瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

赤いマント(373)

・黒井千次『禁域』(2) 昨日の続きで、「花鋏を持つ子供」の設定を確認して置こう。 7~15頁「一」の冒頭部(7頁2行め~8頁11行め)が場所の説明になっている。長くなるので7頁5行め~8頁4行めを抜いて置こう。 省線の駅から大通りを来て左へ折れるその道…

赤いマント(372)

当ブログではこれまで黒井千次(1932.5.28生)の著書を2点取り上げている。初回の記事はそれぞれ、2022年9月1日付「黒井千次『たまらん坂』(1)」と2023年1月1日付「黒井千次『漂う』(1)」である。 黒井氏の小説は、海外に赴任することになった知人から…

赤いマント(371)

昨日の続き。 ・加藤廣『昭和からの伝言』(2) 加藤氏は現在の東京都新宿区高田馬場で生れている。このとき父親はまだ生きていたが、療養生活に入っていて同居はしていなかったのであろう。 加藤氏の家は、16頁14行め「ボクの家のような新興住宅」或いは17…

赤いマント(370)

もう1つ、昭和5年(1930)生れの人の回想を挙げて置こう。 実はこちらの方が、松尾羊一『テレビ遊歩道』よりも先に、3年半前には気付いていたのだけれども、内容をどの程度紹介するか、迷っているうち、図書館で見掛ける度に借りて来てはいたのだが、記事に…

赤いマント(369)

・松尾羊一『テレビ遊步道』(2) 昨日の続き。 松尾氏は翌週(Ⅱ)132頁12行め~134頁3行めに、再度赤マント流言に触れている。 赤マントと酒鬼薔薇 七月十一日 「おい、赤マントってなんのことだ」と何人かの友人から問い合わせがあった。い/つだったかこの…

赤いマント(368)

昭和10年代の文献などは検索を掛けては拾って行っていたのだが、一昨年末に国立国会図書館デジタルコレクションが全文検索出来るようになって、かなりの数の未見の資料が引っ掛かるようになった。それ以前に引っ掛けていて未見、もしくは一応見たけれども詳…

赤いマント(367)

今年も東京の赤マント流言の時期(!)になって来た。森満喜子の著書及び経歴の調査もまだ継続するつもりだけれども、ここで季節の話題(?)に触れて置かねばなるまい。 さて、まだ私の手許には100件を超える未紹介の資料がある。尤も、85年前の騒ぎを、そ…

森満喜子「濤江介正近」拾遺(09)

森氏は最晩年に旧著を2冊、新装版として再刊しているが、どちらにも森氏が新たに加えた要素はない。 うち1冊は旧版をそのまま用いている。もう1冊は全面的に組み直している。 ⑨『沖田総司・おもかげ抄 <新装版>』 本書は④『定本 沖田総司――おもかげ抄』ほ…

森満喜子「濤江介正近」拾遺(08)

続けて単著の⑨⑩に及ぼうと思っていたのだが、昨日も述べたように、ともに<新装版>で、何ら新しい情報もないので、ここでは森氏の経歴を最も詳細に記している、次の共著を見て置くことにする。 ⑸ 新人物往来社編『沖田総司読本』第一刷(1990.10.15) 番号…

森満喜子「濤江介正近」拾遺(07)

昨日の続き。 ⑧『新選組青春譜――勇と歳三と総司と』 森氏は昭和47年(1972)刊①『沖田総司哀歌』以来、昭和51年(1976)を除いて毎年1冊ずつ合計7冊、著書を新人物往来社から出し続けていたが、昭和54年(1979)刊⑦『遙かなる沖田総司』からしばらく途切れて…

森満喜子「濤江介正近」拾遺(06)

返却期限が来て図書館に返したり、別の本を借りたりでなかなか思うに任せないが、毎日投稿しないことにしたので単著の最後まで、脇道にそれずに済ませてしまおう。 ⑤『沖田総司落花抄』 本書は特別区及び都下の公立図書館に殆ど所蔵がなく、私は第一刷(1977…

森満喜子「濤江介正近」拾遺(05)

一昨日からの続き。 ③『沖田総司幻歌』 これは今、私の手許に3冊ある。第一刷(1974.11.15)が2冊、第二刷(1976.10.15)が1冊、前者のうち1冊については2023年12月9日付「森満喜子「濤江介正近」(01)」にて、受入印や愛に溢れた書入れを紹介して置いた。…

森満喜子「濤江介正近」拾遺(04)

昨日の続き。 ②『沖田総司抄』 私が見たのはカバー裏表紙に「60年3月25日」とある「受入」票が貼付されている第七刷のみである。 そこで2023年12月24日付「森満喜子「濤江介正近」(16)」に上げた第三刷と第五刷のオークションサイトの画像も参照して…

森満喜子「濤江介正近」拾遺(03)

前回、1月17日付(02)に森氏の著作リストを作成して見た。 単著に①②③……、共著に⑴⑵⑶……と番号を打って整理した。 単著はこれで全てだと思う。 共著(寄稿)は投稿後『沖田総司読本』を追加した。今後も見付かるかも知れない。その場合はその都度(必要があれ…