瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

怪異談

飯盒池(7)

・松谷みよ子『現代民話考Ⅱ 軍隊』(3) 一昨日からの続き。 ここで、序説に当たる、単行本13~28頁・文庫版16~32頁「軍隊考」を見て置きましょう。 松谷みよ子(1926.2.15~2015.2.28)は、下の娘(あけみ)が小学生のとき「戦争の話を聞いてくる宿題を出…

飯盒池(6)

・松谷みよ子『現代民話考Ⅱ 軍隊』(2) 昨日の続き。 それでは、これら備品をなくして自殺した兵士の幽霊が、失くしたものの名を呼ぶと云う怪異談で、どうして彼らが自殺にまで追い詰められてしまったのか、その説明をした辺りの記述を抜いて置きましょう…

飯盒池(5)

・松谷みよ子『現代民話考Ⅱ 軍隊』(1) これまで、丸山政也・一銀海生『長野の怖い話 亡霊たちは善光寺に現る』の見出しでこの話について述べて来ましたけれども、ここで原話の載る松谷みよ子『現代民話考Ⅱ 軍隊』(以下「本書」)をメインにして述べて行…

飯盒池(4)

・丸山政也・一銀海生『長野の怖い話 亡霊たちは善光寺に現る』(4) 昨日、本書147~148頁「三十八 ハンゴウ池 (下高井郡)」を、原話と思われる松谷みよ子『現代民話考Ⅱ 軍隊』に載る話と比較して見ました。 しかしながら、3月22日付(2)にも注意した…

飯盒池(3)

・丸山政也・一銀海生『長野の怖い話 亡霊たちは善光寺に現る』(3) 一昨日からの続き。 本書147~148頁「三十八 ハンゴウ池 (下高井郡)」の原話と思しきものが、松谷みよ子『現代民話考Ⅱ 軍隊』に載っている。但し、巻末の「参考文献・出典・初出・引用…

飯盒池(2)

昨日の続き。 ・丸山政也・一銀海生『長野の怖い話 亡霊たちは善光寺に現る』(2) 私がこの話を知った(と云うか、意識した)のは本書147~148頁「三十八 ハンゴウ池 (下高井郡)」を読んでからだけれども、2019年9月26日付「青木純二『山の傳説』(02)…

飯盒池(1)

・丸山政也・一銀海生『長野の怖い話 亡霊たちは善光寺に現る』(1) この池については、2019年9月26日付「青木純二『山の傳説』(02)」に取り上げて、場所について疑問を表明して置いた。 すなわち、147~148頁に「三十八 ハンゴウ池 (下高井郡)」と題…

『夢で田中にふりむくな』(7)

・典拠(4) 昨日までの3回に「不思議な世界を考える会会報」からの分を見て置いた。今回は最後に挙がっているそれ以外の資料からの分を見て置く。要領はこれまでに同じ。 * * * * * * * * * *久保孝夫「高校生が語る現代民話」(『研究集録おお|…

『夢で田中にふりむくな』(6)

・典拠(3) 一昨日からの続きで、平成7年(1995)頃の「不思議な世界を考える会会報」からの分。要領は一昨日に同じ。 * * * * * * * * * *同37号(94年4月)●「私たちの百物語スペシャル」|渡辺節子編―― 二階の窓から/(94頁10行め~95頁4行め…

『夢で田中にふりむくな』(4)

・典拠(1) 233〜235頁「話のもとになった資料」に拠りながら、内容と出典を確認して置こう。 233頁、天から中央やや下まで黒地の短冊状(11.7×0.6cm)になった下部にゴシック体白抜きで「話のもとになった資料」とあって、以下2段組で『不思議な世界を考…

赤いマント(220)

・朝里樹 監修『大迫力! 日本の都市伝説大百科』(3) 11月23日付(211)の続きで、178~179頁「赤マント」項の内容を確認して置こう。 179頁の上部に青い明朝体でごく大きく「赤マント*1」とあり、その下にやや大きく「子どもをさらう夕暮れどきの怪人*2」…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(145)

・朝里樹 監修『大迫力! 日本の都市伝説大百科』 本書のことは11月23日付「赤いマント(211)」に取り上げたが、「二章 迫りくる影」の21項め(通しで42項め)、116~117頁に「おんぶ幽霊」が立っていた。 見開きのイラスト、左頁(116頁)に青光りする女性…

赤いマント(219)

【お詫び】11月下旬の記事の書名が全て『現代日本怪異事典』となっておりました。書名の校正漏れを指摘したところにこうして間違ってしまい、誠に面目ない次第です。煩雑になりますので一々の記事には断らず、纏めて訂正して、ここに記してお詫び申し上げま…

赤いマント(218)

・朝里樹『日本現代怪異事典』(6) 昨日の続き。 単なる変質者(?)出没の噂に過ぎない松ヶ枝小学校の事例を、長くもない事典項目に書き込んだことに、私は朝里氏の主張を感じます。こんな事例を取り上げるくらいなら、加太こうじが『紙芝居昭和史』にか…

赤いマント(217)

・朝里樹『日本現代怪異事典』(5) さて、昨日まで検討したように、若干私のフォローしていない説も提示されていましたが、それはともかくも、朝里氏は赤マント流言の実態には全く迫れていません。ですから私は特に本書を取り上げる意味を感じず、取り上げ…

赤いマント(216)

・朝里樹『日本現代怪異事典』(4) 早速、朝倉喬司「「学校の怪談」はなぜ血の色を好むのか?」=「「学校の怪談」はなぜ血の色が好きなのか?」=「トイレの花子さんはなぜ死んだ?」の載っている雑誌か本を借りて来て、朝倉氏の説を再検討したいところなの…

赤いマント(215)

・朝里樹『日本現代怪異事典』(3) 朝里氏は「発生の背景」を述べたものとして、物集高音『赤きマント』に続いて次の文献を取り上げております。26頁下段16行め~27頁上段4行め、 また別冊宝島編集部編『伝染る「怖い噂」』/の中の朝倉喬司「『学校の怪談』…

赤いマント(214)

・朝里樹『日本現代怪異事典』(2) 昨日は、朝里氏が人攫いの赤マントの典拠とした『魔女の伝言板』『現代民話考7』に、改めて批判を加えて置きました。ともに(朝里氏は体験者には注意していないのですが)三原幸久と北川幸比古が赤マント流言の当時耳に…

赤いマント(213)

・朝里樹『日本現代怪異事典』(1) それでは、11月24日付(212)に取り上げた朝里樹 監修『大迫力! 日本の都市伝説大百科』の下敷きになったと思しき、朝里樹『日本現代怪異事典』26頁上段5行め~27頁中段17行め「赤マント(あかまんと)」項を検討して見…

赤いマント(212)

・朝里樹 監修『大迫力! 日本の都市伝説大百科』(2) 西東社の「大迫力!」シリーズは、初めA4判の「写真と絵でわかる」シリーズが出て、次いでA5判のイラスト「大百科」シリーズが現在も続刊中で、「日本の都市伝説」は最新刊である。大判ビジュアル図解 …

赤いマント(211)

・朝里樹 監修『大迫力! 日本の都市伝説大百科』2019年9月5日 発行・定価1300円・西東社・223頁・A5判並製本大迫力! 日本の都市伝説大百科作者: 朝里樹出版社/メーカー: 西東社発売日: 2019/08/10メディア: 単行本この商品を含むブログを見る オールカ…

子不語怪力亂神(3)

昨日の続きだけれども芥川龍之介の話には戻らないので、別の題にした。 * * * * * * * * * * 『東日流外三郡誌』にハマっていた友人の主張は、――仮に偽書であったとしても、このような本が生み出される土壌があったことには変わりないのだから、や…

「足要りますか?」(1)

・永山一郎「配達人No.7に関する日記」(1) 敬体ではなく常体で「足要るか」のこともあるらしいが、昭和62年(1987)高校1年生のとき、兵庫県立高校で級友から初めて聞かされたときの台詞に従って置く。 私がこの話を思い出したのは、9月9日付「「木曾の…

田中貢太郎『新怪談集(実話篇)』(04)

・丸山政也・一銀海生『長野の怖い話 亡霊たちは善光寺に現る』(3) 昨日の続きで、典拠である河出書房新社版『日本怪談実話〈全〉』と比較しつつ、丸山氏のリライト振りを確認して置く。記事の題は『日本怪談実話〈全〉』の原題である『新怪談集(実話篇…

田中貢太郎『新怪談集(実話篇)』(03)

話を検討する場合、私は原典に遡って考察しようと思う。なるべく話の発生時期に近いものを探して、妙な賢しらが加えられていないものを見たいと思う。それが出来ない場合、複数の話を並べて原型を追究しようと思う。だから、どうしても再話・リライトを好き…

田中貢太郎『新怪談集(実話篇)』(02)

・丸山政也・一銀海生『長野の怖い話 亡霊たちは善光寺に現る』(1) それでは、9月28日付(01)に続きで、私が本書を思い出す切っ掛けとなった、丸山政也・一銀海生『長野の怖い話 亡霊たちは善光寺に現る』123~125頁「三十一 山で撮影した写真 (大町市…

田中貢太郎『新怪談集(実話篇)』(01)

・『日本怪談実話〈全〉』 日本怪談実話―全 (1971年)作者: 田中貢太郎出版社/メーカー: 桃源社発売日: 1971メディア: ?この商品を含むブログを見る日本怪談実話〈全〉作者: 田中貢太郎出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2017/10/25メディア: 単行本この…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(127)

・『長野の怖い話 亡霊たちは善光寺に現る』(3) 昨日の続きで「二十二 招かれざる客 (北安曇郡)」の、丸山政也のコメントの残りを見て置こう。99頁10行め~100頁(5行め)、 もっともこの時代は、こういった怪談話は口伝え、いわば口承文芸的に広まった…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(125)

この春、ブログでコツコツやっているだけでは、なかなか認知してもらえないらしいことを思い知ったので、4月から告知用に Twitter を始めたのだが、Twitter の仕組みや Tweet 閲覧者の行動が分かって来るに連れて、やはり殆ど効果がないことを実感している。…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(095)

・白銀冴太郎は杉村顕道に非ず(1) 当ブログではこれまで、岡本綺堂「木曾の旅人」を源とするとおぼしき怪異談についてブログ開始直後の2011年1月3日付(002)に、阿刀田高「恐怖の研究」に於ける再話や、2011年1月23日付(008)にて松谷みよ子『現代民話…