瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

塩嘗地蔵(050)

・大人の遠足BOOK(2)
 2011年9月6日付(039)で改訂二版により紹介した『鎌倉・湘南・三浦をあるく』の初版を見た。『鎌倉・湘南・三浦をあるく(大人の遠足BOOK 東日本―21)』(初版印刷2005年10月15日・初版発行2005年11月1日・定価1400円・JTBパブリッシング・191頁)。改訂二版にはカバーはないが、初版にはカバーがある。A5判並製本、縦書き、オールカラー。
 初版と改訂二版は殆ど同じ(に見える)で、塩嘗地蔵に触れる32〜35頁「7 鎌倉時代からの交通の要路 美しい庭園の古刹が点在するかつての塩の道、金沢街道」は全く同じ(に見える)。

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 では、どこが違うのかということだが、目次を見るに「逗子・葉山エリア」(89〜114頁)6コースのうちの2つめ、94〜97頁「21 二子山山頂から沢を楽しむハイク 展望の頂から森戸川渓谷の清流へ三浦半島の奥深い自然に触れる」が改訂二版では「21 東逗子から二子山々頂をめざす 低山ながら三浦半島ならではの奥深い自然に触れる」に変わっている。
 JR横須賀線東逗子駅から出発して二子山(208m)に登り、初版では「長柄橋バス停からバスでJR逗子駅に出る。*1」改訂二版では「長柄交差点バス停からバスでJR逗子駅へ戻ろう。*2」と締めくくっているが同じことである。しかし、ここまで歩いたのなら北に見えている新桜山隧道を抜けて京浜急行新逗子駅からJR逗子駅まで歩いてしまっても良いのではないか。
 それはともかく、まず94頁、見出しの下の「アドバイス」欄を比較してみよう。

コースのほとんどが山道/なのでハイキングシュー/ズを履いて出かけたい。/コース途中の森戸川分岐/から森戸川渓谷の下ると/ころは、距離は短いが晴/れていても湿気が多く、滑/りやすいので注意が必要。


 これが初版。「渓谷の下る」は「渓谷に下る」の入力ミス&校正漏れか。改訂二版ではこうなっている。

森戸川分岐から森戸川渓/谷へ向かう人たちも多い/が、このルートは近年、/がけ崩れなどの危険もあ/るため、逗子市も葉山町/もハイキングコースとし/て推奨していないので、/注意をしよう。


 見出しが変わった理由は、改版二版にあるような理由で森戸川渓谷をルートから外したためである。それは96〜97頁見開きの左下に掲載される「二子山」と題される地図を見ても分かる。それから、96頁上の「Column」も差し替えられている。すなわち、初版では「三浦半島の奥深い懐に生きる自然観察」と題し、「▲森戸川渓谷沿いの道」とのキャプションの付いた写真が掲載されるが、改訂二版では「想像以上に奥深い三浦半島の自然」と題し、写真は同じだがキャプションが「▲森戸川の流れが豊かな自然を育む」という資料写真のようなものに変わっている。コラム本文は11行で、初版は「二子山から下山にたどる森戸川渓谷は、……」として野鳥について主に記述していたが、改訂二版では「 二子山の南側を流れる森戸川沿いの林道は、……」という取り上げ方で「野鳥の種類も多く、ここならではの植生も見られる」として5行で切り上げ、残り6行は初版にはなかった2段落め「 しかし、残念ながら、ここ数年の台風被害で倒木や崖崩れ箇所もあり、逗子市も葉山町もハイキングコースとして推奨しておらず、立ち入り禁止の看板も出ているところもある。……」との注意喚起となっている。
 他にも114頁「逗子・葉山エリア/立ち寄り情報」の「④葉山懐石くめ吉」が「④葉山まさ吉」に、180〜181頁「三浦エリア/立ち寄り情報」の181頁「⑪油壺観光ホテル」が「⑪シーサイドハウス」に差し替えられている。148〜150頁「横須賀・金沢八景エリア/立ち寄り情報」の150頁「⑫YYポート横須賀」が「⑫横須賀海軍カレー本舗」になっているのは、同じ店の改称。本文中に紹介されている店などの差し替えまでは点検していない。

*1:ルビ「ながえばし」。

*2:ルビ「ながえこうさてん」。