瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

映画

芥川龍之介旧居跡(21)

裏のお婆さんが死んだのは、まだ社宅に住んでいた頃のことだったような気もして来た。 しかし、退去後に取り壊された裏の家に新築された家を見に行き、出ていた表札がうちの苗字と同じだったことを両親に報告したような気もする。20年前の記憶は曖昧だ。当時…

湯浅初江、もしくは湯浅初枝(1)

湯浅初江(1902.6.22~?)は日露戦争の第三回旅順港閉塞作戦で戦死した海軍少佐湯浅竹次郎(1871~1904.5.3)の娘で、ドイツで活躍したソプラノ歌手である。 ネット上で最も詳細な伝記である Wikipedia ドイツ語版「Hatsue Yuasa」項は「湯浅初枝」と漢字を…

壺井栄『二十四の瞳』の文庫本(16)

・新潮文庫1089(2) 朝間義隆監督映画の昭和62年(1987)7月11日公開に合わせて、カバーに映画の写真を使用したものが各社から出ている。2016年6月12日付(13)にフォア文庫版(第27刷)を取り上げたときに、映画関連の商品等を貼付して置いた。なお、Amaz…

吉田秋生『櫻の園』(09)

・中原俊監督映画(4) ③の「main menu」画面は、右が濃いグラデーションの桃色地で文字は全て横組み、左にパッケージに使用されているB2判ポスター、その下に淡い桃色のゴシック体で英語の題「The Cherry Orchard」、ポスターの右に淡い灰色の明朝体で立体…

吉田秋生『櫻の園』(8)

・中原俊監督映画(3)出演者 前回整理した、映像商品のうち③のパッケージの写真は、ポスター(B2判)を縮小して収めている。 ポスター(B2判)にはもう1種類あって、制服姿の顔写真を1段に4~5人、5段に配したものがある。すなわち、2~4段めの中央は標題…

吉田秋生『櫻の園』(7)

来月、(と云うか、いつの間にか今週末になってしまったが)中原俊監督映画の Blu-ray 盤が発売される。櫻の園 [Blu-ray]出版社/メーカー: オデッサ・エンタテインメント発売日: 2019/08/02メディア: Blu-rayこの商品を含むブログを見る この映画については…

連続テレビ小説「なつぞら」(1)

しかし連続テレビ小説「なつぞら」が酷くて引いている。――登場人物が現代風の美男ばかりなのは、もう仕方がないと思っている。連続テレビ小説 なつぞら Part1 (NHKドラマ・ガイド)作者: 大森寿美男,NHKドラマ制作班,NHK出版出版社/メーカー: NHK出版発売日: …

松本清張『砂の器』(12)

昨日の続き。 前回から文体が敬体になっていますが、その日の気分です。 西村雄一郎『清張映画にかけた男たち 『張込み』から『砂の器』へ』では、橋本忍(1918.4.18~2018.7.19)は昭和39年(1964)1月の父の死が切っ掛けとなって、3月19日付(10)に引いた…

松本清張『砂の器』(11)

昨日、西村雄一郎『清張映画にかけた男たち 『張込み』から『砂の器』へ』には、177〜313頁「第二部 『砂の器』、そして『黒地の絵』」210~268頁「第二章 それぞれの旅立ち」227~258頁「橋本忍の場合」の節、7項め、「父をいかにして殺すか」に、橋本氏が…

松本清張『砂の器』(10)

昨日の続きと云うより一昨日の続き。 本作のシナリオを収録するシナリオ作家協会 編『年鑑代表シナリオ集 一九六八年版』について。 本作は「作品解説」の最後に取り上げられている。415頁上段23行め~下段13行め、 特別賞になった『砂の器』は、昭和三十六…

松本清張『砂の器』(09)

昨日の続き。 本作のシナリオが、映画公開の5年前のシナリオ作家協会 編『年鑑代表シナリオ集 一九六八年版』に掲載されているのは、1968年度のシナリオ賞の「特別賞」に選ばれたからだった。これは「同年度の公刊雑誌などに発表された未映画化シナリオの中…

松本清張『砂の器』(08)

野村芳太郎監督映画『砂の器』については、2017年8月8日付(06)に取り上げた樋口尚文『『砂の器』と『日本沈没』70年代日本の超大作映画』の解釈について、それから山田洋次が脚本執筆時のことを何度か回想しているが、その異同についても検討するつもりで…

斎藤澪『この子の七つのお祝いに』(1)

1月に Amazon で買物をした際に、間違って「prime をためしてみる」と云うボタンをクリックしてしまった。別に試すつもりもないので解除しようと思ったのだが、既に1ヶ月無料体験会員にされてしまっていた。厄介なことになったように思ったのだけれども、会…

岡野玲子『ファンシイ ダンス』(1)

平成元年(1989)12月23日公開の周防正行監督映画「ファンシイ ダンス」については、2017年4月17日付「周防正行『シコふんじゃった。』(5)」に触れました。当時、貼付出来なかった関連商品を上げて置きましょう。 ・パンフレット 映画パンフ「ファンシイ…

笠原和夫『大日本帝国』(1)

年度替りの頃に図書館の棚で見掛け、先年、同じ監督・脚本の『二百三高地』をDVDで見たところであったので、それほど期待せずに借りて見た。――母が五木ひろし(1948.3.14生)のファンで、演歌の番組をよく見ていたから、主題曲は何度も聞いたことあるが、映…

川端康成『古都』(13)

・新潮文庫1833(4) 2014年8月11日付(03)の続き。 2014年11月に映画の写真がカバー表紙に使用されている①三十六刷を某区立中央図書館のリサイクルコーナーで入手した。それから家人の蔵書に①七刷があることに気付いたのだけれども、比較しないまま来てし…

Marguerite Duras “Hiroshima mon amour“(2)

昨日の続きで、清岡卓行(1922.6.29〜2006.6.3)訳について。 ・マルグリット・デュラス『ヒロシマ、私の恋人 かくも長き不在』 筑摩書房・282頁・四六判上製本 3冊見たが、いづれも新装版第2刷であった。 書名はカバー背表紙に拠る。著者名は右上にやや小さ…

Marguerite Duras “Hiroshima mon amour“(1)

・映画(Alain Resnais 監督)昭和34年(1959)6月公開 二十四時間の情事【字幕版】 [VHS]出版社/メーカー: カルチュア・パブリッシャーズ発売日: 1997/11/28メディア: VHSこの商品を含むブログ (2件) を見るHiroshima mon amour (neu restauriert) [DVD]メ…

今井正監督『ここに泉あり』(09)

・日本シナリオ文学全集・9『水木洋子集』(6) 昨日引いた、映画で写される合同演奏会のポスターに示されているのはリスト「交響詩「前奏曲」」とチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」そしてモーツァルト「交響曲」第40番の3曲で、脚本の当該箇所「54 …

今井正監督『ここに泉あり』(08)

・日本シナリオ文学全集・9『水木洋子集』(5) 昨日の続きで、各シーンごとに登場人物を拾って行けば良いのだが、手間が掛かって今日中に済みそうにないので、6月18日付(04)に取り上げた、ピアニストとして本人役で出演した室井摩耶子の出演シーンにつ…

今井正監督『ここに泉あり』(07)

・日本シナリオ文学全集・9『水木洋子集』(4)細目 それでは、前回の記事の末尾に示した要領に従って、それぞれのシーンの1行め、番号と場所を原文の通りに抜き、頁と段、行を添えた。 但し、シーン5〜8はタイトルバックで「8 野道(タイトルバック)」…

今井正監督『ここに泉あり』(06)

・日本シナリオ文学全集・9『水木洋子集』(3) 昨日引用した「主な配役」だけでも20人と多いのだが、それ以外に姓名の判明している役者も含めると40人以上にもなる。――とにかく登場人物が多い。脚本を読んでいても、誰が誰だか、忘れた頃に出て来たりする…

今井正監督『ここに泉あり』(05)

・日本シナリオ文学全集・9『水木洋子集』(2)主な配役 6月14日付(02)の続き。 175頁(頁付なし)左上に縦組みで「ここに泉あり」とあり、右下に横組みで以下のようにある。最初の2行、 ▲1955年(昭30)作品▼ 演 出 今 井 正 1行めの▲は左向き、▼は右向…

今井正監督『ここに泉あり』(04)

昨日の続きで室井摩耶子『わがままだって、いいじゃない。』とその文庫版『96歳のピアニスト』に見える、本作出演に関する記述を見て置こう。単行本98〜99頁、文庫版92〜93頁、文庫版は本文が92頁に収まって、93頁は上部は余白で下部に、着飾って YAMAHA のグ…

今井正監督『ここに泉あり』(3)

映画の中で、市民フィルハーモニーが山田耕筰(1886.6.9〜1965.12.29)指揮するオーケストラと合同演奏会を開く場面、チャイコフスキーのピアノ協奏曲が演奏されるのだが、ピアノを吹替なしでプロのピアニストが担当している。 ・室井摩耶子『わがままだって…

今井正監督『ここに泉あり』(2)

・日本シナリオ文学全集・9『水木洋子集』(1) 昨日の続き。 判型は恐らく四六判。製本されているので、昨日貼付した書影のような表紙等は見ていないが、この表紙で不審なのは右下に「誠文堂新光社」とあることである。しかし、標題や左下にある収録作品…

今井正監督『ここに泉あり』(1)

・映画 昭和30年(1955)2月12日公開ここに泉あり [DVD]出版社/メーカー: 新日本映画社発売日: 2004/12/24メディア: DVD クリック: 45回この商品を含むブログ (3件) を見るここに泉あり [DVD]出版社/メーカー: エースデュースエンタテインメント発売日: 2004…

三軒茶屋の思ひ出(1)

大学2年まで、私は最寄り駅でもないのに三軒茶屋から通学していた。 当時は暇だったので、辺りを随分歩き回ったものだったが、とにかく歩いているばかりで店や施設には、駅前のハナマサやライフ、立食い蕎麦のかしわやに入るくらいだった。二十歳を過ぎた頃…

今野圓輔『怪談』(6)

それでは、現代教養文庫版及び中公文庫版について、1章め「Ⅰ 幽霊・妖怪の登場」の細目を見て行くこととする。図版はキャプションの前に掲載位置を示した。キャプションの位置は下に小さく明朝体横組みである。本文には図版等、現代教養文庫版にない要素はな…

今野圓輔『怪談』(5)

昨日の続きで、現代教養文庫版の「参 考 文 献」と、小池壮彦「解説」に手を入れて組み込まれた「参考文献」について、幾つか取り上げて比較して見ようかと思ったのだが、それでは5月20日付(3)に細目を確認しようと述べたことから離れてしまうので、「参…