瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

怪異談

石崎直義 編著『越中の伝説』(4)

昨日の続きで、3章め「怪異伝説」について。113頁上段、中央に大きく「怪 異 伝 説」。下段1行めに2行取り1字下げでやや大きく1節め「妖怪変化」。 ・1節め、113頁下段~120頁下段11行め「妖怪変化」 【1】「 山の神の会議 」 113頁下段2行め(婦負郡八尾町仁…

赤いマント(325)

昨日の続きで、ブログ「古新聞百物語」に紹介されていた、昭和14年(1939)2月23日付「東京朝日新聞」のコラム「青鉛筆」の内容について、簡単に確認して置きましょう。 ・東京のラジオ放送の日時と内容 さて、当時はテレビ放送はまだ開始されておりませんの…

赤いマント(324)

それでは「東京朝日新聞」の、恐らく唯一の赤マント流言当時の記事を見て置きましょう。尤も、当ブログは私の蒐集記事集積所と云うべき場所で、公開はしていますからそれなりに読めるように努めてはおりますが、飽くまでも資料の原態を伝えることを旨として…

赤いマント(320)

・朝倉喬司『毒婦伝』(1) 朝倉喬司(1943.6.23~2010.11.30頃)が赤マント流言の起源を二・二六事件に結び付けようとしていることについては、2013年10月24日付(003)に見た通りなのですが、そこで考証したように、使用している資料『現代民話考』が流言…

古墳墓の怪(1)

・女七塚の祟り(1) 小沢昭一『わた史発掘 戦争を知っている子供たち』に古い墳墓の祟りの話が載っていた。しかしこの話は世に知られていないらしく、少々内輪めくが古い話でもあるので、紹介して置こうと思ったのである。 『わた史発掘』の諸本は3月25日…

赤いマント(315)

前回まで内容を確認した津留宏『一少女の成長 小さな魂の記録の分析』に私が注目したのは、引用されている菊池登喜子(1929.7.13生、仮名)の日記に、赤マント流言が記録されているからであった。 章立ては3月20日付「津留宏『一少女の成長』(3)」に確認…

赤いマント(313)

2014年2月20日付(120)に取り上げたPHP文庫『都市伝説王』の「赤マント」項の依拠資料について、当時は小沢信男 編『犯罪百話 昭和篇』との類似に気付きつつ、大きな誤解があることから「別の本に拠った可能性」を指摘するに止めていましたが、その後、2…

七人坊主(54)

この話については、2016年10月21日付(52)に、松谷みよ子『現代民話考』に収録されていること、2016年10月22日付(53)にちくま文庫版に於ける追加であることを確認して以来、そのままになっていました。 多分、これらの記事を上げたのと同じ頃だったと思い…

平野威馬雄『お化けについてのマジメな話』考証(05)

・中村四郎さんの話(5) 昨日の続き。 【7】わたしが人魂になって飛んでいる(35頁10行め~36頁15行め) これは冒頭を確認して置けば良いだろう。35頁11~14行め、 それから、私は、青春時代……そう、二十三歳のころ、とてもへんてこな夢をみています……。/き…

平野威馬雄『お化けについてのマジメな話』考証(04)

・中村四郎さんの話(4) 昨日の続き。 【5】あの老婆は死神か(27頁1行め~31頁8行め) この話については2020年9月30日付「中学時代のノート(22)」に検討した。「六年ほど前」と云うので昭和43年(1968)かその前年のことらしいと考えたのだが、これもや…

平野威馬雄『お化けについてのマジメな話』考証(03)

一昨日からの続き。 ・中村四郎さんの話(3) さて、ここまでは問題はないのであるが、ここから親の年齢が出て来ると忽ち怪しくなって来る。但し前回、中村氏の生年を確定させたことで、平野氏の記述の混乱について、一応訂正案を示すことが出来たように思…

平野威馬雄『お化けについてのマジメな話』考証(02)

・中村四郎さんの話(2) 昨日の続き。 【2】臨終間際の姉が夢枕に立った(19頁14行め~22頁4行め) 19頁15行め~20頁1行め、 どうも、わたしの一族は、大なり小なり、なんとなく、幽界との交通に適応した素質をもって/【19】いるようでございます。‥‥ と…

平野威馬雄『お化けについてのマジメな話』考証(01)

2016年8月17日付「淡谷のり子「私の幽霊ブルース」考証(2)」に、本書に載る淡谷のり子(1907.8.12~1999.9.22)の談話を紹介した。淡谷氏はこの話を度々語っているので、比較検討しようと思っていたのだが、当時、幽霊となって現れたとされる人物の子息が…

赤いマント(312)

研究者には色々なタイプがあって、所謂大家と呼ばれるような人の中にも、研究成果を中々発表しない人もいれば、自らの判断尺度を公式のように使って、何くれと口出しするような人もいる。 私には若い頃の宮田登(1936.10.14~2000.2.10)についての知識がな…

赤いマント(310)

・宮田登の赤マント(7)阿部定と赤マント③ 昨日は「奇しくも」だけで終わってしまいましたが、他の内容についても見て置きましょう。 やはり気になるのは赤マント流言を「「赤マントの女」事件」と呼んでいることです。当ブログではこれまで紹介されて来な…

赤いマント(309)

・宮田登の赤マント(6)阿部定と赤マント② さて、2つの「阿部定と赤マント」の比較の続き。要領は昨日に同じです。 【2】大宅壮一と本田和子の赤マント事件 〔A〕『江戸東京を読む』二八五頁8行め~二八六頁3行め 『都市の民俗学』62頁8行め~63頁5行め …

赤いマント(307)

・宮田登の赤マント(4)江戸東京フォーラム④ 小木新造 編『江戸東京を読む』を眺めていると、若い頃のことが色々思い出されます。奥付の裏に「◆ちくまライブラリー◆/江戸東京を知るための本」として12点の目録*1、うち関係者の名が見えるのは1点め小木新…

赤いマント(303)

11月9日付(300)に、民俗学者で大宅壮一の評論「「赤マント」社會學」に言及・活用している人が3人いると述べました。本当は順に取り上げて行くべきなのでしょうけれども、それでは中々片付かないので、最も簡単な言及について見て置くこととしましょう。 ・…

岩佐嘉親『南海の楽園』(3)

・北杜夫『南太平洋ひるね旅』との関連(2)写真の現像を見せて土人をおどかした話 11月4日付「赤いマント(297)」に引用して置きましたが、これを語ったI氏本人の著書である本書(泰流選書『南太平洋の楽園』)では、7章め「南海の幽霊奇談」の1節め、13…

岩佐嘉親『南海の楽園』(2)

・北杜夫『南太平洋ひるね旅』との関連(1)及び岩佐氏の略歴 昨日の続き。 北杜夫『南太平洋ひるね旅』にて、西サモアの首都アピアで会った「呉図書館のI氏」が岩佐嘉親であることは間違いありません*1。しかし、確証がある訳ではありませんから、何か記…

赤いマント(302)

・田辺聖子の赤マント(3) 田辺氏は初期の自伝的連作『私の大阪八景』の第一作「民のカマド」に、小学生時代の赤マント流言を取り上げているのですが、このことは殆ど注意されていないらしく、11月6日付(299)に見たように千野帽子が「文藝ガーリッシュ」…

赤いマント(301)

・田辺聖子の赤マント(2)「おべんじょ」 それでは、11月6日付(299)の続きで、田辺氏のエッセイ「おべんじょ」に見える赤マントに関する記述を見て置きましょう。諸本は以下の通りです。 ①単行本『女の長風呂(続)』13頁10行め~15頁1行め。 ②文庫…

赤いマント(300)

9月25日に(272)として準備していたのですが、一部確認のために後回しにしているうちに1ヶ月以上経ってしまいました。 * * * * * * * * * * 大宅壮一「「赤マント」社會學」について、当ブログで度々言及し、当ブログ告知専用 Twitter アカウント「…

赤いマント(299)

・田辺聖子の赤マント(1) 田辺聖子『私の大阪八景』に、赤マント流言が取り上げられていることは、2019年7月3日付(191)及び2019年7月4日付(192)に当該箇所を引用して、その前後に『田辺写真館が見た ”昭和” 』なども参照しつつ、モデルとなった田辺氏…

赤いマント(298)

・北杜夫の赤マント(13) 本題に入ると云ってからが長くなっておりますが、要は、南太平洋で韓国人女性から赤マントの話を聞かされたのは、10月26日付(288)に引いた、最晩年の回想(歿後『マンボウ最後の家族旅行』として刊行)のように、『楡家の人びと…

赤いマント(297)

・北杜夫の赤マント(12) 昨日の続きで、いよいよ章の題になっている「西サモアの幽霊など」の話になります。文庫版205頁16行め~206頁16行め、全集239頁下段14行め~240頁上段10行め、【11月19日追記】11月14日付「北杜夫『南太平洋ひるね旅』(03)」に挙…

赤いマント(291)

・北杜夫の赤マント(6) さて、ようやく本題に戻ります。 何故、10月26日付(288)に引いた『マンボウ最後の家族旅行』の赤マントに関する記述を「記憶違い」だと断言出来るのかと云うと、似たような記述が『南太平洋ひるね旅』にあるからです。 時系列に…

赤いマント(288)

・北杜夫の赤マント(3) それでは北杜夫の遺著『マンボウ最後の家族旅行』の「『楡家の人びと』独訳のことなど」の赤マントに触れている、最後の部分を抜いて置きましょう。単行本97頁3~11行め(改行位置「/」)・文庫版142頁2~11行め(改行位置「|」…

赤いマント(276)

・五木寛之の赤マント(4) 昨日の続きで『七人の作家たち』171~205頁、岡庭昇・高橋敏夫「編者解説」から、五木氏の経歴を述べたところを見て置こう。2段組で1段18行、1行23字。205頁4行めまで。対談形式になっているが、やはりどちらの発言かは分からな…

赤いマント(275)

・五木寛之の赤マント(3) 昨日の続きで、2節め「アジアに対してどう責任をとるか」の最初の発言を見て置こう。135頁2~13行め、 五木 おそらく生粋の東京の人たちも、それから地方人というか、われわれにしても、ピョンヤンの人に/しても、北海道の人に…