瑣事加減

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2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

松本清張『半生の記』(1)

・新潮文庫1909(1) ①昭和四十五年六月二十五日発行(155頁) ・平成六年七月十五日二十八刷 定価272円 ・平成十一年七月十五日三十刷 定価324円*1 半生の記 (新潮文庫)作者: 松本清張出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1970/06/29メディア: 文庫購入: 2人 …

夏目漱石『こゝろ』の文庫本(3)

・角川文庫(3) 平成16年(2004)の改版前(角川文庫235 一八八版)と改版後(角川文庫13391 改版十八版)の、本体を比較してみる。 1頁(頁付なし)扉は番号「235」から「13391」に変わっている。 3頁「目次」、改版前は8.7×6.6cm、改版後は9.0×8.0cmにゆ…

夏目漱石『それから』の文庫本(6)

・角川文庫321(6) 8月16日付(1)に貼って置いた、10月28日付「夏目漱石『こゝろ』の文庫本(2)」で触れた角川文庫13391『こゝろ』改版十八版と同じ画風のカバーの掛かった『それから』はまだ見る機会を得ないが、もう1種類カバーを見たので、それをこ…

夏目漱石『こゝろ』の文庫本(2)

・角川文庫13391 【改版十六版】カバー表紙は暗い森の中、池に蛙が2匹、1匹は蓮葉の上に、1匹は蛙泳ぎ、この池畔に栗鼠と向き合っている、「発見!角川文庫」のキャラクター「ハッケンくん」というイラスト、右上に短冊形にゴシック体[こゝろ]、左上にゴシ…

夏目漱石『こゝろ』の文庫本(1)

人気作品のカバーは頻繁に掛け替えられるが、角川文庫の『こゝろ』は最近10年で5種類のカバーのあることを確認した。今、手許にそのうち4つがあるので、メモして置く*1。 ・角川文庫235 【一八八版】昭和二十六年八月二十五日初版発行・平成十四年五月二十五…

壺井栄『二十四の瞳』の文庫本(5)

10月8日付(4)の続き。 角川文庫2094(五十八版)と角川文庫14733(改版初版)について、最後に本体を比較して置く。 1頁(頁付)扉は番号が違うのみ。目次や中扉はなく3頁から本文。角川文庫2094は1頁18行・1行42字で212頁まで。角川文庫14733は1頁17行・…

佐多稲子『くれなゐ』(1)

・新潮文庫360 Amazonには「くれなゐ (1952年) (新潮文庫〈第360〉) 佐多 稲子 (文庫 - 1952/5/28) 」と「くれない (新潮文庫 さ 4-1) 佐多 稲子 (文庫 - 1956/5) 」の2つの詳細ページがある。 両方に書影が載るが、後者のカスタマーイメージには「カバー表(…

太宰治『女生徒』の文庫本(7)

・角川文庫863(6) 収録作品について。まず角川文庫863の改版二十六版、それから改版四十五版(改版五十一版・改版五十二版・改版五十七版)、角川文庫15707(改版初版)の頁を、一覧表にして見た。 作品名 改版二十六版 改版四十五版 改版初版 燈籠 |5〜…

太宰治『女生徒』の文庫本(6)

・角川文庫15707 女生徒 (角川文庫)作者: 太宰治,梅佳代出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2009/05/23メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 44回この商品を含むブログ (39件) を見る【改版初版】昭和二十九年十月二十日初版発行・平成二十一…

太宰治『女生徒』の文庫本(5)

・角川文庫863(5) 10月15日付(4)の続き。 改版四十五版・改版五十一版・改版五十二版・改版五十七版の異同について。 まず扉の前にあるアート紙の口絵だが、改版四十五版〜改版五十二版の表の写真、襖を背景に和服の太宰氏が、前にした原稿用紙(?)…

松本清張『小説日本芸譚』(1)

・新潮文庫1476 ①昭和三十六年六月二十日発行(232頁)*1 ・昭和五十一年四月十日二十二刷*2 ¥200 ②昭和五十四年六月二十日二十四刷改版(236頁) ・平成六年七月十五日三十三刷 定価350円小説日本芸譚 (新潮文庫)作者: 松本清張出版社/メーカー: 新潮社発…

松本清張『黒地の絵』(2)

・新潮文庫1661(2) 10月19日付(1)の続き。 1頁が扉、①3頁②3〜4頁「目次」、5頁中扉「黒地の絵」、7頁「二階」の扉、8頁から本文で頁付がある。①1頁18行、1行43字。②1頁16行、1行38字。 「二階」①7〜38頁②7〜45頁、「拐帯行」①39〜67頁②47〜81頁*1、「…

松本清張『黒地の絵』(1)

・新潮文庫1661(1) 黒地の絵 傑作短編集2 (新潮文庫)作者: 松本清張出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1965/10/19メディア: 文庫 クリック: 18回この商品を含むブログ (17件) を見る『黒地の絵 傑作短編集(二)』 ①昭和四十年十月十五日発行(418頁) ・平成…

太宰治『晩年』の文庫本(2)

・新潮文庫11(1) ①昭和二十二年十二月十日発行 ②昭和四十三年四月十日三十四刷改版(312頁) ・昭和六十年五月二十五日六十九刷 定価320円 ③昭和六十年十月五日七十刷改版(341頁) ・昭和六十一年八月五日七十二刷 定価320円*1 ・昭和六十二年十一月二十…

太宰治『人間失格』の文庫本(14)

・角川文庫(10) 改版三十二版について。次に本体。 本体の表紙は今の角川文庫とは違う、黄土色の網目を漉き混んだ用紙で、紫陽花等の装幀。 アート紙のモノクロ口絵があり、キャプションは明朝体。表は「昭和23年「人間失格」執筆のころ」横組み。裏は上左…

太宰治『人間失格』の文庫本(13)

・角川文庫(09) 3月25日付(01)で角川文庫28の改版五十四版を紹介したが、それより前の版を見たのでメモして置く。 角川文庫28『人間失格・桜桃』昭和二十五年十月二十日初版発行・昭和四十二年九月二十日五十四版発行・昭和五十四年五月三十日改版三十二…

太宰治『女生徒』の文庫本(4)

・角川文庫863(4) 改版二十六版について、まずカバーの続きから。 深作欣二監督「復活の日」は昭和60年(1985)6月28日公開。同年5月30日発行のこの改版二十六版のカバーにこの広告があるのは時機に合っている。 カバー背表紙、地色は茶色がかった紫色、…

太宰治『女生徒』の文庫本(3)

・角川文庫863(3) 改版四十五版・改版五十二版・改版五十七版は頁数が一致していることからも察せられるように、内容は同じである。 それから望月通陽のカバーの、改版五十一刷を見た。 【改版五十一版】昭和二十九年十月二十日初版発行・昭和四十三年二…

松本清張「氷雨」(10)

・毎日新聞(2) 夕刊。号数は同じ。4版、総8頁の(8)面、縮刷版436頁、「ラジオ/テレビ」欄で、1〜2.5段めの左に「テレビ」番組表、局の順番は朝刊に同じ。2.5〜8段め「ラジオ」番組表。「東京テレビ⑥」午後「8」時の枠は朝刊に同じ。1〜8段めの右が記…

松本清張「氷雨」(09)

朝日新聞と讀賣新聞は記事検索データベースが整備されたので、記事を発見しやすくなった。けれども当時、縮刷版は毎日新聞も日本經濟新聞も出ていたから、マイクロフィルムを見ずとも記事が捜せるのである。そりゃ、データベースほど簡単ではないけれども。 …

松本清張「氷雨」(8)

・讀賣新聞 『讀賣新聞縮刷版』No.35/5月号/第四巻第五号(昭和三十六年六月十五日発行・定価六百円・616頁) 「讀賣新聞」第30376号、14版・総頁12頁で(5)面、縮刷版417頁。1〜5段めの左にテレビ番組表、「日本テレビ④|NHKテレビ①|東京テレビ⑥|フジ…

松本清張「氷雨」(7)

昭和36年(1961)5月22日(月曜日)にTBSで放映された「氷雨」について、当日の新聞を確認してみた。 ・朝日新聞 『朝日新聞縮刷版』昭和三十六年五月号/No.479/通巻四七九号(昭和三十六年六月三十日発行・定価六百円・638頁) 「朝日新聞」第27064号、総…

松本清張『死の枝』(1)

・新潮文庫2226(1) 書影は9月17日付「松本清張「装飾評伝」(4)」に貼って置いた。 ①昭和四十九年十二月十六日発行(286頁)*1 ・昭和五十年六月十五日五刷 ¥240*2 ・昭和五十二年八月三十日十三刷 ¥ 240*3 ②昭和六十二年十二月二十五日三十三刷改版…

壺井栄『二十四の瞳』の文庫本(4)

・角川文庫14733(2) 8月9日(2)の続き。手拭い柄を見た。 ・平成二十二年五月十五日改版四版発行 定価324円 但し本書が手拭い柄のカバーで出たのは平成23年(2011)夏だから、平成22年(2010)6月の改版五版も畑典子のイラストだったので、その前に出た…

四代目桂文團治の録音(4)

関係ない話ばかりしてしまった。10年前から引っ掛かっていたことで、人間国宝の最後の大舞台だから、天下のNHKとして取材してやらなきゃ、とでも云うような、傲慢な姿勢が見えていた。しかし、だからこそ、天下のNHKとしてもっと分かった人間を配して、しっ…

四代目桂文團治の録音(3)

上方落語の録音について書いてみる気になって、過去に聞いた上方落語について回想して題とは全く関係のない、平成14年(2002)の歌舞伎座の米朝独演会とそのNHKスペシャルについて書き始めしまって、まだ終わらないが、仕方がないからもうしばらく、続ける。…

四代目桂文團治の録音(2)

桂文團治とは全く関係のない話になってしまったが、このままキリの良いところまで続けてみる。 * * * * * * * * * * 最後に米朝を見たのは、歌舞伎座の独演会だった。1990年代の鈴本、それから『特選!!米朝落語全集』に衰えを感じていた私としては…

四代目桂文團治の録音(1)

・ビクター落語上方篇 ビクター落語上方編 四代目 桂文團治(1)らくだ/帯久アーティスト: 桂文團治(四代目)出版社/メーカー: 日本伝統文化振興財団発売日: 2011/09/21メディア: CD クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見るビクター落語上方編 四代目 …

夏目鏡子『漱石の思ひ出』(3)

・文春文庫 『漱石の思い出』1994年7月10日第1刷・2006年7月15日第5刷・定価629円・文藝春秋・462頁。漱石の思い出 (文春文庫)作者: 夏目鏡子,松岡譲出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1994/07/01メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 17回この商品を含むブロ…

小泉八雲『骨董』(2)

2011年6月25日付「「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(14)」に書影を貼って置いた、紀田順一郎・東雅夫編『日本怪奇小説傑作集1(創元推理文庫)』(2005年7月15日初版・2005年8月26日再版・定価1,100円・東京創元社・489頁*1)にも小泉八雲の作品は…