瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

岡本綺堂の文庫本(4)

・『女魔術師』(2) 4月26日付(3)の続き。 初め、書棚に見掛けて何となく手にして、カバー裏表紙折返しを見るに、上部に薄い紫色の横線(5.4cm)が3本、1本めは0.1cmと太く、残りの2本は細い。1〜2本めの間(0.7cm)にゴシック体で「岡本綺堂の作品」、…

ゴーゴリの文庫本(4)

・岩波文庫32-605-3『外套・鼻』(4) 平成18年(2006)の改版の前後の本体及びカバーを比較して見る。 岩波文庫は、第33刷の時点では未だカバーを掛けていない。本体背表紙、上部に1字強空けて茶色で「外 套 ・ 鼻 平 井 肇 訳」とあり、下部に「赤 六〇五…

ゴーゴリの文庫本(3)

・岩波文庫32-605-3『外套・鼻』(3) 昨日の続きで改版前の諸刷について。 本体、110頁まで(たぶん)一致。 異同は奥付、文字は全て明朝体横組み、下部に太線2本、第33刷・第47刷・第53刷は太線の長さ7.0cmで間は第33刷が4.3cm、第47刷と第53刷が4.7cm、…

ゴーゴリの文庫本(2)

・岩波文庫32-605-3『外套・鼻』(2) 4月21日付(1)の続きで、平成18年(2006)の改版前の諸刷について。 まづ第47刷・第53刷・第61刷・第70刷のカバーを比較して見た。第33刷にはカバーが掛かっていない。 カバー表紙は同じ。 カバー背表紙、下部の桃色…

岡本綺堂の文庫本(3)

・『女魔術師』(1) ・光文社文庫(光文社時代小説文庫) 『女魔術師 傑作情話集』2015年11月20日初版1刷発行・定価660円・313頁女魔術師 (光文社時代小説文庫)作者: 岡本綺堂出版社/メーカー: 光文社発売日: 2015/11/11メディア: 文庫この商品を含むブロ…

松本清張『ゼロの焦点』(3)

3月16日付(1)に示したように、新潮文庫版が次の映画公開の頃に、尋常でないペースで増刷されている。そこで、この映画も見て置こうと思ったのである。 ・犬童一心監督『ゼロの焦点』 平成21年(2009)11月14日公開。 パッケージ(裏側)に「日本ミステリ…

『豊島図書館郷土シリーズ』(11)

・第2集『豊島の民話』(2) 第2版では「はじめに」ではなくなった「はじめに」について。1月7日付(01)にも触れたように、最後、4頁5行めに前後1行ずつ空けて2字下げで「昭和四十九年 一月」、6行めは9字下げで「東京都豊島区教育委員会」7行めは12字下…

『豊島図書館郷土シリーズ』(10)

・第2集『豊島の民話』(1)第2刷 1月7日付(01)及び3月5日付(07)に取り上げた。後者に「見た」のは「いづれも初刷である」と書いたが、その後、第2刷を見た。奥付の発行日は「昭和49年1月31日 第1刷/平成19年2月28日 第2刷」となっている。 第1…

『豊島図書館郷土シリーズ』(09)

3月7日付(08)に注意したように、豊島図書館は各区立図書館にこのシリーズを寄贈していたらしい。 『豊島風土記』のK区立A図書館本には、扉に黒印「東京都K区立図書館/昭 47,2,22 和/寄贈 471」があり、年月日は黒で別に捺し、色の印も別に捺し、年月…

ゴーゴリの文庫本(1)

・岩波文庫32-605-3『外套・鼻』(1) ①1938年1月20日 第1刷発行 ②1965年4月16日 第20刷改版発行(110頁) ・1977年5月10日 第33刷発行 ¥100*1 外套・鼻 (岩波文庫)作者: ゴーゴリ,平井肇出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2006/02/16メディア: 文庫購入:…

現代詩文庫47『木原孝一詩集』(9)

これも2014年4月2日に準備して、そのままになっていた。これも当初の番号は(8)であった。だから文中に「前回2012年7月31日付(7)に」とあるのだが、その後、2015年8月27日付(8)を投稿しているので番号を改めた。この2015年8月27日付(8)にそれまで…

「国文学」2誌(1)

ここ数日、なかなか新稿を準備する余裕がないので、それなりに形になっているものを投稿して済ませているが、これもやはり1年前――2016年4月25日に執筆したものである。 院生だった頃には私の周囲にも、両誌に執筆したことのある人や、「解釈と教材の研究」の…

村松梢風『殘菊物語』(1)

溝口健二監督『殘菊物語』については、原作の村松梢風の小説とともに記事にするつもりで、映画も3回ほど通して見、小説も角川文庫版で通読したのであったが、なかなか比較して相違を確かめ、双方を突き合わせて考察すると云う作業をする余裕がなく、そのまま…

周防正行『シコふんじゃった。』(5)

この記事の番号は当初(3)であった。すなわち、2014年11月25日付(1)と同時に準備して、2014年11月30日付(2)の投稿を経て12月1日まで加筆していたのだが、そのままになっていた。 もう1度映画を見直して加筆するべきかも知れないが、一応形になってい…

平野威馬雄『お化け博物館』(4)

4月6日付(2)に引用したてのり文庫562『幽霊・悪霊ものがたり事典』のカバー裏表紙下部の紹介文の由来を説明して置くことを忘れていた。 これは単行本各冊のカバー表紙折返し、白地に単郭(18.0×7.0cm)、横組みで最上部に薄い青で「[お|化|け|博|物|館]」…

『都電往来』(2)

昨日の続きで『都電往来』の初版と再版の比較。 表紙は同じカラー写真が使用されている。 手前は鉄橋で、その先に延びる線路はかなりの傾斜を登って、かなりの高さの石垣のところで右に折れている。 左右の線路のうち、右には鉄橋に差し掛かった、運転席の上…

『都電往来』(1)

・社会教育を考える会 編集『都電往来 豊島区と荒川線』 豊島区立中央図書館・B5判並製本 【初版】 ・昭和58年12月10日発行(100頁) ・昭和59年8月1日2刷 2刷の現物は未見。再版の奥付に入っている発行日に拠る。 【再版】 ・昭和62年10月1日再版(100…

お茶あがれ地蔵(3)

・広坂朋信『東京怪談ディテクション――都市伝説の現場検証』(2) それでは4月11日付(2)の続きで、「お茶あがれ地蔵とホステスの幽霊」から、お茶あがれ地蔵に関する記述を抜いて置こう。110頁2〜14行め、 もう一つ江戸時代の話をしておく。東武東上線北…

Alfred Schnittke “Adagio”(2)

3月22日付(1)以降に気付いたもの。やはり学生の演奏である。 他の曲との抱合せ、同じ集団の別の発表会での演奏、同じ発表会での別カメラによる撮影なども含むが、とにかく拾えるだけ拾って置いた*1。 やはり前回触れたTV映画「死せる魂」は、YouTubeのモ…

お茶あがれ地蔵(2)

この話を現代の怪異談と関連付けて見せた本としては、小池氏以前に次の本がある。 ・広坂朋信『東京怪談ディテクション――都市伝説の現場検証』1998年8月20日初版第1刷発行 書影は2016年8月30日付「広坂朋信『東京怪談ディテクション』(1)」に貼付した。…

お茶あがれ地蔵(1)

この地蔵について記事にすることは、2月2日付「小池壮彦『怪談 FINAL EDITION』(11)」に予告してあった。 まづ、小池壮彦の記述を紹介することとする。小池氏が発掘した話と云う訳ではもちろんないので、早い時期の文献から拾って行くべきかと思ったのだが…

大澤豊監督『せんせい』(1)

昭和58年(1983)8月24日公開。せんせい [VHS]出版社/メーカー: ビデオメーカー発売日: 1988/08/05メディア: VHSこの商品を含むブログを見る映画パンフレットレット「せんせい」監督/大澤豊 出演/五十嵐めぐみ出版社/メーカー: アットワンダーメディア: おも…

チェーホフの文庫本(4)

・岩波文庫『退屈な話・六号病室』湯浅芳子訳(2) 2016年5月23日付(3)に、第一〇刷を見たことにより旧番号分を追加した。それに伴って見出しから整理番号を除いた。 今、第一〇刷・第13刷・第21刷を並べている。第21刷には帯が保存されていない。 本体…

平野威馬雄『お化け博物館』(3)

・てのり文庫562『幽霊・悪霊ものがたり事典』(2) カバー表紙折返し、上部に青の長方形(0.6×4.7cm)に細字のゴシック体白抜きで「著 者 紹 介」とあり、1行空けて明朝体(姓名のみゴシック体)にて、 ■著者 平野威馬雄(ひらの いまお) 1900年〜1986年。…

平野威馬雄『お化け博物館』(2)

2月25日付(1)に紹介した『お化け博物館』シリーズのうち2冊は、その後、合本された新書判の縮刷版が刊行されている。 ・てのり文庫562『幽霊・悪霊ものがたり事典』 1997年7月16日第1刷発行・定価680円・国土社・193頁 標題から察せられるように、1冊…

横浜開港記念会館(1)

先月、横浜開港記念会館の前を通り掛かったら「一般公開日」という看板が出ていた。私は横浜開港資料館の企画展を毎回見ていて、その度に開港記念会館の前を通るのだけれども、中に入ったことがなかった。 講堂の1階に入ると、舞台のグランドピアノで、綺麗…

山岳部の思ひ出(7)

しかし、高3でも文化祭の展示はやったのである。『山岳部25年史』と云う冊子までまとめた。 クラスの舞台発表にも参加して、照明係としてタイミングを外して一瞬、幕が開く前に当ててしまった。入賞を逃した後で「あの照明が惜しかった」との声が出たが、目…

山岳部の思ひ出(6)

しかし、新入生勧誘期間が終わって、5月になる頃には、私たちはもうすっかり諦めて、積極的に「山岳部を潰す」――備品の山分けの相談(!)を始めていたのである。 「部員もおらへんようになるのに、残したかてしゃーないやろ」と云う理屈なのだが、たぶん、…

山岳部の思ひ出(5)

昨日の続き。 可愛い(?)女子部員とも女子に釣られて入ったろう男子部員とも、所詮は縁がなかったのだ、と諦めて、夏山合宿は吹奏楽部の部長と皮膚が弱くて高山の強い紫外線に曝されるのを避ける必要のあるもう1人は不参加で、部長と副部長の私と、もう1人…

山岳部の思ひ出(4)

昨日の続き。 部室が怪しかったとか、鬱になりそうな曲を聞かされ続けたとか、いろいろ書いたが、理由はどうあれ、私たちの代は新入部員の勧誘に失敗したのである。仮入部さえ1人もいない。完敗である。 入部者が決まると大阪の石井スポーツに新入部員を連れ…