジーダス発売日: 1989/08/20メディア: VHSこの商品を含むブログを見るたけしくんハイ!〈上〉 [VHS]出版社/メーカー: J.V.D.…

虫の知らせ(1)

昨晩、日付で云うと今日になるが、風呂から出て扇風機で汗を冷まし、寝る前に洗い物をしていた。――私の家は玄関入ってすぐ台所で、台所に隣接して風呂場がある。脱衣場はないので台所で着替えることになるのだが、玄関でもあるので水屋を置いて万一の場合で…

高濱虚子「杏の落ちる音」(2)

昨日の続き。 ・岩波文庫31-028-4『風流懺法 他三篇』(2) カバー表紙には緑地に白の横線が21本、中央上部、横線の4本めから12本めまでに掛かる黒の正方形、その上部に明朝体横組みで「風流懺法/他三篇/高浜虚子作」とあって下部に緑で「岩波」の壺印。…

高濱虚子「杏の落ちる音」(1)

私は次の本を読んで、この小説を知った。 ・山口昌男『内田魯庵山脈 〈失われた日本人〉発掘』 晶文社・597頁+醱醱鄴頁内田魯庵山脈―「失われた日本人」発掘作者: 山口昌男出版社/メーカー: 晶文社発売日: 2001/01メディア: 単行本 クリック: 40回この商品…

蓋にくっついた話(09)

・太宰治『新釋諸國噺』(1) 2011年6月14日付(3)及び2011年6月15日付(4)に触れた『西鶴諸国ばなし』の「大晦日はあはぬ算用」だが、太宰治が戦時中『新釋諸國噺』に翻案しているのであった。 しかし、かつての私は2011年1月1日付「森鴎外『雁』の年…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(23)

2013年7月3日付(22)から丁度5年、経ってしまった。 久し振りにこの主題についての記事を上げようと思って、念のため過去の下書き記事を漁って見るに、標記のタイトルで、以下の本文が見付かった。保存した時間からして2013年7月3日付(22)を投稿する際に…

昭和50年代前半の記憶(6)

・『ドレミファブック』 2016年5月28日付(5)まで5日連続で回想を綴って、その後も断片的に思い出すことはあるのだが、調べて書こうと云う気にならずに放置していた。 昨年、家人が同僚から紀伊国屋寄席の券をもらって、2人で久し振りに聞きに行ったことが…

Agota Kristof “Le Grand Cahier” (12)

アゴタ・クリストフ/堀茂樹 訳『悪童日記』(12) 文庫版奥付② 昨日の続きで文庫版の奥付について、『ふたりの証拠』『第三の嘘』についても合わせてメモして置く。 中央やや上、そして下部にそれぞれ太い横線(6.8cm)があって、上の横線の上下に横組み中央…