瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

有島武郎『小さき者へ・生れ出づる悩み』(4)

新潮文庫746(4)
 3月7日付(2)の続きで、三宅氏のカバーの②五十八刷と②六十三刷の目録について見て置こう。
 吉村氏のカバーと同じく目録は11頁あって最後の3頁は「新潮文庫最新刊」。最初の8頁は五十八刷と六十三刷で一致しており*1、吉村氏のカバーの掛かっている②七十三刷・七十六刷にあるものとは相当に違っている。
 ここでは七十三刷と比較して見よう。
 1頁めは一致。
 2頁めの1・2点め「志賀直哉著」は一致、3・4点め「宮本百合子 伸 子/伊藤左千夫 野菊の墓」は七十三刷では3頁め3・4点めに移動。5・6点め「徳永 直著 太陽のない街里見 紝著 多情仏心」は七十三刷では「石川達三著」の2点に差し替えられている。
 3頁めの1・2点め「国木田独歩著」と5点め「岡本かの子 老妓抄」は一致。3・4点め「織田作之助 夫婦善哉*2高見 順著 如何なる星の下に」は七十三刷にはなく、6点め「平林たい子 うつむく女」は七十三刷では「森 茉莉著 恋人たちの森」に差し替えられている。
 4頁めは一致。
 5頁めは1点め「尾崎士郎 人生劇場/―青春篇(全二冊)―」が七十三刷では「森 鴎外著 雁 (がん) 」に差し替えられ、1〜3点めが「森 鴎外著」になっている。
 6頁めは3点め「火野葦平 土と兵隊・麦と兵隊」が七十三刷では「夏目漱石 二百十日・野分」に差し替えられ、1〜3点めが「夏目漱石著」になっている。
 7頁めは1・3点めが一致。2点めは「梅崎春生 桜島・日の果て」が「稲垣足穂 一千一秒物語」に、4・5点め「山本有三著」の「無事の人/風」が「石原慎太郎 太陽の季節文学界新人賞芥川賞受賞」「古谷綱武編 石川啄木集/(全二冊)」に、6点めは「浮 雲」だけれども「林芙美子著」が「二葉亭四迷著」に差し替えられている。
 8頁めは4点め「獅子文六 娘と私」が「倉橋由美子 ヴァージニア」に差し替えられている。
 五十八刷と六十三刷の奥付を比較するに、異同はそれぞれの発行日の他に、上部の葡萄マークの右の横組み「草42=4」が「あ−2−4」に、下部の印刷・製本の下「© Shichōsha1955  Printed in Japan」が「Printed in Japan」になっていることである*3。(以下続稿)

*1:2016年7月10日追記】六十四刷も同じ(だと思う)。

*2:ルビ「めおとぜんざい」。

*3:2016年7月10日追記】六十四刷は六十三刷に同じ(だと思う)。