瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

笑話

蓋にくっついた話(09)

・太宰治『新釋諸國噺』(1) 2011年6月14日付(3)及び2011年6月15日付(4)に触れた『西鶴諸国ばなし』の「大晦日はあはぬ算用」だが、太宰治が戦時中『新釋諸國噺』に翻案しているのであった。 しかし、かつての私は2011年1月1日付「森鴎外『雁』の年…

蓋にくっついた話(8)

後半を並べて見よう。 【A】やまざれば、をやぢ、はらを立、うらをほりて、かのまりをうめんとせられしに、まり、箱よりづつといで、をやぢにむかひて、しるしにやなぎをうへてたべというた。*1 【B】さてよく日まりの箱みて、内義にもうされけるは、これ…

蓋にくっついた話(7)

前半を並べてみる。 【A】まりずきなむすこ有。そのをやぢ殊外きらい、町人のまり遊、をごりのいたりと、だん%\ゐけんせられけれど、*1 【B】まりずきなむすこ有。をやぢ、はなはだきらい、町人のまりのけいこ、むやくのいたりと、だん/\異見して、*2 …

蓋にくっついた話(6)

江戸時代中期には町人層に蹴鞠が流行ったらしい。その辺りの背景も調べれば面白いのだろうが、たこ焼きとは離れる一方なので止して、堅物の親父と、色々な遊藝にハマり込む道楽息子との対立というお定まりのパターンに「鞠」が使われている話を拾って、と云…

蓋にくっついた話(5)

さて、同時にあれもたこ焼きだ、と閃いた話というのは、高校のときに新刊で買った武藤禎夫校注『安永期 小咄本集 ――近世笑話集(中)――(岩波文庫30-251-2)』(1987年12月16日第1刷発行・定価600円・岩波書店・402頁)で読んだ話だった。これもまさにたこ焼…

蓋にくっついた話(4)

私はこの話を読んで、「あ、ここにたこ焼きがあった」と三嘆これ久しうしたのであった(三島由紀夫風に*1)が、普通の人には別にたこ焼きなど見えないので、念頭にあるとないとで、文学作品の読みは大幅に変わってしまう。私はそういうのは嫌なので、まだ業…

蓋にくっついた話(3)

2月4日付(1)と2月5日付(2)から随分間が空いてしまった。いつでも書けると思うとやらないもので、そういうネタが(仕事も……)他にもいくつもある。この話の場合、ネタは2つあって、1つは本を1冊借りてくれば済むのだが、もう1つは少々ややこしい。そこ…

蓋にくっついた話(2)

実は私はこの「蛸焼きの話」を子供の頃に聞いた記憶がない。ネット上にはいくつか出ているが、小異がある。それらを綜合して史的展開を跡づけることは目下の目的ではないので、そんなことはしないが、ついでだから、今日、直接取材することが出来た話を紹介…

蓋にくっついた話(1)

「蛸焼きの話」というのを聞いたのは、平成4年(1992)の5月頃であったかと思う。大学で、たぶん1歳下の北九州出身の女子学生から聞いた。 この話は常光徹『学校の怪談(講談社KK文庫)』にも載っているらしい。最近、講談社KK文庫の「数々の“こわい話”…