美術史
2年前の7月下旬に祖母宅から持ち帰り、一応それなりに研究(!)してから、古本屋に持ち込もうと思っていたのだが、もうその余裕もないので一通りメモだけして、古本屋に買取に来てもらうことにした。 ・桃川如燕講演『赤穗義士銘々傳』明治四十五年三月十一…
シリーズ太陽「太陽染と織シリーズ」平凡社・29.0×22.0cm角背正倉院裂 名物裂 太陽 染と織シリーズ作者:山辺知行・他平凡社Amazon・「正倉院裂・名物裂」一九七七年一月二十五日発行・定価一八〇〇円・156頁 シリーズ名と標題は156頁下左、奥付には「シリーズ…
幼少期に仏像に嵌まったことがあって以来、寺をよく見て回るようになっていたが、秋の「文化の日」の頃に実施される文化財公開の催しをチェックするようになったのは横浜市立中学校の生徒だったときで、東横線に恐らく初めて乗って川崎市の影向寺に出掛けた…
カラーブックス(保育社)は私も幼少時(!)からよく買っていた。本屋の目に付くところに必ず専用の書架があって、仏像好きの子供だった私は、手頃な価格でカラー写真の多いこのシリーズの、次はどれを買おうかと楽しみにして、仏像と古寺を取り上げたもの…
祖母の家を退去する直前に、殆ど手を着けていなかった遺品類について、古道具屋に当たって見たのだが東北に出張中とのことで、結局どのくらい価値のあるものがあったのか分からぬまま、遺品処分込みで祖母の部屋を買い取った業者に引き渡さざるを得なくなっ…
『日本古典文学全集』菊判上製本函入*1 本体にビニルカバー、函に帯かかる。 46『黄表紙 川柳 狂歌』昭和46年9月10日 初 版発行・昭和60年3月30日 第十二版発行・定価 3200円・六〇八頁日本古典文学全集(46) 黄表紙 川柳 狂歌作者:浜田 義一郎小学館Amazon…
7月26日付(02)の続き。 「東京家政大学博物館館報」東京家政大学博物館発行・A4判(2穴)折。 ・No.48 2007年 秋の号(2007.10.3000)8頁 この頃から展示を見ているはずである。A4判になったのはNo.47かららしいがバインダーに綴じてなかった。 ・No.49 2…
昨日の続き。 東京家政大学博物館は当時の職場に近かったのと、記名帳に名前を書くと企画展ごとに案内が届くので、企画展ごとに出掛けていた。 企画展のスタンプを集めると手提げ袋がもらえる。気に入って使っていたのだが、あるとき電車内に疲労の余り置き…
ここで、ネットで拾った、日岡氏の回想を幾つか挙げて置こう。 図録の発行者「日岡兼三生徒の会」の代表である後藤慎太郎(1978生)は、宮崎市で「まちなか絵画教室」を主宰、2025-03-24「2025年度 合格実績」に拠れば、「先生」並に多くの生徒を美術系の学…
さて、この漫画、事実を正確に回想して書いているかと云うと、そう云う訳でもないらしい。本作や、現在連載中の小学校時代に材を取った『まるさんかくしかく』では、主人公=語り手の名前は「林明子(アキコ)」となっていて、これは本名ではないらしいし、…
数年前、図書館の棚で見て少々立読みしたことがあったが、映画化されてその主演女優のスキャンダルが(一部で)報道されたりしたのを機に、改めて何となく手に取って、最初は①だけ借りたのだが、結局全巻借りてしまった。かくかくしかじか 1 (愛蔵版コミック…
・福田理「 “武蔵野夫人” の地質学」(08) さて、この号は福田氏関連のグラビアが8頁にあるので、9頁(頁付なし)「目 次」も一緒に複写してある。 これにてざっと内容について述べて置こう。まづ左側に明朝体太字のレタリングで「科学の実験」とあり、その…
前回の続きで、以下の3つを比較して見る。 ①『滝平二郎の世界』(1975.12)157~161頁「滝平二郎の出版作品リスト」 ②『滝平二郎望郷篇』(1979.10)126~129頁「出版作品一覧」 ③『滝平二郎作品集15』(1985.3)90~93頁「出版作品一覧」 掲載されているも…
滝平二郎がいつ秋田に来たか、そして合作版画集『花岡ものがたり』の刊年月日については、前回で一旦切り上げて、斎藤氏本人の経歴に戻るつもりだった。 しかし、題が同じだから滝平氏から斎藤氏に話題を戻したにしても、ちょっとそれが分りづらい。いや、題…
・『花岡ものがたり』の刊年月日(2) 近頃『斎藤隆介全集』月報に殆ど触れないでいるが、そこから始めたのでこの題のままにして置く。 近頃、と云えば、元ジャニーズのタレントの問題隠蔽、どうして誘われたのだかもう忘れてしまったが、高校の文藝部に3年…
・『滝平二郎望郷篇』企画・制作=美術出版社企画室・発行日=昭和五十四年十月一日・定価=二、〇〇〇円・発行=美術出版社・144頁・B4判並製本滝平二郎望郷篇 (1979年)Amazon『滝平二郎作品集15』の滝平氏執筆の文章の出典一覧*1によって、『滝平二郎望郷篇…
・『花岡ものがたり』の刊年月日(1) 昨日の続きで『滝平二郎の世界』の、148~156頁「滝平二郎略年譜(自筆)」から、秋田行及び『花岡ものがたり』関係の記述を抜いて置こう。 150頁27行め~151頁5行め「一九五一年(昭和26年―30歳)」条、1行略して151頁2…
・『滝平二郎作品集』(3) それでは昨日の続きで『滝平二郎の世界』から抜粋転載した「ふるさと対談」の1節め「■出会い」の冒頭部、秋田での出会いについて語り合った部分を抜いて置こう。『滝平二郎の世界』108頁上段2~21行め、『滝平二郎作品集13』108…
・『滝平二郎作品集』(2) 当然、斎藤氏は各巻末、奥付の前の見開きにある「第×巻収録作品初出一覧」の、その前の見開きになっている解説風のエッセイを執筆するべき人物なのだけれども、当時健康を害しており(第15回配本の『15』が出た7ヶ月後に死去して…
年明けにまた「月報」の揃いを借りて来るまでの繋ぎとして、斎藤氏と組んで仕事をすることの多かった滝平二郎の著書の方を眺めて見ることにした。現在、唯一通っている都内の公立図書館に、たまたま開架に『滝平二郎作品集』全15巻が並んでいることに11月に…
2歳半上(3学年上)の兄に続いて私が生れたとき、女児誕生を期待していた両親にがっかりされて、しかし、かなり可愛かったことからしばらく女児のような恰好をさせられていた。 実家に残っている幼少期の私の写真には、サラサラのおかっぱ頭でフリルの付いた…
9月25日付(02)に見た『斎藤隆介全集』第十一巻「年譜」の「一九三八年(昭和十三年)|二十一歳」条、3月の明治大学卒業から12月の小説「三好晴海入道」までの間に、徴兵検査で即日帰郷、そして「「主婦の友」「婦女界」の雑誌記者を経て、北海道新聞に入社…
昨日の続きで『斎藤隆介全集』完結を前にして行われた、岩田愛子を聞き手とする対談「優しさを生き抜く斎藤隆介の世界」の後半をざっと見て置きます。 さて、【5】絵かき「滝平隆介」の最後で、岩田氏に「‥‥。滝平さんとの出会い/は……」〔6下12~13〕と尋…
① 現代民話考 その八「ラジオ・テレビ局にまつわる笑いと怪談」(日本民話の会編集「民話の手帖」第8号(第四巻第二号)56~109頁、一九八一年十月十日発行・定価 八八〇円・発行 日本民話の会・発売元 蒼海出版・208頁・A5判並製本) ② 現代民話考 第二期 …
・ヨシダアキコ宛(昭和17年)七月二十五日付絵葉書【8】 宛名は「東京市目黒区/駒場町八〇一/𠮷田 清方/ヨシダアキコサマ」で差出人は「中支派遣/藤㐧六八六一部隊/𠮷田 清」で「七月二十五日」と添える。部隊名に重ねて赤文方印「濟閲檢|藤第六八六…
昨日の続き。 ・ヨシダアキコ宛(昭和18年)一月廿二日付絵葉書【3】 宛名は「東京市目黒区/駒場町八〇一/吉田清方/ヨシダアキコ様」で差出人は「中支派遣/藤㐧六八六一部隊/𠮷田 清」で「一月廿二日」と添える。差出人に重ねて赤文方印「濟閲檢|藤第…
昨年の10月11日に「祖母の遺品(1)花瓶」として草稿を作り、18日に宛名書の解説を加筆したままになっていた。さらに少々(調査を要しない)加筆をして投稿することにした*1。 * * * * * * * * * * 箱とは別にあった板には、 名古屋市外堀町 師團…
それでは「二」節めの検討に入ろう。 この節は、70頁8行め「夏の陽」が照りつけて暑い日に、4行め「新選組副長助勤」の、2行め「沖田総司」が「部下を引きつれて市中巡察をしてい」る場面から始まる。文久三年(1863)六月であろう。文久三年は前年に閏月が…
森氏が名和弓雄に会ったのが恐らく昭和48年(1973)、余り時間を置かずに上京の際に村上孝介に会って「浮州」銘の短刀を見せ、その礼として昭和44年(1969)刊『刀工下原鍛冶』を贈られ、それを参考に12月刊行『沖田総司抄』に収録すべく本作を書き上げた、…
昨日、濤江介正近の年齢、それから正親同人説の参考になろうかと刀剣販売店がネット販売している「正近」もしくは「正親」銘の刀を取り上げて見た。 美術品には偽物が少なくないことは承知している。私が大学院の修士課程のときに学会発表*1し、博士課程のと…