瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

八王子事典の会 編『八王子事典』(13)

・相原悦夫『春秋一会・私の人ごよみ』(4) 一昨日からの続きで、「八王子での出会い」の25人め「馬場喜信 (里山・流域紀行家)」条を見て置こう。本文冒頭(2~9行め)の上に顔写真があるのは佐藤氏や柴田氏に同じ。本文はまづ仲間内での呼称から始めて…

八王子事典の会 編『八王子事典』(12)

・相原悦夫『春秋一会・私の人ごよみ』(3) 昨日の続きで、続く「柴田隆行 (多摩川の自然を守る会代表)」条を見て置こう。49頁2~9行めの上の*1顔写真は、科学技術振興機構のデータベース型研究者総覧「researchmap」の「柴田 隆行/シバタ タカユキ (Ta…

八王子事典の会 編『八王子事典』(11)

・相原悦夫『春秋一会・私の人ごよみ』(2) 昨日の続き。 本書について記述があるのは「八王子での出会い」と「著者の横顔」である。 「八王子での出会い」には33人が50音順に並んでいる。このうち本書①初版の編著者5名では、著者を除く4名のうち、 ・16人…

八王子事典の会 編『八王子事典』(10)

本書の編纂について、もう少々事情が分からないかと、編著者の著書を検索して見るに、50音順なので筆頭に名前が挙がっている相原悦夫に、次の著作があることが分かったので、借りて見た。 ・かたくら書店新書51『随想 春秋一会 私の人ごよみ/八王子・三鷹、…

白馬岳の雪女(102)

一昨日からの続きで、今回は今野圓輔 編著『日本怪談集―妖怪篇―』から、「雪女」譚に類似する、山小屋に泊まっていた杣や猟師たちが、訪ねて来た何者か(大抵は若く美しい女)に夜中、寝入っているところで(纏めて)殺される、と云う話を拾って置こう。 ま…

白馬岳の雪女(101)

昨日の続きで今野圓輔 編著『日本怪談集―妖怪篇―』第十一章「雪女」の本文について、見て置こう。まづ現代教養文庫261~266頁11行め・中公文庫(下)94~100頁4行め「一 雪 女」について、仮に算用数字で番号を打ち、前者を①、後者を②として頁・行、体験者も…

白馬岳の雪女(100)

2021年7月21日付(002)以来何度か、牧野陽子が仮に当ブログでは旧稿とした「ラフカディオ・ハーン『雪女』について」と、同じく牧野氏の新稿と呼ぶことにした「「雪女」の〝伝承〟をめぐって―口碑と文学―」にて、今野圓輔 編著『日本怪談集―妖怪篇―』の雪女…

今野圓輔 編著『日本怪談集―妖怪篇―』(4)

昨日の続きで、今回は中公文庫版(下)に相当する現代教養文庫版の章を、中公文庫版と比較しつつメモして置く。要領は昨日に同じ。 ・中公文庫『日本怪談集妖怪篇(下)』2004年6月25日 初版発行・定価895円・中央公論新社・203頁日本怪談集妖怪篇〈下〉 (中…

今野圓輔 編著『日本怪談集―妖怪篇―』(3)

2021年12月8日付(2)に予告した、中公文庫版との比較。 ・中公文庫『日本怪談集妖怪篇(上)』2004年6月25日 初版発行・定価933円・中央公論新社・219頁日本怪談集妖怪篇〈上〉 (中公文庫BIBLIO)作者:今野 円輔中央公論新社Amazon 中公文庫版の装幀や、新…

道了堂(13)

小池壮彦『怪奇事件の謎』の「「道了堂跡」に刻まれた"悲史"と"タブー"」の初出は、2011年1月12日発売の「怖い噂」Vol.8のようです。怖い噂 VOL.8―世の中の”怪”を読み解くエンターテインメント・ミステリアス・マガジン (ミリオンムック)ミリオン出版Amazon す…

道了堂(12)

・『八王子事典』の「道了堂」 さて、前回までしばらく、Wikipedia の八王子市鑓水の道了堂跡(大塚山公園)に関する記述を見て来ました。 その中で、道了堂が解体された時期について、当初、昭和60年(1985)や平成5年(1993)等と云う記述もあったですが、…

八王子事典の会 編『八王子事典』(9)

・①初版の第2刷 さて、本書は好評を以て迎えられたらしい。検索して見るに、今でも都内・都下の少なからぬ公立図書館に所蔵されていることが分かった。全て細かくチェックした訳ではない(もちろん、現物を見に行っていない)が区立図書館の蔵書は全て①初版…

道了堂(11)

・Wikipedia「大塚山公園」「鑓水」「由木村」 Wikipedia「道了堂跡」項は以後、2月12日付(07)にざっと見ただけですが大きく書き換えられることなく現行の版(最終更新 2021年12月24日)に至っておるようです。 そこで今回は、Wikipediaにある道了堂跡に関す…

道了堂(10)

・Wikipedia「道了堂跡」(4)編集合戦③ 一昨日からの続き。 こうして再度「保護」された「道了堂跡」項は2011年6月3日まで編集出来なくなっていました。2011年6月4日にはHN「麗花」が保護されていた「道了堂跡の異なった側面」が削除された版を取り消して…

道了堂(09)

・Wikipedia「道了堂跡」(3)編集合戦② 昨日の続き。 2011年2月15日から3月15日まで保護されて編集出来なくなっていましたが、2011年3月16日にHN「麗花」が「(保護期間終了/要出典)」の書き込みをしたところから、2011年3月21日までに「道了堂跡の異なった…

道了堂(08)

・Wikipedia「道了堂跡」(2)編集合戦① ネット検索で一番に上がって来る Wikipedia「道了堂跡」項は、前回引用した立項当日(2009年12月17日)のHN「多摩に暇人」の投稿が、やはり前回引用した現行の版(最終更新 2021年12月24日)まで、その土台となって…

道了堂(07)

・Wikipedia「道了堂跡」(1) 小池壮彦が、2016年刊『怪奇事件の謎』で、後付けの知識で誤って書いてしまったと私が考えているのは、125頁9~10行め「‥‥。道了堂はすでに解体されていたが、残骸はまだあった。寺跡に続く‥‥」との記述です。1996年刊『東京…

道了堂(06)

・小池壮彦『怪奇事件の謎』(5) 昨日、一昨日の最後に小池氏が「結果的に当初の予定通りの現場に足を踏み入れていたことになる」と書いていたことに突っ込む機会を失していました。――小池氏は結局、助教授教え子殺しの現場を全く把握しておらず、その後得…

道了堂(05)

・小池壮彦『怪奇事件の謎』(4) それでは2項め、124頁11行め~127頁「心霊スポットである以前に/“禁忌の場所”だった」を見て行きましょう。 まづ125頁13行めまでで1行分空白を作って切っていますが、ここまでが『東京近郊怪奇スポット』8頁の現地レポー…

道了堂(04)

・小池壮彦『怪奇事件の謎』(3) 道了堂について、まづ小池氏の記述、2016年刊『怪奇事件の謎』を主に、1996年刊『東京近郊怪奇スポット』を参照する形での確認から始めておりますが、今回は前回の『怪奇事件の謎』からの引用に対応する、『東京近郊怪奇ス…

道了堂(03)

・小池壮彦『怪奇事件の謎』(2) 昨日の続き。どうもこういう話題になると常体では調子が狂うので、今回から文体を敬体にします。 さて、立教大学助教授教え子殺しについては、東京の美術系大学の怪異談・怪事件について検討した際に、殺害・屍体遺棄現場…

道了堂(2)

・小池壮彦『怪奇事件の謎』(1)*1 小池壮彦が道了堂を取り上げたのは1996年刊『東京近郊怪奇スポット』が最初ではないか、と思われるのだけれども、2013年2月27日付「小池壮彦『東京近郊怪奇スポット』(2)」に見たように、この本は1つの場所を見開き2…

道了堂(1)

道了堂跡には行ったことがない。行くつもりもない。最近、越中や北アルプスのことを取り上げているが、行く予定はない。富山市と長野市には行きたいと思っているけれども、目的地は図書館と本屋で、山に登ったり伝説の場所に行ったりと云ったことは考えてい…

八王子事典の会 編『八王子事典』(8)

・牛魂碑の建立年と井草甫三郎の生歿年 ①29頁13~19行め②31頁8~14行め、 井草甫三郎*1 ?~1951年(昭和26)1月8日.酪農家.松木出身.東京立/志塾で村田直景に農村経営法を学び,1892年(明治25)先進酪/農地千葉県房総を視察,ホルスタイン種牝牛1頭…

八王子事典の会 編『八王子事典』(7)

・2つの医王寺 同じ名前で混同した(らしい)例は、もう1つ眼に入った。 「い」の3項めと4項め、①初版28頁18行め~29頁2行め②改訂版30頁13~22行め、 医王寺*1 下恩方町辺名.薬師山医王寺.曹洞宗下恩方心源院末.開/山禅室祖参上人.本尊釈伽如来.創建は…

八王子事典の会 編『八王子事典』(6)

・2人の朝倉甚五郎 ①初版15頁7~13行めと14~20行め②改訂版15頁26行め~16頁3行めと4~10行めの連続する2項目、50音順なので息子の方が先に出ているが、そのまま抜いて置こう。 朝倉菊太郎*1 1889年(明治22)1 月2 日~1960年(昭和35)1 月22日.大正/期…

八王子事典の会 編『八王子事典』(5)

③「Web八王子事典」は、Wikipedia の記述に相当数利用されているようだ。もちろん、紙の辞書の項目よりも Wikipedia の方が詳しいが、Wikipedia は『八王子事典』程の小項目主義ではないから、地形図にも載っていない山や谷、公園、廃寺、遺跡などまでは拾わ…

八王子事典の会 編『八王子事典』(4)

・本文・奥付・目録 昨日①初版「凡例」の実例として取り上げた八王子市暁町について、Wikipedia で検索して見たら「Web八王子事典」が「参考文献」に挙がっていた。テンプレート「八王子市の町名」で幾つかの町を見るに「脚注」としても利用されていた。しか…