瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

怪異小説

校舎屋上の焼身自殺(29)

・川奈まり子『実話怪談 でる場所』(3) 以下、収録される話には仮に番号を打ち、場所は②文庫版3~5頁(頁付なし)「目 次」に近い形式で題に添えて置いた。①並製本3~4頁(頁付なし)「目 次」では、場所はやはりゴシック体で、2018年10月8日付「閉じ込め…

白馬岳の雪女(100)

2021年7月21日付(002)以来何度か、牧野陽子が仮に当ブログでは旧稿とした「ラフカディオ・ハーン『雪女』について」と、同じく牧野氏の新稿と呼ぶことにした「「雪女」の〝伝承〟をめぐって―口碑と文学―」にて、今野圓輔 編著『日本怪談集―妖怪篇―』の雪女…

道了堂(04)

・小池壮彦『怪奇事件の謎』(3) 道了堂について、まづ小池氏の記述、2016年刊『怪奇事件の謎』を主に、1996年刊『東京近郊怪奇スポット』を参照する形での確認から始めておりますが、今回は前回の『怪奇事件の謎』からの引用に対応する、『東京近郊怪奇ス…

白馬岳の雪女(099)

昨日の続き。 ・三浦秀夫『妖怪変化譚』(4) さて、白馬岳の雪女は、遠田勝『〈転生〉する物語』にて、東京朝日新聞の記者であった青木純二が昭和5年(1930)に、その著書『山の傳説 日本アルプス篇』に高濱長江訳『怪談』を下敷きにして捏造したものであ…

白馬岳の雪女(096)

・三浦秀夫『妖怪変化譚 日本の異界へ』2003年 9月30日初版第1刷印刷・2003年10月10日初版第1刷発行・定価1500円・鳥影社・165頁・四六判並製本妖怪変化譚―日本の異界へ作者:三浦 秀夫鳥影社Amazon カバー表紙折返し、右下にゴシック体縦組みで小さく「装丁 …

白馬岳の雪女(095)

・石沢清『北アルプス白馬ものがたり』(5) 昨日の続き。 5 白馬につたわる話 【1】白馬の雪ん子(女の子) 174頁2~5行め、前置きの後半、4~5行め「‥‥、村の人々は深い山並みのどこかに雪ん子がいると信じて、いい伝えてきた。そして、本/当に見たとい…

白馬岳の雪女(073)

昨日の続き。 ・遠田勝『〈転生〉する物語』(32)「三」4節め 「三 怪談作家ハーンの誕生」の最後、4節め、79頁14行め~83頁5行め「ハーンと国語教科書」で、遠田氏は検定と云う制約のある国語教科書で、ハーンの作品がどの程度採用されているのか、確認し…

白馬岳の雪女(067)

9月11日付(044)の続き。 ・遠田勝『〈転生〉する物語』(28)「二」1節め① 47頁7行め、3行取り2字下げでやや大きく「二 ハーンと「民話」の世界」とある。ここから68頁までが「二」章である。 しかし、実は「二」章なのか不安があって、――「一」章の最後の…

白馬岳の雪女(61)

一昨日からの続き。 ・橘正典『雪女の悲しみ』(3) 昨日は、目録・データベース類の誤りと、本書執筆の背景を見ただけで終わってしまった。 さて、表題作となっている「雪女の悲しみ/ ――ラフカディオ・ハーン『怪談』考――」だけれども、昨日示した『富山…

白馬岳の雪女(60)

昨日の続き。 ・橘正典『雪女の悲しみ』(2) 奥付は横組みで、上部に[著者略歴]がある。「昭和4年 兵庫県加古川市に生まれる。/昭和29年 京都大学文学部卒業。/現 在 京都薬科大学教授/著 作 ‥‥」著作は5点、川端康成とフォークナーについての単著、…

白馬岳の雪女(59)

・橘正典『雪女の悲しみ―ラフカディオ・ハーン『怪談』考―』平成5年10月15日 印刷・平成5年10月20日 発行・定価2,427円・国書刊行会・206頁・四六判上製本雪女の悲しみ―ラフカディオ・ハーン「怪談」考作者:橘 正典国書刊行会Amazon 8月22日付(26)に、遠…

白馬岳の雪女(47)

・辺見じゅん「十六人谷」(10)『闇の祝祭』③ それでは①単行本と②現代短歌文庫とを対象させつつ、連作「十六人谷」について確認して置こう。と云っても私の関心は伝説及びそこから創作した辺見版「十六人谷」との関連にあるので、全ての短歌を取り上げるつ…

白馬岳の雪女(33)

昨日の続き。 ・遠田勝『〈転生〉する物語』(13)「一」8節め③ 8節め「「雪女」と偽アイヌ伝説」が紹介する、青木純二『アイヌの伝説と其情話』に載るハーンの「雪女」翻案のもう1例は、15頁12行め~19頁1行め【5】「赤き乳の出る岩」である。36頁1行め~37…

白馬岳の雪女(32)

昨日の続き。 ・遠田勝『〈転生〉する物語』(12)「一」8節め② 前回は前置きだけになってしまったが、8節め「「雪女」と偽アイヌ伝説」に紹介されている、青木純二『アイヌの伝説と其情話』の「雪の夜の白い女」について見て置こう。34頁13行め~35頁14行め、…

白馬岳の雪女(28)

昨日の続き。 ・遠田勝『〈転生〉する物語』(08)「一」5節め 続けて28頁11行め~30頁12行め、5節め「「箕吉」か「巳之吉」か」にて、遠田氏は青木純二が依拠した本文を特定してしまう。この辺りは勿体ぶっていないので読んでいて甚だ気持ちが良い。 28頁12…

白馬岳の雪女(27)

・遠田勝『〈転生〉する物語』(07)「一」4節め② 「一 白馬岳の雪女伝説」の4節め「『山の伝説』」について、昨日の続き。 26頁1~9行め、 なお、この青木純二の一九三〇年というのは、白馬岳の雪女伝説として最古のものであるだけで/はなく、白馬岳という…

白馬岳の雪女(17)

・遠田勝『〈転生〉する物語』(01)はじめに① それでは、差当り「十六人谷」についての確認が終わったところで、今度こそ7月31日付(04)の続きで、8月1日付(05)に保留にした遠田勝『〈転生〉する物語――小泉八雲「怪談」の世界』の内容を検討して行こう。…

白馬岳の雪女(15)

・辺見じゅん「十六人谷」(7) 白馬岳の雪女に関連する話題として、しばらく白馬岳の雪女そっちのけで「十六人谷」を取り上げて来た。 ここで一応の纏めをして置くと、辺見じゅん「十六人谷」は、白馬岳――黒薙川の柳又谷の源流部――の「雪女」を抱き合わせ…

白馬岳の雪女(13)

・大島廣志の「雪女」(1) 8月4日付(08)に、日本の伝説24『富山の伝説』の前半、大島広志・石崎直義「富山伝説散歩」の2章め「黒部」を担当したのは大島氏だったらしいと見当を付けたのだが、4節め「黒部峡谷の怪異譚」の最後(44頁上段6行め~下段12行…

白馬岳の雪女(10)

・辺見じゅん「十六人谷」(3)まんが日本昔ばなし① 昨日の続き。 遠田勝の「科学研究費助成事業 研究成果報告書」に見える「まんが日本昔ばなし」で「十六人谷」が取り上げられたのは、「まんが日本昔ばなし〜データベース〜 ­⁃ 十六人谷」に拠ると昭和58…

白馬岳の雪女(09)

・辺見じゅん「十六人谷」(2) 昨日の続き。 辺見じゅん(清水眞弓。1939.7.26~2011.9.21)の「十六人谷」が従来の十六人谷伝説と大きく異なっているのは、生還者(弥助)に「けっして人に言うてはならん」との禁忌が課されることである。そしてそれが、…

白馬岳の雪女(03)

さて、国文学者の星野五彦が昭和57年(1982)と云う早い時期に、白馬岳の雪女を取り上げていた、と昨日書いたけれども、これには若干註釈が必要である。 星野氏の「綺堂と八雲――伝説と創作を通して――」の趣旨については、2013年7月2日付「「木曾の旅人」と「…

白馬岳の雪女(02)

この問題に関しては、遠田氏もしくは牧野氏の論文を辿りながら確認して行くのが良さそうだけれども、その前に幾つか、手許にある資料を片付けて置こう。 さて、昨日「「雪女」にそっくりな話が、白馬岳にも伝わっている(?)ことは、昭和50年代から問題にな…

白馬岳の雪女(01)

しばらく遠ざかっているうちに色々と忘れてしまった。――女子高の講師をしていたときには生徒の顔と名前を大体すぐに覚えてしまったのに、その後、花粉症を発症して、そのせいか鼻中隔彎曲症の影響も顕在化してからは、人の顔と名前が覚えられなくなった。そ…

芥川龍之介「尾生の信」(7)

人と待合せて、すっぽかしたこともすっぽかされたこともあるが、それも昔の話で、最近は別にコロナでなくても、とんと人と待合せることなんてなかったのだけれども、もっと昔になると私も尾生ぐらいに義理堅かった。と云って、思い出すのは幼稚園に入る前(…

中学時代のノート(19)

・昭和56年頃に聞いた怪談ノート(16)後篇⑥ 怪談(その十)おまえや! 1行空けて22頁8行め~24頁19行め、 ある田舎に池があった。夏は水をたたえているのだけど、/冬になると、水が涸れて、底無し沼の泥沼のようになってい/た。 この田舎に秘密で結婚している…

赤いマント(261)

・中村希明『怪談の心理学』(13) 中村氏は、鳥越信が松谷みよ子に語り、松谷氏が『現代民話考』に「学校の怪談」を取り上げる原点になった、旧制姫路高等学校の寮に伝えられていた怪談「あかずの便所」から、「赤マントの怪談」へと筋を引こうとしているの…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(165)

・日本民話の会 学校の怪談編集委員会『学校の怪談大事典』 昨日までで、ともに吉沢和夫の手に成る、本書の「峠の一軒家」と、怪談レストラン❸『殺人レストラン』の「とうげの一けん家」との本文の比較を終えた。 最後に、例話の前後に丸ゴシック体で添えて…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(164)

・怪談レストラン❸『殺人レストラン』(7) 日本民話の会 学校の怪談編集委員会『学校の怪談大事典』の「峠の一軒家」と、本書の「とうげの一けん家」の比較の続き。要領は8月20日付(160)に同じ。【E】結末・孫の説明『学校の怪談大事典』36頁下段13~18…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(163)

・怪談レストラン❸『殺人レストラン』(6) 日本民話の会 学校の怪談編集委員会『学校の怪談大事典』の「峠の一軒家」と、本書の「とうげの一けん家」の比較の続き。要領は8月20日付(160)に同じ。【D】巡査の来訪『学校の怪談大事典』36頁下段7~12行め …