瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

改版

赤いマント(183)

・田辺聖子『私の大阪八景』(2) 『田辺聖子全集』を以前見たとき、エッセイで赤マントに言及していたのを見たが、僅かな記述で、どのように位置付けて良いか、記事にするには工夫が必要だったので保留にしていたことを忘れていた。しかし本作での記述を引…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(94)

・TBSラジオ/東京RADIO CLUB 編『東京ミステリー/とっておきの怖い話』(4) 一昨日からの、以下3点の比較の最後。 〔3〕子供の疑問 【A】「民話と文学の会かいほう」No.50(1987.7)大島広志「父の背中」 →『ピアスの白い糸』(1994.11)1…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(93)

・TBSラジオ/東京RADIO CLUB 編『東京ミステリー/とっておきの怖い話』(3) 昨日からの、以下3点の比較の続き。 〔2〕事件 【A】「民話と文学の会かいほう」No.50(1987.7)大島広志「父の背中」 →『ピアスの白い糸』(1994.11)167頁2~3…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(92)

・TBSラジオ/東京RADIO CLUB 編『東京ミステリー/とっておきの怖い話』(2) 昨日の続きで、まづ二見WAi WAi文庫『東京ミステリー/とっておきの怖い話』について、一昨日までと同じの要領で取り上げる話の題と投稿者を示して置こう。第六章…

阿部主計『妖怪学入門』(3)

2018年4月8日付(1)に挙げた諸版のうち、今手許に⑤平成4年(1992)雄山閣ブックス19と⑦平成16年(2004)新装版、⑧平成28年(2016)雄山閣アーカイブス 歴史篇の3冊がある。今回は口絵(20頁、頁付なし)について見て置こう。 ⑤と⑦はアート紙、⑧は本文共紙…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(90)

・「炭燒の話」と「木曾の旅人」(1) 昨日、千葉俊二と東雅夫が、岡本綺堂「木曾の旅人」の「初出」を、2人とも「改題改稿して」としつつ「やまと新聞」連載の「五人の話」のうちの、其四「炭焼の話」としていることに注意した。 いろいろと違っていながら…

「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(89)

・文豪ノ怪談 ジュニア・セレクション(2) 2018年12月20日付(86)の続き。 このシリーズは各作品の本文末に、下寄せでやや小さく初出について注記している。『霊 星新一・室生犀星ほか』93~132頁「木曾の旅人」では、132頁2行めまでが本文で、3~4行めに9…

江馬務『日本妖怪變化史』(4)

・中公文庫『日本妖怪変化史』(4) 昨日の続きで、改版と改版2刷の本体の異同、奥付について。 これまで見出しを「中公文庫(番号)」としていたが標題も遡って追加した。 文字は全て横組み明朝体で、中央やや上に扉にあったマークがありその下に「中公文…

江馬務『日本妖怪變化史』(3)

・中公文庫『日本妖怪変化史』(3) 改版と改版2刷の本体を比較して見る。 181頁までは(恐らく)一致。詳細は初版と比較しつつメモするつもり。 181頁の裏、奥付の前の頁に明朝体縦組みの「編集付記」がある。 改版は中央下寄りに、まづ1字下げで「編集付…

江馬務『日本妖怪變化史』(2)

・中公文庫『日本妖怪変化史』(2) 昨日の続きで改版と改版2刷のカバーの比較。 カバー裏表紙折返し、改版はカバー表紙折返しと同じく、カバー表紙・裏表紙の地と同じやや赤みを帯びた和紙を全面の地に用い、上部に和服で温容の白黒写真(3.5×3.0cm)、文…

江馬務『日本妖怪變化史』(1)

・中公文庫『日本妖怪変化史』(1) ①1976年7月10日 初版発行日本妖怪変化史 (中公文庫BIBLIO)作者: 江馬務出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2004/06/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (5件) を見る②2004年6月23日 改…

Edgar Allan Poe の文庫本(1)

・新潮文庫996『ポー詩集』(1)阿部保 訳 ①昭和三十一年十一月二十日発行(107頁)ポオ詩集 (1956年) (新潮文庫)作者: 阿部保出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1956メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る・昭和五十一年二月十日二十四刷 ¥120 …

「三田村鳶魚全集月報」(1)

4月19日付「『三田村鳶魚日記』(08)」に、朝倉治彦 編『鳶魚江戸学 座談集』の「編者あとがき」から、「三田村鳶魚全集月報」連載の座談会及び『鳶魚江戸学 座談集』について説明した箇所を抜いて、27回やった座談会(鼎談)のうち収録しなかった6回分につ…

山本禾太郎『抱茗荷の説』(10)

戦前の神戸と云うことで山本禾太郎関連記事を思い出し、暑いのか寒いのか分からぬ気候と先の見えない連休にぼんやりしたついでに、久し振りにネット検索して見ました。 2015年10月3日付(08)に単行本『抱茗荷の説』を所持している旨の2014年5月22日20:22 の…

『川端康成全集』(1)

・第七卷の昭和56年版と平成11年版 3月26日付「川端康成『朝雲』(4)」に触れた、『川端康成全集』第七卷の、昭和56年(1981)版の昭和58年三刷と、平成11年(1999)版を並べて見た。 装幀は同じ。外観からは区別が付かない。 異同は扉の次にあるアート紙…

『三田村鳶魚日記』(10)

・文園町の家(5) さて、4月19日付(08)に注意した、中学時代の松本亀松が「下吉」の吉田書店に奥野信太郎と大川逞一(1899.5.17~1992.9.18)の3人で入り浸っていたことは、「三田村鳶魚全集月報」第27号掲載の座談会「三田村鳶魚の輪講会」(朝倉治彦 …

『三田村鳶魚日記』(09)

・「三田村鳶魚全集月報」の座談会(2) 昨日の続き。 「三田村鳶魚全集月報」第27号(昭和52年6月・12頁)の1~12頁下段17行め、松本亀松/吉田幸一/(司会)朝倉治彦「三田村鳶魚の輪講会」は、朝倉治彦 編『鳶魚江戸学 座談集』365~383頁に「鳶魚の輪…

『三田村鳶魚日記』(08)

・「三田村鳶魚全集月報」の座談会(1) 4月17日付(06)の続き。 八重夫人の妹・操について、『江戸城のトイレ、将軍のおまる 小川恭一翁柳営談』315~377頁「第八回 この本はおまえさんに譲ってやろう」の3節め、320~326頁1行め「奇特の学生なり」の、養…

山岸凉子『青青の時代』(2)

今日は花粉は飛散していなかっただろうけれども、鼻腔の瘡蓋が酷くて、口呼吸するためにマスクをしていた。私は(高校山岳部だったからではないが)ゆっくり歩くことが出来ないので、この時期、晴れた日はマスクの中が暑くなって呼吸が苦しくて窒息しそうに…

山岸凉子『ヤマトタケル』(8)

それでは、3月22日付(7)に予告した単行本巻頭、『前編』2頁(頁付なし)の「登場人物*1」及び『後編』2~3頁(頁付なし)の「主な登場人物と前編のあらすじ*2」に使われている、登場人物11人の出所について指摘して置きましょう。同じ絵が若干範囲を変え…

川端康成『朝雲』(4)

今日は一昨日立ち寄ったのとは別の、貸出券を持っている別の市立図書館に行って『川端康成全集』第七卷(昭和五十六年一月二十日發行/昭和五十八年三月 五 日三刷・定價四〇〇〇圓・新潮社・602頁・四六判上製本)を借りて来た。3月24日付(2)に挙げた平…

川端康成『朝雲』(2)

昨日上げた下書きには、1行空けて以下の追加があります。これが2017年11月に加筆した分かも知れません。 戦前の高等女学校の教師で、戦中に若くして死んだ文学者に、渡辺直己・新美南吉・中島敦がいる。 祖母が日本橋出身と云う生徒に、私立女子高に孫が通っ…

川端康成『朝雲』(1)

以下は2016年8月22日に書いた下書き*1。朝雲作者: 川端康成出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1946/04/12メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る 前置きとして未見だけれども昭和21年(1946)版の書影を貼付して置く。初版は昭和20年(19…

山岸凉子『ヤマトタケル』(7)

2月23日付(6)の続きで上製本と単行本(あすかコミックス)の比較。 上製本は5頁(頁付なし)中扉で灰色地■に、上部中央に明朝体太字縦組み白抜きで標題。6頁(頁付なし)は右下に元は彩色されていたと思しき主人公の、左下を見つつ叫んでいる顔のカット。…

山岸凉子『黒のヘレネー』(1)

・あすかコミックス・スペシャル『山岸凉子全集』第31巻 ・昭和63年9月17日初版発行・定価490円・237頁 2015年7月21日付「山岸凉子『妖精王』(11)」に引用した、2007年12月01日付の「貸出メモ」の最初に載っていた「1 黒のヘレネー/あすかコミックス…

読売新聞社横浜支局編『神奈川の伝説』(3)

昨日の続きで、大藤時彦「序」及び長田与四郎「はじめに」から、本書の由来について述べた箇所を摘記して置こう。 前者の2頁め(前付4頁め)1~6行め、 このたび読売新聞社神奈川支局で、県下の伝説の一部をまとめ、一冊子に編まれることは、今まで/こうし…

読売新聞社横浜支局編『神奈川の伝説』(2)

昨日の続き。 私の見た上製本は、表紙見返しの遊紙の裏に、太い黒鉛筆による7行の識語がある。 この小冊は高橋三郎君から贈くられ/たものである、川崎については五編しか/ない、 発行早々書店棚で内容をペラペラと/ めくってみて、手を出さなかったしろ/…

読売新聞社横浜支局編『神奈川の伝説』(1)

私は中学時代を横浜市で過ごしたので、横浜には何となく愛着があって、今の職場に移ってからは遠のいてしまったが、以前は年に何回か、横浜開港資料館や金沢文庫の企画展を見に出掛けていたのである。そして今でも、2016年2月23日付「松葉杖・セーラー服・お…

森於菟『父親としての森鴎外』(09)

3月7日付(07)及び3月8日付(08)に引いた、著者歿後、昭和53年(1978)9月刊行の科学随筆文庫25『医学者の手帖』の「観潮楼始末記」追記について。 初出の「台湾時報」は未見。これが戦後、昭和21年(1946)に養徳社から刊行された、森於菟『森鴎外』に収…

森於菟『父親としての森鴎外』(6)

前回、1月16日付(4)に引いた長沼行太郎「解説 一つの鴎外論」が特に注意していた「観潮楼始末記」の前書きを引用した。この前書きは大雅新書版にはなく、昭和36年(1961)刊行の科学随筆全集9『医学者の手帳』収録に際して追加されたものである。今日は…