瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

岸田衿子・岸田今日子『ふたりの山小屋だより』(4)

・北軽井沢まで 私は軽井沢などには縁なき衆生で、小学生のときに鬼押出し園に行ったときには小諸の記憶はあるのですが軽井沢は全く記憶していません。たぶん通らなかったのでしょう。それから大学の友人がその当時から交際していた女性との結婚式を、平成10…

岸田衿子・岸田今日子『ふたりの山小屋だより』(3)

・文春文庫(3) 本書245〜265頁「Ⅲ 座談会 故郷の大学村」は谷川俊太郎(1931.12.15生)・衿子・今日子。246頁1〜4行めに2字下げで次の前置き。 昭和の初めに、法政大学の文学部長をしていた野上豊一郎氏と、作家である夫人の/弥生子さんたちが教師や知人…

岸田衿子・岸田今日子『ふたりの山小屋だより』(2)

・文春文庫(2) 岸田衿子「はじめに」から、本書の由来について述べた最後の段落(8頁1〜7行め)を抜いて置きましょう。 子ども時代からの六里ヶ原のことを、めいめいが書いて以前一冊の本になったが、そ/の後、今日子の高校時代の夏休みの日記や、最近書…

岸田衿子・岸田今日子『ふたりの山小屋だより』(1)

・文春文庫(2001年8月10日第1刷・定価524円・文藝春秋・265頁) 岸田國士(1890.11.2〜1954.3.5)秋子(1901〜1942.8.24)夫妻の長女岸田衿子(1929.1.5〜2011.4.7)、次女岸田今日子(1930.4.29〜2006.12.17)の共著です。 本書のことは9月28日付「浅間山…

浅間山の昭和22年噴火(19)

昨日まで「朝日新聞」大阪本社版を見てみましたが、東京本社版に戻ります。 10月22日付(14)に(加筆して)述べたように『朝日新聞縮刷版』の「昭和二十二年八月記事索引」では並んで出ていなかったので投書を見落としていました。 すなわち【4】頁、7段組…

浅間山の昭和22年噴火(18)

・朝日新聞大阪本社版(4) ・昭和22年(1947 年)8月19日 火曜日 第23682号 「大阪2」とある2面(4版)は上から12段が記事、13〜16段めが広告。6〜7段めに次の記事があります。 浅間で七死体收容 【軽井沢発】浅間山爆発の犠牲者/は目下判明…

浅間山の昭和22年噴火(17)

・朝日新聞大阪本社版(3) ・昭和22年(1947 年)8月17日 日曜日 第23680号 2面、記事は12段、13〜15段めは広告で15段めは2段分。7段めに次の記事があります。 さらに四死体発見 浅間山爆発の遭難者 【軽井沢発】浅間山はその後も依/然危險去ら…

浅間山の昭和22年噴火(16)

・朝日新聞大阪本社版(2) 大阪本社版(発行所 朝日新聞大阪本社)も表裏2面だけです。浅間山噴火の第一報は翌日ではなく翌々日に出ています。 ・昭和22年(1947 年)8月16日 土曜日 第23679号 「大阪2」とある2面(4版)は上から12段が記事、…

浅間山の昭和22年噴火(15)

・朝日新聞大阪本社版(1) 「聞蔵IIビジュアル」を検索して見ました。昭和22年(1947)を「浅間」で検索すると、次の4つがヒットします。いづれも東京本社版です。 001 1947年8月15日 東京/朝刊 2頁 5段 記事 浅間山爆発_事件 002 1947年8月16日 東京/…

浅間山の昭和22年噴火(14)

・写真(1) 昭和22年(1947)8月14日の噴火の写真は、10月3日付(04)に紹介した「朝日新聞」8月16日付記事に掲載されていますが、かなり小さなものです。当ブログは図版を掲載しない方針ですので、ヨシのブログ「北軽井沢と四季いろいろ…」の2014/10/13「…

浅間山の昭和22年噴火(13)

・讀賣新聞 当時まだ「朝日新聞」しか縮刷版を出していません。私は『朝日新聞縮刷版』の原本を見ることが出来ましたが、日本図書センターから復刻版が出ていますので閲覧はそんなに難しくありません。私にはやっぱり紙の方が見やすいので、「聞蔵II」はまだ…

浅間山の昭和22年噴火(12)

・毎日新聞(5) ・昭和22年8月19日(火曜日) 第25565号 5版 11段の記事のうち5段め。ちなみに記事が10段だったのは18日付のみ。20日付には記事は出ていませんでした*1。 浅間の死者十名 【軽井沢発】十四日の浅間山爆発/による遭難犠牲者の最後的搜査の…

浅間山の昭和22年噴火(11)

NHKスペシャル「カラーでよみがえる東京――不死鳥都市の100年――」を見ている。危惧した通り、幕末〜明治の着色写真みたいになっている。――黒すぎるのである。モノクロ映像の、黒く映っている色彩に、そのまま色彩を乗せては駄目である。黒く映っている色彩…

浅間山の昭和22年噴火(10)

・毎日新聞(3) ・昭和22年8月17日(日曜日) 第25563号 6版 記事が11段あるうちの10〜11段め*1。 浅間更に五名搜索 【小諸発】浅間山の爆発で頂上附/近で発見された四人の燒死体以外/に軽井沢町沓掛土屋酉藏(一■)東京/都向島区吾妻町一二下田德行(一五…

浅間山の昭和22年噴火(09)

・毎日新聞(2) 「毎日新聞」には15日付から19日付まで毎日記事が出ています。そのうち2段抜きで見出しが入っているのは16日付のみです。 ・昭和22年8月16日(土曜日) 第25562号 6版 記事が11段あるうちの7〜8段めで、2段抜きで大きく「黑こげ四死体〈浅…

浅間山の昭和22年噴火(08)

10月1日付(02)に紹介した「朝日新聞縮刷版」の記事索引にて、この噴火の記事が出ている期間は、大体の見当が付けられます。当時の表裏2頁・朝刊のみの僅かな紙面で、予兆の段階から細かく取り上げたり、その後についてだらだらと取り上げたとは思えません…

北杜夫『マンボウ恐妻記』(1)

・新潮文庫7607『マンボウ恐妻記』 マンボウ恐妻記 (新潮文庫)作者: 北杜夫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/12/22メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (8件) を見る・平成十七年一月一日発行(216頁)定価400円 ・平成十七年十…

尾崎翠『第七官界彷徨』(3)

こういう有名な作品は、他の人もいろいろ書いていて、後から他人と同じようなことを書いても仕方がないので、うっかり手を出さないようにしようと思っていたのに、うっかり手を出して、回想らしきことと、ちょっとした突っ込みを入れてお茶を濁している。 そ…

尾崎翠『第七官界彷徨』(2)

尾崎翠については、ちくま日本文学全集に続いて平成4年(1992)1月15日には田中裕子主演のNHKドラマ「29歳・おもかげを風にあたえよ」が放映されている。もちろん当時気付いていなくて、今までその存在も知らなかったが、時期的にちくま日本文学全集を承けて…

尾崎翠『第七官界彷徨』(1)

・創樹社版『尾崎翠全集』(1979年12月5日初版第1刷発行・1987年8月25日初版第10刷発行・定価5800円・573頁)*1 尾崎翠全集 (1979年)Amazon・1979年12月5日初版第1刷発行・1980年3月3日初版第3刷発行・定価5800円*2 ・1979年12月5日初版第1刷発行・1981年…

田中英光『オリムポスの果實』(05)

・モデル探索の探索〜「オリンポスの果実」① 何らかの事実に基づいていると思しき小説を読むと、事実は小説そのままではないのだろうが、事実そのままでない分だけ、実際はどうだったんだろう、という興味が自然に湧いてくる。 そこに、小説のモデルの詮索、…

岡本かの子『老妓抄』の文庫本(4)

私が「老妓抄」を読んだのは、当時お堀端にあった図書館の、奥の明るい一室にあった文学全集の棚に並んでいた岡本太郎装幀の冬樹社版『岡本かの子全集』第四卷(昭和四九年三月一八日初版第一刷發行・446頁)でであった。但し「東海道五十三次」等を平成11年…

岡本かの子『老妓抄』の文庫本(3)

・近代浪漫派文庫26『岡本かの子/上村松園』 岡本かの子/上村松園 (近代浪漫派文庫)作者: 岡本かの子,上村松園出版社/メーカー: 新学社発売日: 2004/03メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログを見る・二〇〇四年三月十二日第一刷発行・定価1305…

岡本かの子『老妓抄』の文庫本(2)

・ちくま日本文学全集026 一九九二年二月二〇日第一刷発行(476頁)定価971円岡本かの子 (ちくま日本文学全集)作者: 岡本かの子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1992/02メディア: 文庫 クリック: 24回この商品を含むブログ (8件) を見る・ちくま日本文学03…

岡本かの子『老妓抄』の文庫本(1)

・新潮文庫97(1) ①昭和二十五年四月三十日発行 ②昭和四十三年三月二十日十七刷改版(218頁) ・昭和四十五年五月十五日二十刷 ¥100*1 老妓抄 (1950年) (新潮文庫)作者: 岡本かの子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1950メディア: 文庫この商品を含むブロ…

浅間山の昭和22年噴火(07)

昨日の続きで「朝日新聞」の記事から分かることをまとめて置きます。 ――「分かること」と書きましたが、昨日は推測に推測を重ねたものとなってしまいました。そこで、もっと詳しい記述があれば、と思う訳です。けれども、そのようなものの存在を知らない今は…

浅間山の昭和22年噴火(6)

10月2日付(3)に「朝日新聞」昭和22年(1947)8月15日付、10月3日付(4)に同16日付、10月4日付(5)に同19日の記事を紹介しました。「赤いマント」のところにも述べたことですが、ある事件なり事故なりに迫るのに新聞一紙だけでは不足なので、複数の新…

浅間山の昭和22年噴火(5)

10月1日付(2)からの続きで「朝日新聞縮刷版」昭和二十二年八月號に載る、昭和22年(1947)8月14日の浅間山の噴火の最後の記事について。なお、これら縮刷版に採られているのは全て「4版」です。 紹介の要領は一昨日・昨日に同じです。 ・昭和22年(1947年…

浅間山の昭和22年噴火(4)

一昨日からの続きで「朝日新聞縮刷版」昭和二十二年八月號について、今日は噴火の翌々日の記事を引いて置きましょう。 紹介の要領は昨日に同じです。当時の縮刷版から書写して入力してみたので、後日、再度確認の機会を得て誤りがあれば修正したいと思ってい…

浅間山の昭和22年噴火(3)

昨日の続きで「朝日新聞縮刷版」昭和二十二年八月號について。 浅間山の噴火の記事は3つとも偶数頁にあります。すなわち裏面(2面)に掲載されています。2面は上から10段が記事、11〜12段めが小説で8月15日は「青い山脈(67)」で「石坂洋次郎 作/佐藤 敬 画…