瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

楳図かずお『漂流教室』(1)

・小学館文庫(1) 漂流教室 文庫版 コミック 全6巻完結セット (小学館文庫)作者: 楳図かずお出版社/メーカー: 小学館発売日: 2011/03/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 18回この商品を含むブログ (21件) を見る漂流教室 全6巻 完結セット(文庫版)(小学…

北杜夫「僕の怪談」(1)

2014年7月29日付「北杜夫『楡家の人びと』(09)」に取り上げた、KAWADE 夢ムック 文藝別冊「追悼総特集 北 杜夫 どくとるマンボウ文学館」であるが、2016年4月10日付「遠藤周作「幽霊見参記」(09)」に取り上げた文藝別冊「遠藤周作」と同様に増補新版が出…

不思議な世界を考える会 編『怪異百物語』(1)

2016年12月20日付「『夢で田中にふりむくな』(2)」に構想を述べた、ポプラ社版『怪異百物語』全10冊の目録化を試みることにした。このシリーズは「不思議な世界を考える会会報」を主たる典拠としているのだが、この「会報」は『夢で田中にふりむくな』の…

常光徹『学校の怪談』(009)

・講談社KK文庫『学校の怪談』(6) 奥付の前の、情報源について示した頁の確認の続き。 『学校の怪談7』の「参考文献」には、次の7点が挙がる。頁付があり「166」。既刊分に取り上げられていたものを仮に太字にして示した。 「不思議な世界を考える会会…

常光徹『学校の怪談』(008)

・講談社KK文庫『学校の怪談』(5) 奥付の前の、情報源について示した頁の確認の続き。 『学校の怪談4』の「参考文献」には、次の4点が挙がる。頁付があり黒丸に白抜きで「182」。既刊分に取り上げられていたものを仮に太字にして示した。 「不思議な世…

常光徹『学校の怪談』(007)

・講談社KK文庫『学校の怪談』(4) 1月24日付(006)の続きで、奥付の前の情報源について示した頁を確認して置く。 『学校の怪談2』の「参考文献」には、次の10点が挙がる。 『現代民話考第一期』Ⅳ・Ⅴ 松谷みよ子 立風書房 『信州七不思議』 降幡利治 …

吉田悠軌『ホラースポット探訪ナビ』(1)

2014年8月21日付「佐藤純弥「新幹線大爆破」(1)」の前置きに述べたように、私は怪談を面白がってはいるけれども、わざわざ怪談の起こった現場に出掛けようと思ったことは殆どない。例えば、2016年3月5日付「八王子城(1)」以降、何種類かの地図や航空写…

常光徹『学校の怪談』(006)

・講談社KK文庫『学校の怪談』(3) 昨日の続き。 これから、休み休み、講談社KK文庫版『学校の怪談』とは何だったのか、考えて見たいと思うのだが、楢喜八による気味の悪い挿絵と、やはり気味の悪い、主として学校の写真が多用され、本文も全面に薄い…

常光徹『学校の怪談』(005)

・講談社KK文庫『学校の怪談』(2) 2012年5月9日付(001)の続きで、続刊された『2』から『9』を眺めて置く。当初から記事の番号を3桁にしていた(!)ように、収録されている話について、2013年3月23日付(002)に紹介した講談社文庫版『学校の怪談』…

宮澤賢治の文庫本(23).

昨日の冒頭に断ったように、2016年9月2日付(21)に続いて(22)と(23)も、2016年9月2日から3日に掛けて準備していたのだが、何故か投稿しないでそのままにしていた。やはり理由を思い出せないのだが、出来上がっているのでこれも全く手を加えずに投稿して…

宮澤賢治の文庫本(22)

2016年9月2日付(21)に続いて(22)と(23)も、2016年9月2日から3日に掛けて準備していたのだが、何故か投稿しないでそのままにしていた。理由をもう思い出せないのだが、出来上がっているので全く手を加えずに投稿して置く。すなわち、過去の記事へのリン…

赤い半纏(17)

・ザテレビジョン文庫42『稲川淳二の怖い話 ベストランキング!!』(5) 昨日の続き。19頁15行め〜20頁17行め、 その時です。 突然、肉をたたき切るような音とともに、婦人警官の悲鳴が寮内に響き渡ったのは! トイレの外にいた警官は何事が起こったのかと思…

赤い半纏(16)

・ザテレビジョン文庫42『稲川淳二の怖い話 ベストランキング!!』(4) 一昨日からの続き。18頁13〜16行め、 最初、学校側は本気にしていなかったんです。 どうせ、寮生のいたずら話だろうってね。 ところが、何人もの寮生が聞いたというし、寮生のあいだで…

赤い半纏(15)

・ザテレビジョン文庫42『稲川淳二の怖い話 ベストランキング!!』(3) 昨日の続きで「赤いはんてん」の本文を検討して見ます。17頁1行めは2行取りの隷書体で「赤いはんてん」とあって、1行分空白があって本文。まづ前置きである17頁の最後まで抜いて見ます…

赤い半纏(14)

・ザテレビジョン文庫42『稲川淳二の怖い話 ベストランキング!!』(2) 2016年11月24日付(13)の続き。 13〜52頁「第一章 一番最初に語った怖い話」の前置き、14〜15頁「一番最初に語った怖い話」の冒頭を抜いて置きましょう。14頁2〜7行め、 「赤いはんて…

『江東ふるさと文庫』(3)

それでは昨日の続きで、各冊の内容について一瞥して置く。 各冊の1頁(頁付なし)は頁付なしで、上部中央に明朝体縦組みで各冊の標題。裏は白紙。 談話は地域別に章立てされており、各地域ごとに扉(頁付なし)がある。左上に章題があって、裏から本文。談話…

『江東ふるさと文庫』(2)

1月13日付(1)の続き。 「江東ふるさと文庫について」の6項めに見える「江東区の主要旧町名一覧」は、各冊の巻末「付録」に見開きで同じものが収録されている。 そこで次に各冊の「付録」について見て置くことにしよう。 各冊共通の付録の扉(頁付なし)は…

山岸凉子『日出処の天子』(33)

あすかコミックス・スペシャル『山岸凉子全集』(9) 2015年5月14日付(28)に、『全集』各巻のカバー裏表紙折返しの「あすかコミックス・スペシャル/山岸凉子全集」全32巻の目録と、奥付裏から始まっている1頁5点の「あすかコミックス・スペシャル」目録を確…

『江東ふるさと文庫』(1)

・『江東ふるさと文庫』東京都江東区総務部広報課・頒価800円・B6判並製本*1 昭和62年(1987)に刊行された全6冊のシリーズで、書影は江東区HPの「江東区発行の書籍等紹介」にて閲覧出来る。現在でも江東区役所で1冊800円で購入出来る。 ・江東ふるさと文庫①…

じゅんいち君道路(2)

昨日の続き。 ここでいったん松山ひろし『壁女』に戻って、前回引用した210頁9行め(文庫版243頁9行め)までに続いて、3行取りで「***」とあり(文庫版は5字下げ)、続く210頁11行めから述べられる、解説に当たる部分を少し(211頁4行めまで。文庫版243頁…

じゅんいち君道路(1)

トランプ次期アメリカ合衆国大統領は、2016年11月12日付「男の甲斐性」に述べた期待を裏切らない絶好調ぶりである。twitterで恫喝すれば自国の企業も日本の企業も尻尾を振って来るのだから、これほど簡単なことはない。唯々諾々とする経営陣が情けないと思う…

今野圓輔『幽霊のはなし』(13)

一昨日からの続きで、第三章の3節めについて。 128頁、章題と同じ大きさの明朝体、3行取り1字下げで「お盆にはかならず“あの世”から*1」とあり、さらに1行空けて、3行取り2字下げで一回り大きなゴシック体の項目名。要領はこれまでに同じ。 子どものボンさま…

今野圓輔『幽霊のはなし』(12)

昨日の続きで、第三章の2節めについて。――この章から出典を明示しなくなってきた。紹介の仕方も第二章までの方法ではそぐわなくなって来たように思うが、しばらくそのまま続ける。 128頁、章題と同じ大きさの明朝体、3行取り1字下げで「生まれかわり奇譚*1」…

今野圓輔『幽霊のはなし』(11)

読書記録から、本書を平成22年(2010)10月15日に読み始め、毎日、1節ずつ読み進めて、11月10日に読了していたことが分かった。当時の読書メモもどこかにあるだろうと思うのだが、残念ながら見当たらない。内容は、殆ど覚えていなかった。 2016年12月5日付(…

『豊島図書館郷土シリーズ』(1)

豊島区立豊島図書館編集、東京都豊島区発行で3冊刊行された。新書判並製本。 ネット検索では書影はヒットしない*1。豊島区立豊島図書館は現存しない*2。豊島区立中央図書館の前身であろうが、豊島区立図書館のHPには沿革についての記述がない*3。 ・『豊島風…

松山ひろし『真夜中の都市伝説』(4)

2016年12月28日付(2)及び2016年12月29日付(3)に細目を示した。松山氏はこれらの話を、2016年12月18日付(1)でも触れたように、自らの主宰するサイト「現代奇談」の掲示板や、Eメールからも得ていたようだが、一々典拠について説明していない。珍しい…

「新潮社の辞典!」の広告(9)

⑩『江戸川乱歩傑作選』八十刷*1(平成十三年五月三十日)定価438円 匡郭12.1×5.9cm、上部に楷書体横組み「新潮社の辞典! 」。6点で標題は極太ゴシック体、角書は普通のゴシック体。下部にゴシック体で3行(1行18字)の紹介文。仕切の縦線は長さ10.8cm。右か…

事故車の怪(4)

まづ小池壮彦『幽霊物件案内2』を取り上げたけれども、割合早い時期の、著者の知人たちが実際に体験した話になっていることは、最初に取り上げる例に相応しいと云えよう。尤も、この〈自動車怪談〉の記述についても、2016年11月19日付「鉄道人身事故の怪異…

事故車の怪(3)

昨日の続きで、今回から、10年以上前の文献から例を拾って行くこととする。 2013年4月10日付「小池壮彦『幽霊物件案内』(1)」に取り上げた平成13年(2001)刊行『幽霊物件案内2』157〜181頁、第八章「車、その他/乗ってはいけない! 」の前半(159〜170…

事故車の怪(2)

松谷みよ子『現代民話考』に載る「中古車の怪」6話のうち、2016年12月30日付(1)に取り上げた2話は「中古車」の話ではなかった。「事故車の怪」とすれば6話を引っくるめての題となりうるとしたが、あの2話は単行本315頁13行め〜320頁2行め・文庫版367頁10…