瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

有島武郎『小さき者へ・生れ出づる悩み』(5)

新潮文庫746(5)
 これまでカバーは各部分ごとに見て来たが、ここで酒井氏の③のカバーの、全体について見て置くと、八十四刷改版と八十五刷、八十八刷と八十九刷、九十刷と九十二刷が、それぞれ一致している。
 ③の諸刷の本体の異同は、目録、1頁め2点め、八十四刷改版「有島武郎 惜しみなく愛は奪う/有島武郎評論集―」が八十五刷から「小川未明 小川未明童話集」に、6頁め3点め、八十九刷まで「家/(上・下)」が九十刷から「藤村詩集」に、8頁め2点め、八十六刷まで「菊池 寛著 真珠夫人(上・下)」が八十八刷から「木下順二 夕鶴・彦市ばなし/毎日演劇賞受賞」に、9頁め2点め、八十五刷まで「永井荷風 あめりか物語」があったが八十六刷ではなくなって、以下4点が1つずつ前にずれ、6点めに新たに「井伏鱒二 さざなみ軍記・/ジョン万次郎漂流記/直木賞受賞」が入っている。10頁め4点め、八十六刷まで「山本有三 米百俵」が八十九刷から「川端康成著 山の音/野間文芸賞受賞」になっている。九十二刷は九十刷に同じ。最後の3頁は「新潮文庫最新刊」。
 奥付、八十四刷改版と八十五刷・八十六刷の異同は、それぞれ刷の発行日・HPアドレスが追加されていること。八十八刷ではさらにISBNコードが10桁から13桁に変わっている。以下九十二刷までの諸刷の異同はそれぞれの発行日が異なるのみ。(以下続稿)